教育長メッセージ(令和5年度)

私たちの住む五條市は、歴史ある文化と豊かな自然に恵まれています。この地で生まれ育ったことが、自身の誇りや地元への愛着につながるよう、市全体をあげての人づくり・まちづくりを進めていく必要があります。  

既にご存じのように、私たちが暮らしている五條市では、少子高齢が急速に進み、子どもたちの数が大きく減少していることから、今後、子どもたちのコミュニケーション能力の育成をはじめとする様々な課題が生じることが懸念されます。

これまでの教育行政を検証し、現状を踏まえ、これからの五條市の教育を中・長期的な視点からも見つめ直し、『第4期五條市教育振興基本計画』（令和5～9年度）を策定しました。このプランに掲げていますように、こども園、小・中学校及び高校が密に連携し、就学前から体系的な教育活動を展開するとともに、生涯にわたって学び、自他共に高め合い、生きがいのある人生を送ることのできる環境づくり、そしてまちづくり等を進めてまいります。

現代は、ブーカ（Volatility：変動性、Uncertainty：不確実性、Complexity：複雑性、Ambiguity：曖昧性）と呼ばれる、将来の予測が困難な時代となりました。それだけに、子どもたちには心に大きな「夢」と「志」をしっかりともち、その実現に向けて主体的に行動していくことがこれまで以上に求められます。また、子どもたち一人一人の成長を支援する市民の力強いバックアップも必要です。地域の中に様々な学びの場があり、世代を超えたつながり・絆があちらこちらで生まれている五條市であることが、「自尊」「他尊」「地尊」の人づくり、まちづくりの根幹だと考えます。

『五條市教育大綱』の「豊かなつながり、夢とやすらぎのあるまちづくり」という基本理念を大切にし、将来に向けた「夢・志」の実現のために、五條市の「地域力・学校力・生きがい・家庭教育力」づくりに取り組んでまいります。

今後とも、皆さまの温かいご指導、ご助言を賜りますようお願い申し上げます。

令和5年4月

五條市教育委員会 教育長 井上惠充