吉野川の貝とホタル
川や川原には、こんな貝類も見つかります。川原の林には、かたつむりの仲間が。マシジミやカワニナなどは支流の砂底に見つかりますよ。
貝類
マシジミ【真蜆】
小型の二枚貝で、川底が砂地の支流で確認できます。雌雄同体で、卵は受精後母貝のえら内の保育のうで育成、仔貝となって母体を離れます。水質の汚染にはあまり強くないとされます。

カワニナ【川蜷】
殻長約2センチメートル。砂混じりの川底や石の表面に付着していて、ゲンジボタルの幼虫のエサとして知られています。

サカマキガイ【逆巻貝】
殻長約1センチメートル。ふつうの貝と違って左巻き(貝がらの先を上にして見ると殻口が左に開いている)。石に付いた藻類などを食べる。よく似たモノアラガイよりも触角(しょっかく)が細長い。


サカマキガイとモノアラガイの貝殻 巻き方が逆ですね。
クチベニマイマイ【口紅舞舞】
関西の林などで普通に見つかるかたつむり。
かたつむりは「片瞑り」、でんでんむしは「出出虫」が変化した語。

ナガオカモノアラガイ【長陸物洗貝】
かたつむりの仲間で陸上に棲む。写真は吉野川の川原で、ゴキヅルの葉についているナガオカモノアラガイの子供。

貝を食べる虫、ホタル
ホタルの仲間は、幼虫が貝類を食べることで知られています。
吉野川周辺で見られる3種をご紹介します。大きさや胸の部分の模様が違いますね。 ホタルの仲間は、世界中でおよそ2,700種類いると言われており、日本では、49種(5亜種)が確認されています(2005年時点)。
一生を陸上で暮らす「陸ボタル」がほとんどですが、ゲンジボタル、ヘイケボタルとクメジマボタルは幼虫の期間を水中で暮らす「水ボタル」です。「水ホタル」は世界的にもめずらしく、世界で7種しか知られていませんが、そのうち3種が日本で見られます。
最近の研究では、同じ種類のホタルであっても、地域ごとに発光パターンや生態が違うことがあり、遺伝子も違うことが分かってきています。だから、地域固有の種を守るため、ホタルがいたらいいなと考えて、ホタルがいない場所に遠方からホタルの幼虫を持ってきて養殖や放虫するようなことはしてはいけないのですね。
「ホタル」が光るのは、ルシフェリンと呼ばれる発光物質を持つためです。ルシフェリンは発光生物に共通の物質で、ルシフェラーゼという酵素の作用によって酸化され発光します。ホタルの持つルシフェラーゼは「ホタル・ルシフェラーゼ」と呼ばれ、発光効率の高いことが知られています。
参考図書・サイト
- 神戸ホタルの会 http://www.us3.jp/souryu/hotaru/index.html
- NPOホタルの会 http://www.npohotaru.com/index.html
- 東京にそだつホタル http://www.tokyo-hotaru.com/index.html
- 池田・人と自然の会 http://hitoshizen.jp/
- いわて環境学習館 http://www.aiina.jp/environment/ihatov/index.html
- 愛知ホタルの会 http://www1.s3.starcat.ne.jp/aihotaru/index.html
ゲンジボタル【源氏蛍】(別名 十文字ボタル)
幼虫は水中に棲み、主にカワニナを食べる。日本固有種で、鹿児島から青森まで分布します。体長はオスは14ミリメートル前後、メスは18ミリメートル前後。胸の黒い模様は十文字型をしています。成虫は5月下旬から6月下旬に見られ、午後7時30分頃~9時頃によく発光します。メスは、腹部の第5節の一部だけが発光し、オスは、第5・6節の2つが光ります。
地域ごとに発光パターンが違っていることが知られており、東日本型(光の間隔は4秒に1回で、ゆっくり明滅)、西日本型(間隔は2秒に1回で、速く明滅)、中部型(間隔は3.5秒に1回明滅)ということです。

ヘイケボタル【平家蛍】(別名 一文字ボタル)
幼虫は里山の流れのひじょうに穏やかな小川や水田、湿地等に生息し、モノアラガイなど淡水生の巻貝を食べる。分布は広く、南西諸島を除く日本、朝鮮半島、中国東北部、東シベリア、サハリン、千島列島まで及びます。体長はオス10ミリメートル、メス12ミリメートル前後。胸の黒い模様は一文字型をしています。成虫は、6月~9月に見られ、午後7時30分頃~9時頃によく発光します。
成虫の発光はゲンジボタルのように同調することはありませんが、オスが飛びながらメスを探している時に、2つの発光のタイプが認められます。北海道では発光間隔が約1秒、本州以南では約0.5秒で、この間隔は気温に影響されていると言われています。

ヒメボタル【姫蛍】(別名 金ボタル)
一生を陸で過ごす陸棲のホタルです。幼虫はオカチョウ ジガイ、キセルガイ類、カタツムリ類などの陸生の小型巻貝を食べます。体長はオス9~10ミリメートル、メス6~7.5ミリメートルとやや小さく、胸の黒い模様は逆三角形をしています。成虫はストロボのように点滅して黄色(=金色)に光るので、青緑色に光るゲンジボタルやヘイケボタルとは光り方や色でも見分けがつきます。
日本固有種で、雄は特に目が大きいことも特徴です。メスは後翅が退化していて飛べないため、分布が拡大しにくく、この種が生息していることは昔から良い自然環境が残っている証拠といえます。ヒメボタルには大型と小型のものが知られていますが、大型と小型では卵や幼虫、成虫の大きさなど種々の異なる点があります。発光する時間帯も夜8時前後の場合や深夜1時とかになる場合など、個体群による差異があるそうです。

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更新日:2019年01月07日