平成24年五條市議会第1回3月定例会会議録(第1号)

議事日程(第1号)

              平成24年3月5日 10時開議

  • 第1 会議録署名議員の指名
  • 第2 会期決定の件
  • 第3 市長の施政方針と提出議案の説明
  • 第4 監査報告

本日の会議に付した事件

議事日程のとおり

出席議員(13名)

  • 1番 福塚実
  • 2番 山口耕司
  • 3番 吉田雅範
  • 4番 堀川浩美
  • 6番 川村家廣
  • 7番 藤冨美恵子
  • 8番 池上輝雄
  • 9番 益田吉博
  • 10番 山田澄雄
  • 11番 峯林宏政
  • 12番 花谷昭典
  • 14番 大谷龍雄
  • 15番 田原清孝

欠席議員(1名)

  • 13番 土井康嗣

説明のための出席者

  • 市長      太田好紀
  • 副市長        丸谷昭典
  • 教育長     堀内伸起
  • 代表監査委員 川元憙釋
  • 市長公室長 吉田辰雄
  • 総務部長      下村洋次
  • 都市整備部長 森本元三
  • 生活産業部長 櫻井敬三
  • 健康福祉部長 森本敏弘
  • 上下水道部長 辻本衡司
  • 消防長      窪佳秀
  • 教育部長    樫内成吉
  • 会計管理者   町口正治
  • 西吉野支所長 小窪美貴男
  • 大塔支所長   山田善久
  • 監理管財課長 新井健夫
  • 企画財政課長 福塚勝彦
  • 秘書課長   菊谷眞宜
  • 庶務課長   上孝男

事務局職員出席者

  • 事務局長 乾旬
  • 事務局係長 笹谷豊
  • 事務局主任 馬場由美子
  • 速記者    柳ヶ瀬五美

10時00分開会

議長(益田吉博)

ただいまから平成24年五條市議会第1回3月定例会を開会いたします。

土井康嗣議員から欠席届が出ております。

本日、平成24年五條市議会第1回3月定例会が招集されましたところ、議員各位には何かと御多用のところ、御参集を賜り、厚くお礼申し上げます。

本定例会には、平成24年度各会計予算を始め、多数の議案が提出されておりますので、各位にはどうか御精励をいただきますとともに、円滑なる議会運営に格段の御協力をお願い申し上げまして、開会の挨拶とさせていただきます。

この際、申し上げます。会議記録及び市議会だよりGOJO並びに広報五條に掲載のため、各会議の日程中、事務局に写真撮影をさせますので、御了承願います。

  ただいまの出席議員数は定足数に達しておりますので、会議が成立いたします。

市長から議会招集の御挨拶があります。太田市長。

〔市長 太田好紀登壇〕

市長(太田好紀)皆さんおはようございます。

平成24年五條市議会第1回定例会開会に当たりまして、一言御挨拶申し上げます。

今年の冬は、日本海側を中心に記録的な大雪となり、市内でも時折積雪が見られるなど、厳寒の日々が続きました。

その後は、春を感じさせる穏やかな日が続くかと思えば、またすぐに真冬の寒さに逆戻りしたりしておりますが、智辯学園の11年ぶり8回目の甲子園出場は、五條市民に春の風を吹き込んでくれると、うれしく思っております。

本日、第1回定例会を招集いたしましたところ、議員各位には何かとお忙しい中、御参集を賜り、厚くお礼申し上げます。

また、平素は市政の発展と市民生活の向上に精力的に御活躍をいただいておりますことに対し、衷心より敬意を表するものであります。

さて、昨年の9月、本市は、未曾有の大災害に見舞われ、尊い人命を失い、また公共施設など生活を支える社会インフラに甚大な被害を受けました。今なお、安否が確認できていない方々もいらっしゃいますし、仮設住宅や親戚宅に避難を余儀なくされておられる方々が大勢おられます。

このような中、本市を始め、全国から尊い義援金や寄附金、たくさんのお見舞い、あるいは支援活動をいただきました。

1月末日現在、61,988,187円もの義援金をお寄せいただきましたが、お寄せいただいた義援金につきましては、被災された皆様の生活再建の援助金として、配分委員会で配分対象や基準等を決め、被災者の皆様方にお届けをいたしました。

また、寄附金につきましては、30,231,202円となっており、本市の災害復旧・復興対策等の財源として活用させていただく所存であります。

御支援をいただいた皆様方には、この場をお借りし、衷心より感謝を申し上げます。

現在、希望に輝くふるさとへの復興を目指すべき目標とする五條市大塔町災害復旧・復興計画の策定に取り組んでおり、当該計画につきましては、一昨日住民の皆さんに説明をさせていただいたところであります。その中でお伺いした御意見や御要望をできる限り計画に反映させ、大塔町の復旧・復興に生かしてまいる所存でありますので、議員各位には、なお一層の御協力を賜りますようお願い申し上げ、平素のお礼と開会に当たっての御挨拶に代えさせていただきます。

どうかよろしくお願いいたします。

議長(益田吉博)

ただいまから本日の会議を開きます。

諸般の報告事項がありますので、事務局長から報告させます。

事務局長(乾旬)

命により、私から御報告を申し上げます。

まず、「市議会議員共済会」でございます。

去る、2月10日に東京都におきまして、第103回代議員会が開催されました。

初めに、会議成立宣言後、会長の挨拶があり、会議録署名代議員2名の選任が行われました。

会議では、事務報告及び平成23年度上半期経理状況及び監査結果報告があり、それぞれ了承されました。

続きまして、議案審議では、平成24年度事業計画及び予算案の審議が行われ、原案のとおり決定しました。また、群馬県安中市に対する負担金請求の訴えを東京地方裁判所に提起することにつきましては、審議の結果、原案のとおり訴えを提起することが決定され、代議員会は閉会いたしました。

次に、「奈良県市議会議長会」でございます。

去る、2月16日に橿原市におきまして、平成23年度第4回奈良県市議会議長会が開催されました。

初めに、会長の葛城市議会議長の開会挨拶があり、続いて、前回の議長会以降に異動のありました正副議長の紹介がありました。

会議では、諸報告として、前回の議長会以降の事務報告並びに会議出席報告等があり、いずれも了承されました。

続きまして、平成24年度の事業計画案及び会計予算案の協議が行われ、いずれも原案のとおり決定されました。

また、平成24年度役員割当て案について協議が行われ、次のとおり決定いたしました。

奈良県市議会議長会会長に宇陀市、同じく副会長に奈良市。

近畿市議会議長会支部長に宇陀市、同じく理事に大和高田市、橿原市及び香芝市。

全国市議会議長会理事に宇陀市、同じく評議員に大和高田市、橿原市及び香芝市。同じく産業経済委員に大和郡山市。

市議会議員共済会代議員に桜井市、五條市の各市議会議長がそれぞれ就任することに決定いたしました。

最後に、会長の閉会挨拶で会議は閉会いたしました。

次に、監査委員から地方自治法第235条の2第3項の規定により、一般会計及び特別会計の昨年11月分から本年1月分までの例月出納検査の結果報告並びに、地方公営企業法第27条の2第2項の規定により水道事業会計の昨年11月分から本年1月分までの例月出納検査の結果報告が提出されております。

以上を御報告申し上げまして諸般の報告といたします。

なお、会議資料及び監査資料につきましては、事務局において保管いたしておりますので、後刻、御清覧いただきたいと存じます。

議長(益田吉博)

以上で諸般の報告を終わります。

議長(益田吉博)

この際、申し上げます。

先の平成23年五條市議会第4回12月定例会以降の閉会中に、五條市議会会議規則第160条第1項ただし書の規定により、議員の派遣を決定いたしておりますが、詳細につきましては、お手元に配布いたしておりますので、御了承願います。

また、報告書につきましては事務局で保管しておりますので、後刻、御清覧を願います。

議長(益田吉博)

本日の日程につきましては、お手元に配布済みのとおりであります。

配布漏れはございませんか。──。                                                                                             

これより日程に入ります。

会議録署名議員の指名

議長(益田吉博)

日程第1、会議録署名議員の指名を行います。

会議録署名議員は会議規則第81条の規定により、議長から指名いたします。

  • 15番  田原清孝議員
  • 1番  福塚実議員
  • 2番  山口耕司議員

以上の3名の方にお願いします。

会期決定の件

議長(益田吉博)

次に日程第2、会期決定の件を議題といたします。

お諮りいたします。本定例会の会期につきましては、去る2月24日開催の議会運営委員会におきまして御協議を賜りました結果、先に御通知申し上げましたとおり、本日から26日までの22日間といたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。

〔「異議なし」の声あり〕

議長(益田吉博)

御異議なしと認めます。よって会期は本日から26日までの22日間と決しました。

なお、会期中の会議予定につきましては、各位に御通知申し上げましたとおりであります。

市長の施政方針と提出議案の説明

議長(益田吉博)

次に日程第3、市長の施政方針と提出議案の説明を求めます。太田市長。

〔市長 太田好紀登壇〕

市長(太田好紀)

本日ここに、平成24年度予算案を始め多数の重要案件を提案し、御審議をお願いするに当たり、新年度の市政運営に臨む所信の一端を申し述べ、議員並びに市民の皆様の御理解と御協力を賜りたいと存じます。

私が、先の市長選挙において市民の皆様の厳粛なる負託を受け、第9代五條市長に就任させていただき、間もなく2年目を迎えようといたしております。

所信表明でも申し述べましたが、1年目は大地に種をまく年とし、ふるさと五條市を元気に再生させるため、将来のビジョンをしっかりと描き、強い信念と実行力をもって市政に当たることを市民の皆様にお約束し、新たな船出をさせていただきました。

市長として2年目を迎えるに当たり、初心に返ってこれまでを総括、検証した上、平成24年度は、種をまく年から一歩踏み込み「大地から新芽が芽吹く年」と位置付け、台風12号災害からの復旧復興はもとより、市民の皆様にお約束した「このまちに住んでよかった、これからも住み続けたい」と思える元気な五條市の実現に向け、更にスピード感をもって取り組む所存であります。

御存じのとおり、我が国は、円高の進行や欧州の財政不安による海外経済の低迷、また、急速に進む人口減少や少子高齢化、さらに、東日本大震災からの復旧復興といった数多くの難題に直面しております。

このような中、地方財政は、国の交付金や補助金の削減による財源不足が懸念される一方で、社会保障関係費の大幅な増加が見込まれるなど、一段と厳しさを増すことが予想されます。

しかし、先の地域主権一括法の成立に伴い、国と地方の関係は大きな変革期に差し掛かっており、「地方のことは、地方が決める」という分権の趣旨に基づき、様々な行政課題に地方が主体性をもって取り組むとともに、これまでにはない特色のある個性豊かなまちづくりを推進することが求められます。

このことから、私たち基礎自治体といたしましては、自主財源の確保や経費の節減、さらに、既存の事務事業の見直しなど、行財政改革をより強力に推し進める必要があります。

時として改革には総論賛成であっても、各論反対となることがあります。また、その断行のためには、当然市民の皆様にも痛みを分かち合っていただくこととなるため、市政の責任者としてまず自らの襟を正し、勇気と気概を持ち、そして、対話と議論を重んじながら改革を進めてまいりたいと存じます。

私は、この年頭に当たり、常に感謝の気持ちを忘れることのないよう職員に訓示をいたしました。それは、自らの心の根底に感謝の気持ちを持てば、おのずから人を大切にする思いが芽生えてくるからであります。常に感謝の気持ちを持って市民と向き合い、そして市民を大切にすることは、行政サービスの基本であります。

今一度、私を含めた全職員がこの基本に立ち返り、あらゆる場面において市民目線で行政サービスを提供するとともに、優しさと気配りを忘れず、真心のこもった市政の推進に全力で取り組んでまいります。

それでは、平成24年度の重点施策について御説明申し上げます。

最初に、「災害に強く、市民が安心して暮らせる魅力あるまちづくりの推進」について申し上げます。

まず、台風12号災害からの復旧復興についてであります。

昨年9月の台風12号に伴う紀伊半島大水害から6か月を迎えようとしておりますが、これまで国並びに県等関係機関の御協力、御支援を得ながら、被災した大塔町の復旧に全力で取り組んでまいりました。

しかし、一定の状態まで復旧は進んだものの、地域の皆様の暮らしは元に戻ったものと申し上げる状況には至っておりません。被災された皆様が一刻も早く安心して元の暮らしへと戻っていただけるよう、関係機関とも連携を強化しながら、復旧復興にまい進しなければなりません。

このため、昨年末から「五條市大塔町災害復旧・復興計画」の策定に取り組んでまいりました。当該計画の策定に当たっては、地域の代表者で構成する検討委員会を立ち上げるとともに、住民アンケートや説明会などにより、地域の皆様から今後の復興ビジョンについて御意見や御要望をお伺いし、それを可能な限り反映させていただいたところであります。

なお、平成24年度から、当該計画に基づき「災害に強く、住み続けることができるふるさと」の実現に向け、大塔町の復旧復興に一丸となって取り組んでまいります。

次に、南和の医療についてであります。

先の定例市議会において御議決いただきました南和広域医療組合の設立許可に係る協議を県並びに構成市町村間で執り行った上、総務大臣に組合の設立に関する許可申請書を提出させていただいたところであります。

これを受け、去る1月23日付けで設立許可の通知があったところであり、一部事務組合として、南和広域医療組合が正式に発足いたしたところであります。

また、その後において開催された第7回南和の医療等に関する協議会では、地域医療再生臨時特例交付金の内示遅延や災害対策医療強化のための免震構造採用などに伴う工期延長が協議され、平成26年4月としていた救急病院の供用開始を平成27年9月と見直すことなどが同意されたところであります。

さらに、協議会終了後において第1回運営会議が開催され、運営管理者に荒井知事が選任されるとともに、組合の組織や例規並びにこれからの整備スケジュールなどが再確認されております。

なお、今後は本定例会におきまして、本市代表として組合議会議員1名を選出していただいた上、3月下旬には初の組合議会が開催される予定であり、その場において重要案件が審議されるなど、地域住民に最適な医療を提供する体制整備に向けた取組が本格的に動き出すところであります。

次に、国民健康保険事業についてであります。

従前から検討を重ねてまいりました保険税率の改正につきましては、先の市議会定例会におきまして御議決を賜り、新年度当初予算に改正税額を計上した次第であります。景気が低迷する中、市民の皆様におきましても大変厳しい経済情勢ではありますが、国民健康保険事業の厳しい財政状況を御理解いただいた上、同事業の健全な運営を図るため、御協力をお願いする次第であります。

次に、子供の医療費無料化に向けた取組についてであります。

子育て世帯の負担を軽減するとともに、本市の将来を担う子供たちが必要な医療を安心して受けることができる医療費の無料化につきましては、条例改正とともに新年度当初予算におきまして、対象を小学校卒業するまでの入院へと拡大したところであります。

なお、今後も当該無料化に向け、更に検討を重ねてまいります。

次に、ゼロ歳児保育の試行についてであります。

働く女性の増加に伴い、今後、低年齢児の入所割合は上昇していくものと考えられるところであり、平成24年度から、保護者の就労の助長と子育て世代の家庭支援を目的として、ゼロ歳児保育を試行してまいります。

次に、新消防庁舎建設事業についてであります。

去る2月6日付けをもって、検査機関より当該庁舎建設に係る設計変更確認済証が交付されたことを受け、平成24年内の着工に向け事務作業を進めてまいります。

なお、昨年発生した東日本大震災や過去の大災害の教訓を生かし、雨水兼用の耐震性防火水槽や飲料水兼用貯水槽を始め、太陽光発電など災害に強い新たな設備や資機材の導入につきましても積極的に検討してまいります。

次に、消防・救急無線の整備についてであります。

災害時における消防活動上の重要な情報伝達手段として、現在、アナログ通信方式による音声主体の運用が行われておりますが、携帯電話やインターネットの普及による電波需要の急激な増加に伴い、個人情報保護の観点から、通信の秘匿性を担保するため、去る平成15年10月に電波法関係審査基準の一部改正が行われたところであり、消防救急無線は、平成28年5月末までにデジタル方式の無線方式に移行することとされたため、当市においても当該期限までに再整備を図る必要が生じたところであります。

これを受け、県及び県下消防本部が共同で奈良県域一ブロックでの整備を基本方針として検討を行い、去る平成21年度において電波伝搬調査並びに基本設計を実施し、その後、当該基本設計を基に検討を重ねた結果、県下消防本部が共同で奈良県防災行政無線の施設を活用し、また整備することが費用の低廉化並びに防災に強いネットワークを構築するためには、最も合理的であるとの結論に至ったところであります。

なお、平成24年度内に実施設計を行った上、同25年度からの3か年で整備を行い、電波使用期限までにデジタル化の整備を完了すべく事務を進めてまいります。

次に、消防団活動の活性化についてであります。

五條市消防団については、若年層の減少や被雇用者の増加など、社会構造の変化により、年々団員が減少傾向にあるものの、昨年発生した東日本大震災や台風12号の教訓を生かし、地域防災力の向上を図る必要があることから、本年の出初式において、消防団活動に協力いただいた事業所に対し感謝状を送り、市民の意識高揚に努めたところであります。

また、団組織の活性化や地域のニーズに応える方策として、田園地区において新たに分団の新設を図るとともに、女性消防団の設置などに向け調整を進めてまいります。

次に、(仮称)五條消防署西吉野救急出張所の整備についてであります。

先般、西吉野地域審議会より西吉野町城戸地内への救急出張所の建設に係る要望書の提出があったことを受け、同地内における立地条件を始め、周辺地域における過疎、高齢化の状況や、本市における消防力の適正な配置等を総合的に勘案した上、地域医療や救急体制の充実を図るため、当該施設の建設に向け準備を進めてまいります。

続きまして、「地域の活力を支える産業の振興と人権意識の高揚」について申し上げます。

初めに、企業誘致並びに支援についてであります。

活力あふれる五條市を形成するためには、企業誘致とその支援による雇用の拡大が必要不可欠であります。まず、企業誘致につきましては、平成28年度に予定されている京奈和自動車道の開通を大きなチャンスとして捉え、市内における立地条件の向上をPRするとともに、全国の企業動向等を調査しながら、分散型事業所の誘致に取り組んでまいります。また、私自身もトップセールスによる企業誘致を精力的に進めてまいります。

一方、企業支援につきましては、市内の事業者と連携しながら、社会人として働く心構えなどを身に着けるためのセミナーを始め、市内企業の紹介並びに学生等の雇用に向けたステップの場となるべく企業合同説明会などを開催いたします。

さらに、五條市商工会が主催する様々な事業を積極的に支援するなど、商工業の発展と、財団法人大塔ふる里センターとも連携しながら地元住民が安心して暮らせるよう地域商業の活性化に取り組んでまいります。

次に、観光の振興についてであります。

本市が有する歴史や文化、豊かな自然など魅力あふれる観光資源を一目で旅行者に理解していただくため、QRコード付き観光案内板の整備や、季節感が紹介できる新しいマップ作りに取り組んでまいります。

また、映画監督河瀬直美氏を招いて、子供から大人まで、違った目線で本市の魅力を再発見する「動画コンテスト」の開催や、五條新町の空き家を利用した(仮称)花火資料館を花火発祥の地として整備するなど、新たな観光資源を創出してまいります。

さらに、全国各地で行われる物産展や展示会にも積極的に参加し、元気な五條市の情報をリアルタイムで発信するなど、観光のまちづくりを精力的に進めてまいります。

次に、農業の振興についてであります。

まず、水田農業につきましては、昨年度から農業者戸別所得補償制度を実施しており、耕作放棄地の解消や農地の有効活用を図るとともに、より収益性の高い推奨作物を振興し、農産物の生産性及び農業所得の向上を推進してまいります。

また、集落や地域が抱える人と農地の問題の解決に資する「人・農地プラン」の作成や、青年就農給付金制度を活用し、地域農業の担い手となる青年層の就農意欲の喚起と定着を図ってまいります。

一方、本市特産の柿の振興につきましては、生産者を始め、加工業者、流通業者等関係機関と連携を図りながら、消費拡大に資する事業を支援するほか、マスコミや市のホームページを通じて、全国に「日本一の柿のまち五條」を発信してまいります。

次に、林業の振興についてであります。

今年度から5か年間の第3期目対策となる森林整備地域活動支援事業に取り組むことなど、森林が有する機能を十分に発揮させるための施策を展開し、森林環境の保全を図ってまいります。

次に、鳥獣被害防止対策についてであります。

鳥獣被害防止対策の緊急的強化を図るため、侵入防止柵など被害防止施設の設置を鳥獣被害防止総合対策事業により取り組んでまいります。

また、捕獲おりを設置して、有害鳥獣であるイノシシやニホンジカ、さらに、アライグマなどの捕獲駆除を実施してまいります。

次に、人権施策についてであります。

人権・同和問題に関する啓発推進事業は、私たちの周辺に存在する身近な人権問題を一人一人が認識するとともに、人の尊厳を考え、お互いの立場を尊重しながら生活する必要性を十分理解し、自己及び市民の人権意識の向上のため、今後の人権施策につなげていくものであります。本市におきましては、毎月11日を「人権を確かめあう日」と定め、引き続き、広報車による街頭啓発を始め、啓発活動に取り組んでまいります。

さらに、人権総合センター並びに野原東住民センターの事務事業につきましては、「福祉と人権のまちづくり」を基調として、社会福祉の増進を始め、児童の教育や文化の向上を図るとともに、高齢者に対しては、心身の健康増進に貢献しながら共に助け合うまちづくりを目指してまいります。

続きまして、「生活環境の保全と循環型社会の構築」について申し上げます。

初めに、一般廃棄物(ごみ)処理についてであります。

市民の皆様並びに事業者等の協力の下「ごみの発生を抑制する」「出すごみは分別を徹底する」「集めたごみはリサイクルを図る」の3原則に配慮した循環型社会への移行を目指して啓発等に取り組んでまいります。また、台風12号災害によって、みどり園大塔分所(大塔焼却施設)が使用不能になったことから、環境省所管の災害等廃棄物処理事業費補助金を活用して復旧を行なうべく、国並びに県当局と協議を図ってまいります。

次に、新ごみ処理施設についてであります。

現在、御所・田原本環境衛生事務組合の加入に向けた事務的協議を行っており、併せて、同事務組合の平成24年度循環型社会形成推進交付金を確保するため、県当局と協議を進めております。今後は、関係法令に基づいた規約の変更について、2市1町の議会において御議決をいただいた後は、本市代表としての組合議会議員を選出していただくとともに、同組合に対して職員の派遣等を行ってまいります。

次に、バイオマス事業についてであります。

御存じのとおり、バイオマス資源は、地球温暖化防止や循環型社会の形成を始め、農山村の活性化や戦略的な産業の育成など、幅広い潜在能力を有していることから、これまで利用されてこなかった同資源について、行政、事業者、市民が連携し、新たな資源循環の流れを創出するとともに、地域自然エネルギーとして持続的に利用できる仕組みを構築してまいります。

とりわけ、ひまわり栽培については、農業委員会と連携を図り、遊休農地を活用してその栽培を行い、農地保全に寄与しながら、搾油、燃料利用などの活用を図ってまいります。また、廃食油の回収については、五條市衛生美化協会と協力しながら推進してまいります。さらに、間伐材搬出については、五條市森林組合や市内製材事業者等と連携しながら、間伐材搬出利用促進を推進するとともに、環境フェアの開催など、自然エネルギーの掘り起こしによる循環型社会の形成を図ってまいります。

次に、衛生センターの建て替えについてであります。

当該事業については、既に基本設計業務が完了し、昨年12月に本体工事の着工に向けた発注支援業務委託を行ったところであり、平成24年度内には本体工事を発注した上、同26年度内の新施設完成を目指して取り組んでまいります。

なお、現在の施設につきましては、新施設の供用開始までの間、悪臭等により周辺地域に悪影響を及ぼすことのないよう、環境対策には万全を期してまいります。

  続きまして、「地域の交流を支える公共交通網の整備」について申し上げます。

初めに、地域公共交通についてであります。

昨年、市内全戸を対象に実施いたしました公共交通アンケートの分析結果を基に、本年4月からデマンドタクシー4路線の延伸を含むルートの見直しとともにダイヤ改正を実施いたします。これにより、交通空白地域が多く残る市南部地域における公共交通の環境改善が図られるところでありますが、大塔町の区域につきましては、今後の復旧・復興計画との関連性を維持しながら順次見直しを進めてまいります。

一方、市北部地域におけるコミュニティバス路線につきましては、平成24年度以降、段階的に拡充を図ってまいります。まず、本年内をめどに新規路線の増設を検討しておりますが、これにつきましては、道路幅員等の条件により、現行の中型車両では十分対応できていない地域について、新たに小型車両1台を導入した上、利用者のニーズにお応えしてまいります。

また、その他の地域においても、利用状況等を勘案した上、必要に応じて路線増設や車両の追加導入などの見直しを図るとともに、小学生及び障害者の利用における運賃の無料化につきましても本年4月から予定どおり実施するなど、今後も定期的に状況把握と分析を行いながら、市民の皆様の生活に密着した利便性の高い地域公共交通の維持に努めてまいります。

次に、地域高規格道路の整備についてであります。

地域高規格道路五條新宮道路(五條市域)は、国から指定を受けた調査区間4キロメートルのうち、京奈和自動車道五條ICから本陣交差点までの約1・1キロメートルの4車線化に向けた県の都市計画決定の変更を目指し、「五條市まちづくり構想」とも並行して、引き続き、関係機関とともに取り組んでまいります。

次に、京奈和自動車道の整備についてであります。

京奈和自動車道大和・御所道路(御所区間)の約13.4キロメートルにつきましては、順次工事が進んでおり、橿原・大和高田ICから橿原南御所IC区間については、平成23年度内に供用開始が図られる予定であります。

また、五條道路区間については、五條北ランプ橋出屋敷高架橋上部工事も始まり、平成28年度末の大和・御所道路区間全線の供用開始に向け要望活動に取り組んでまいります。

次に、国道24号における歩道整備についてであります。

当該事業における1工区及び2工区並びに3工区について、国道北側部分の工事が開始されるとともに、4工区及び5工区につきましても、国土交通省と連携を密にした上、去る1月に、関係自治会に対し用地幅くい設置に係る説明会を実施したところであり、今後も関係地権者並びに居住者の御理解、御協力をいただきながら全線1,350メートルの事業完成に向け取り組んでまいります。

次に、市道等の維持管理についてであります。

市民を始め市道を通行する皆様の安全を確保するため、地域からの情報や市職員による巡視により、平時から危険箇所の把握に努めるとともに、国の交付金や過疎対策事業を活用した防災対策工事により改修に努めてまいります。

また、橋りょうの補修や架け替えに係るコスト縮減や、予算の平準化に資する「橋梁長寿命化修繕計画」策定に係る基礎調査がこのほど完了したことを受け、平成24年度内において、橋長15メートル以上の85橋に係る同計画を策定する見込みであります。

なお、大塔町内における被災した市道及び市管理河川につきましては、今後、災害復旧を進めるに当たり、「五條市大塔町災害復旧・復興計画」に基づき、関係機関と連絡を密にしながら、新しい集落づくりを踏まえた災害に強い施設の再構築を目指してまいります。

続きまして、「快適な住環境の整備」について申し上げます。

初めに、市営住宅についてであります。

まず、入居者の募集につきましては、本年度において7戸の入居者を確定したところでありますが、いまだ多数の方々が入居を希望されていることに鑑み、公募を予定している空き家住宅について、積極的に修繕等事前整備を進めてまいります。

一方、台風12号災害に伴う仮設住宅につきましては、被災者が今後も安心して暮らせる住環境となるよう県当局と調整を行いながら、居住者の支援を行ってまいります。

次に、一般住宅等の耐震化についてであります。

既存木造住宅の耐震診断及び耐震改修事業は、市民の生命並びに生活基盤を守る重要な事業と位置付け、五條市耐震改修促進計画に基づく災害に強いまちづくりに向け本事業の推進に努めてまいります。

次に、市立公園の運営管理についてであります。

現在、五万人の森公園、阿田峯公園、さらに、上野公園においては、公の施設に係る指定管理者制度を導入いたしておりますが、施設の利用調整を始め、管理等全般にわたって市民の皆様に好評を得ていることから、今後も同制度による適正かつ効率的な公園の運営管理を継続してまいります。また、阿田峯公園に係る同候補者の指定につきましては、再募集となったことから本定例会に提案させていただいたところであります。

一方、昨年の台風12号により被害が発生した上野公園の一部施設につきましては、補助事業により復旧を進めてまいります。さらに、(仮称)金剛山麓野鳥の森整備事業につきましては、市の財政事情を考慮しながら必要な整備を行ってまいります。

なお、公社の健全経営化に基づく用地の買戻しにつきましては、平成24年度内に完了する見込みであります。

次に、地籍調査事業についてであります。

土地取引の円滑化を始め、都市計画や税務等、行政事務の効率化に資する地籍調査事業につきましては、実施計画等に基づき取り組んでまいります。

なお、平成24年度におきましては、野原西2丁目及び同4丁目の一部を始め、市内4か所において実施する見込みであります。

次に、市営斎場の運営についてであります。

当該斎場につきましては、現在、維持管理業務の円滑な遂行に努めておりますが、今後は、運営面の改善並びに経費削減に向け、指定管理者制度の導入等について検討を重ねてまいります。

次に、水道事業についてであります。

市民生活に欠くことのできない水需要を確保するため、あらゆる環境変化に対応し、公共性と経済性の調和を図りながら、安心、安全そして低廉な給水事業の継続に努めているところであります。

新年度の施策として第1に優先すべきは、大塔町簡易水道の復旧であり、地域の皆様の御意見や周囲の動向を踏まえて作業を進めてまいります。

また、災害対応活動を通じて得た経験を基に、災害に耐え得る水道施設の機能強化を図るため、老朽施設改良工事を始め、装備の充実を実施するとともに、安心で良質な給水サービスに努めてまいります。

次に、下水道事業についてであります。

流域関連公共下水道工事につきましては、本市の主要路線であります国道24号における道路改良工事の進捗に対応して順次整備を進めており、併せて周辺の環境整備を図ってまいります。

また、今井4丁目において数年にわたり実施してまいりました公共下水道工事は、本年4月末に完成予定であり、これにより、新たに51戸の供用が開始されるとともに、当地域の更なる環境改善が図られるところであります。

今後も、狭あいな道路や低位置にある住宅地域での整備を推進するため、効率的な計画を立案するとともに、水洗化の普及に向けて、市民の皆様への説明会等、啓発活動に取り組んでまいります。

続きまして、「活力ある学校教育と市民の学習機会の充実」について申し上げます。

初めに、教育委員会における年間目標についてであります。

平成24年度は「挨拶の徹底」並びに「危機管理の充実」を当委員会の年間目標として掲げ、特に、災害に強い学校となるべく、避難訓練の充実等を図ってまいります。

次に、学校教育についてであります。

新学習指導要領では、豊かな人間性や健康・体力など「生きる力」を育むため、言語活動の充実を始め、伝統や文化に関する教育の充実、体験活動の充実、小学校段階における外国語活動、さらに、教科・領域を横断して改善すべき事項等の教育改革が推進されております。

本市におきましても、平成24年度における学校、園の目標を「確かな学力の育成」「豊かな心の育成」「健やかな体の育成」と掲げ、それぞれの学校・園の教育活動推進に当たっては、PDCAサイクルを確立し、知・徳・体の調和のとれた幼児・児童・生徒の育成に全力で取り組んでまいります。

次に、教育環境の整備についてであります。

近い将来、高い確率で起こり得ると予測されている大規模な地震に対して、子供たちの安全を優先的に確保すべく、建物の耐震工事を計画的に進めており、小・中学校の校舎における当該工事は、既に平成23年度をもって完了いたしておりますが、屋内運動場につきましても、既に着手いたしております五條小学校に続き、五條中学校の当該施設について耐震工事を実施してまいります。

さらに、近年の夏場猛暑に対処し、生徒の学習環境改善を図るため、五條東中学校の普通教室へエアコンを導入してまいります。

次に、生涯学習についてであります。

市民参加によるスポーツ並びに文化活動につきましては、市体育協会や各種団体との連携を図りながら、市民の皆様がスポーツや文化に親しみ、積極的に参加できる環境づくりに努めてまいります。

次に、青少年の健全育成についてであります。

青少年センター事業につきましては、青少年育成事業として、子供たちの健やかな成長を願い、トレジャーキャンプやチャレンジウォーク等の事業を実施し、子供たちの心身発達を促進してまいります。

また、子供たちを取り巻く社会環境は年々悪化の一途をたどっていることに鑑み、関係機関と連携を密にし、青色防犯パトロール等により、児童・生徒の安全確保に努めてまいります。

続きまして、「文化遺産の保護とその活用」について申し上げます。

新町地区における伝統的建造物群保存地区の取組につきましては、保存地区西側の江戸時代に建築された空き家において、国の重要文化財建造物等公開活用事業により、五條出身の花火師で、江戸両国における花火の祖である鍵屋弥兵衛の偉業を紹介するとともに、同じく五條出身の児童文学作家である故川村たかし氏の資料展示を行い、文化観光の拠点となる施設として活用すべくその整備に取り組んでまいります。

また、新町地区の無電柱化のための基礎調査等を実施し、町の景観保護及び活性化事業の検討を進めてまいります。

さらに、本市指定文化財の阿陀比売(あだひめ)神社の修理工事を奈良県教育委員会の指導を得ながら進めるなど、貴重な文化遺産の保護に取り組んでまいります。

続きまして、「行財政改革」について申し上げます。

これまで五條市新行政改革大綱に基づく集中改革プランにより、職員定数の削減に合わせた組織機構の見直し、指定管理者制度の導入、補助金等の見直しなど財政健全化に向けた取組を強化してまいりました。

平成24年度につきましては、ますます厳しさを増してくることが予想される財政運営に対応するため、第3次となる行政改革大綱の策定を進め、事務事業の合理化や民間活力の活用を図るとともに、重要施策を推進するための組織機構の見直しを実施してまいります。

続きまして、「平成24年度当初予算の概要」について申し上げます。

平成24年度当初予算は、私が市政のかじ取りをお任せいただいてから初めて編成する当初予算であり、自らの政策を数字で具体的に表すものであると位置付け、取り組みました。

まず、一般会計当初予算につきましては、長引く景気低迷や労働力人口の減少などにより、市税など歳入の根幹をなす一般財源収入の伸びが見込めない一方で、社会保障関係費に係る負担増など厳しい状況が続く中、消防庁舎建設やし尿処理施設建設などの合併特例事業の着手を始め、台風12号災害の復旧復興、福祉並びに医療の充実や産業振興など、重要課題解決のための事業を展開していく必要があり、積極的な事業展開を図りつつ、財政の健全化も併せて進めるという非常に難しいバランスの中での予算編成となりました。

また、「誰もが住んでよかったと思える元気な五條市」実現のため、計画的で着実な行財政運営を大原則に、本市の現状や課題、新市建設計画など各種計画を踏まえ「歳入に見合った歳出予算」「無駄を排除した効率的な行政経営」「市民の声、現場の声の反映」「施策目標との整合、成果の重視」などを基本方針に据え、歳入の的確な把握と確保、さらに、歳出においては補助金を始め、事業や経費の検証と見直し、優先順位設定による厳しい選択などを徹底し進めました。

その結果、平成24年度は合併特例事業である新消防庁舎建設事業に4億9,500万円、また、し尿処理施設建設事業に6億8,000万円を計上するなど、急ぐべき重要な施設整備事業費を予算化いたしましたが、予算総額は171億3,800万円で、平成23年度肉付け後の予算額と比較しても3億8,800万円、率にして2.3パーセントの増加にとどまり、基金取崩しなしの歳入に見合った予算とすることができました。

主な事業といたしましては、先に述べました合併特例事業のほかに、宇井地区防災行政無線の復旧事業費など台風12号災害の復旧復興に係る経費、南和医療再生に向けた南和広域医療組合の負担金、ごみ処理広域化の事務組合負担金を計上いたしております。また、魅力や可能性にあふれ、人やまちに夢や元気を与える「キラッと光る事業」といたしまして、動画コンテストを始め、広く本市を内外にアピールするための事業費などを予算化しております。

その他、重点施策に係る事業等の予算といたしましては、西吉野救急出張所整備に向けての実施設計等に係る経費、そして、子供の医療費助成の拡大、ゼロ歳児保育の試行に係る経費などを計上いたしております。

さらに、地域公共交通改善のための事業費、五條東中学校空調設備設置事業費などを予算計上し、計画的に事業を進めてまいります。

次に、歳入についてであります。

まず、市税につきましては、主に固定資産税の評価替えに伴う減収を見込み、総額で4,900万円、率にして1.5パーセント減の32億4,000万円を計上いたしております。また、地方交付税につきましては、国の地方財政計画と本市の状況に基づき算定を行い、昨年度に比べ若干の増を見込み、0.7パーセント増の75億円を計上いたしております。

さらに、市債につきましては、22.2パーセント増の19億4,900万円を計上しておりますが、増加は主に合併特例事業に係る合併特例債起債によるもので、市債の借入れに関しては、交付税措置が伴う有利な市債の活用に努めております。

なお、基金繰入金につきましては、先にも述べましたように取崩しなしで予算編成を行っております。

以上、一般会計予算の概要を説明申し上げましたが、限られた歳入の中で行財政改革の更なる推進を念頭に事業の検証と厳しい選択を行い、本市のあるべき将来像を見据え、積極的な予算編成を行った次第であります。

次に、国民健康保険特別会計予算につきましては、医療費の増大により保険給付費が上昇する中、保健事業等の積極的な推進を図るなど医療費の適正化に努めるとともに、保険税につきましては、適正かつ公平な賦課と収納率の向上に取り組み、国民健康保険事業の円滑な運営を目指し予算を編成した次第であります。

次に、簡易水道特別会計予算につきましては、水道未普及地域の解消と老朽化した施設の計画的な統合整備の推進、安全でおいしい水の安定的な供給、そして台風12号で被災した宇井地区への安定給水を早期に実現するための予算を編成した次第であります。

次に、下水道事業特別会計予算につきましては、奈良県吉野川流域下水道事業と連動し、市民の健康で快適な生活環境の向上と、吉野川等の公共用水域の水質保全及び環境保護を目的とした下水道事業の達成に向け、事業の展開及び整備区域の拡大を図るための予算を編成した次第であります。

次に、墓地事業特別会計予算につきましては、市営墓地の適正な管理運営を行い、墓地内の美化に努めながら、墓地の維持管理と修繕等を図るための予算を編成した次第であります。

次に、介護保険特別会計予算につきましては、3年を一期とした見直しによる新たな介護保険事業計画に基づき、介護給付費及び介護報酬の見直し等を図るとともに、介護保険料の適正化を図り、介護保険サービスの充実並びに介護保険事業の円滑な運営を図るための予算を編成した次第であります。

次に、大塔診療所特別会計予算につきましては、へき地医療の確保・充実のため、兼任であった派遣医師を専任派遣にするとともに、台風12号災害のため診療場所を移している大塔支所内にレントゲン設備の整備を行うなど、診療所事業を推進し、適切な医療の提供を行うための予算を編成した次第であります。

次に、農業集落排水事業特別会計予算につきましては、西吉野町滝地区の農業集落における水質保全及び水洗化による生活環境の改善や丹生川等公共用水域の水質環境保全を目的とした下水道事業の適切な管理運営を行うための予算を編成した次第であります。

次に、後期高齢者医療特別会計予算につきましては、2年ごとの保険料率の改正に基づく保険料額を計上するとともに、療養費請求等の受付窓口事務費、健康診査を行うための経費等を計上し、後期高齢者医療の円滑な運営を図るための予算を編成した次第であります。

次に、水道事業会計予算につきましては、独立採算制を堅持しながら、市民生活に欠くことのできない水質基準に適合した良質な水の安定供給に努めるための予算を編成した次第であります。

まず、収益的収支につきましては、給水量が依然として減少傾向にあるため、事務事業の効率化及び諸経費の節減に努めながらサービスの低下を招くことのないよう、事業量に対応した予算を計上いたしました。

また、資本的収支につきましては、建設改良費として公共下水道工事に伴う水道管の移設、電気計装設備の更新、老朽化水槽等の改良整備に係る工事費等、給水用特殊車両配備費を計上し、また、高金利債を借り換える低利借換債及び前述の建設改良費の一部に充当する事業債の起債を計上した次第であります。

施政方針は以上であります。

続きまして、本定例会に提案の諸議案について御説明申し上げます。

まず、報第1号 平成24年度五條市土地開発公社の事業計画、予算及び資金計画の報告並びに報第2号 平成24年度財団法人大塔ふる里センターの事業計画及び予算の報告につきましては、地方自治法第243条の3第2項の規定により報告するものであります。

次に、議第2号 五條市暴力団排除条例の制定につきましては、奈良県暴力団排除条例が、平成23年7月1日から施行されたことに伴い、本市においても暴力団の排除を推進する必要があるため、本条例を制定するものであります。

次に、議第3号 五條市暴力団排除条例の施行に伴う関係条例の整備に関する条例の制定につきましては、五條市暴力団排除条例の施行に伴い、市の公の施設について所要の改正が必要となるため、本条例を制定するものであります。

次に、議第4号 特別職の職員で非常勤のものの報酬、費用弁償に関する条例の一部改正につきましては、スポーツ基本法の制定に伴い、所要の改正が必要なため、本条例を改正するものであります。

次に、議第5号 五條市税条例の一部改正につきましては、地方税法等の一部が改正されたため、本条例を改正するものであります。

次に、議第6号 半島振興対策実施地域指定等に係る市税の特別措置条例及び五條市企業立地の促進等に係る市税の特別措置条例の一部改正につきましては、納税義務者の利便性向上を図るため、本条例を改正するものであります。

次に、議第7号 五條市立公民館条例の一部改正につきましては、社会教育法の一部改正及び五條市暴力団排除条例の施行に伴う所要の改正のため、本条例を改正するものであります。

次に、議第8号 市立五條文化博物館条例の一部改正につきましては、博物館法施行規則の一部が改正されたため、本条例を改正するものであります。

次に、議第9号 五條市乳幼児医療費助成条例の一部改正につきましては、少子化及び子育て支援対策を拡充するため、本条例を改正するものであります。

次に、議第10号 五條市立居宅介護支援事業所条例の一部改正につきましては、五條市立居宅介護支援事業所を移転するため、本条例を改正するものであります。

次に、議第11号 五條市介護保険条例の一部改正につきましては、市の介護保険サービスの充実並びに介護保険事業の適正かつ円滑な運営を図るため、本条例を改正するものであります。

次に、議第12号 五條市立大塔診療所条例の一部改正につきましては、五條市立大塔診療所を移転するため、本条例を改正するものであります。

次に、議第13号 五條市営住宅条例の一部改正につきましては、公営住宅法の一部が改正されたため、本条例を改正するものであります。

次に、議第14号 五條市消防事務に関する手数料条例の一部改正につきましては、地方公共団体の手数料の標準に関する政令の一部改正に伴い、浮き蓋付特定屋外タンク貯蔵所の申請に対する審査手数料を新設するため、本条例を改正するものであります。

次に、議第15号 五條市火災予防条例の一部改正につきましては、危険物の規制に関する政令の一部改正に伴い、炭酸ナトリウム過酸化水素付加物を危険物に追加するため、本条例を改正するものであります。

次に、議第16号 五條市西吉野交流促進センターに係る指定管理者の指定及び議第17号 五條市阿田峯公園に係る指定管理者の指定につきましては、各公の施設の指定管理者を指定するため、議会の議決を求めるものであります。

次に、議第18号 平成23年度五條市一般会計補正予算(第7号)議定につきましては、歳入歳出にそれぞれ8億2,121万3,000円を追加し、総額183億2,113万1,000円とするものであり、これらの財源につきましては、県支出金等を見込みまして、補正予算を編成した次第であります。

次に、議第19号 平成23年度五條市国民健康保険特別会計補正予算(第1号)議定につきましては、歳入歳出にそれぞれ3,029万1,000円を追加し、総額44億8,429万1,000円とするものであり、これらの財源につきましては、繰越金を見込みまして、補正予算を編成した次第であります。

次に、議第20号 平成23年度五條市簡易水道特別会計補正予算(第3号)議定につきましては、歳入歳出にそれぞれ108万5,000円を追加し、総額5億304万円とするものであり、これらの財源につきましては、繰越金を見込みまして、補正予算を編成した次第であります。

次に、議第21号 平成23年度五條市下水道事業特別会計補正予算(第2号)議定につきましては、流域関連公共下水道事業に係る繰越明許費の設定を行うものであります。

次に、議第22号 平成23年度五條市介護保険特別会計補正予算(第2号)議定につきましては、歳入歳出にそれぞれ890万2,000円を追加し、総額33億5,976万3,000円とするものであり、これらの財源につきましては、国庫支出金等を見込みまして、補正予算を編成した次第であります。

次に、議第23号 平成23年度五條市後期高齢者医療特別会計補正予算(第2号)議定につきましては、歳入歳出にそれぞれ167万6,000円を追加し、総額3億9,907万6,000円とするものであり、これらの財源につきましては、繰越金を見込みまして、補正予算を編成した次第であります。

議第24号 平成23年度五條市水道事業会計補正予算(第2号)議定につきましては、収益的支出では、営業外費用67万8,000円を減額し、総額7億2,441万6,000円とするものであります。また、資本的支出では、企業債償還金18万7,000円を追加し、総額4億4,520万7,000円とするものであります。

なお、資本的支出の増額につきましては、建設改良積立金で補填する予定であります。

次に、議第25号 平成24年度五條市一般会計予算議定につきましては、予算総額171億3,800万円で、前年度肉付け後予算額と比較して、3億8,820万9,000円の増額となっております。

次に、議第26号 平成24年度五條市国民健康保険特別会計予算議定につきましては、予算総額45億6,400万円で、前年度比1億1,000万円の増額となっております。

次に、議第27号 平成24年度五條市簡易水道特別会計予算議定につきましては、予算総額4億9,840万円で、前年度比6,620万円の増額となっております。

次に、議第28号 平成24年度五條市下水道事業特別会計予算議定につきましては、予算総額11億3,900万円で、前年度比8,340万円の増額となっております。

次に、議第29号 平成24年度五條市墓地事業特別会計予算議定につきましては、予算総額220万円で、前年度比160万円の減額となっております。

次に、議第30号 平成24年度五條市介護保険特別会計予算議定につきましては、予算総額33億570万円で、前年度比620万円の減額となっております。

次に、議第31号 平成24年度五條市大塔診療所特別会計予算議定につきましては、予算総額6,610万円で、前年度比920万円の増額となっております。

次に、議第32号 平成24年度五條市農業集落排水事業特別会計予算議定につきましては、予算総額410万円で、前年度との増減はございません。

次に、議第33号 平成24年度五條市後期高齢者医療特別会計予算議定につきましては、予算総額4億2,950万円で、前年度比3,490万円の増額となっております。

次に、議第34号 平成24年度五條市水道事業会計予算議定につきましては、収益的収支では、水道事業収益7億3,135万3,000円に対し、水道事業費用7億1,620万9,000円で、222万1,000円の当年度純利益を見込んだ次第であります。また、資本的収支では、資本的収入3億6,377万3,000円に対し、資本的支出6億8,845万1,000円であります。

なお、資本的収支不足額3億2,467万8,000円は、当年度分損益勘定留保資金等で補填する予定であります。

次に、同第1号 五條市公平委員会委員の選任につきましては、公平委員のうち、下村房夫委員の任期が、平成23年3月31日をもって満了するため、その後任の同意を求めるものであります。

次に、同第2号 五條市固定資産評価審査委員会委員の選任につきましては、中田義一委員・藤本彰委員・乾利昭委員の任期が、平成24年3月31日をもって満了するため、その後任の委員の同意を求める次第であります。

以上が、このたび提出いたしました諸議案の概要であります。議員各位におかれましては、慎重審議の上、何とぞ御議決並びに御承認を賜りますようお願い申し上げます。

議長(益田吉博)

市長の施政方針と提出議案の説明が終わりました。

監査報告

次に日程第4、監査報告を求めます。川元憙釋代表監査委員。

〔代表監査委員 川元憙釋登壇〕

代表監査委員(川元憙釋)

ただいま議長の許可をいただきましたので、平成23度の定期監査の結果を報告させていただ きます。

お手元にお配りいたしております、別冊の平成23年度定期監査結果報告書を御覧願います。

この定期監査は、御案内のとおり地方自治法に、毎年1回以上期日を定め実施しなければならないことを規定されております。

したがいまして、昨年度、平成23年度でございます、報告書の1ページに記載してありますように、昨年の11月14日から同月28日までの間において、秘書課などの本庁及び教育委員会につきましては事務局において、また庁外の消防本部、西吉野支所、市立の各保育所、小、中学校などは、各施設に出向き、議会選出の監査委員及び事務局職員を補助員とし、事前に提出を求めた資料に基づき、関係帳薄などについて照合するとともに、関係職員から説明を聴取し、指摘事項につきましては、その場で指示、指導してまいりました。

事務事業の執行状況の監査結果につきましては、おおむね適正でありました。

また今回の総括といたしましては、30ページに記載しておりますが、前回も指摘いたしました公の施設の指定管理者制度導入に伴う、この1年間の成果と課題を各所管課において検証し、今後の管理運営に反映させるよう望むものであります。

また今回、シルバー人材センターについても、監査対象といたしましたが、同センターの運営につきましては、今後非常に厳しい状況が予想されますので、人件費を始め徹底した経費の節減と発注者の新規開拓を推進されることを望みます。

なお、監査結果の詳細につきましては、お手元の平成23年度定期監査結果報告書に述べさせていただいておりますので、後刻、御清覧をお願いいたします。

以上で、平成23年度定期監査報告を終わらせていただきます。

ありがとうございました。

議長(益田吉博)

監査報告が終わりました。

以上をもちまして、本日の日程は全部終了いたしました。

    明日6日とあさって7日は休会とし、次回、8日10時に再開して、一般質問を行います。

なお、一般質問をされる議員各位は、明日6日の17時までに、所定の発言通告書に質問事項を具体的に御記入の上、議長まで提出願います。

本日は、これをもちまして散会いたします。

11時14分散会

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更新日:2019年01月07日