平成21年第3回9月定例会会議録(第1号)

議事日程(第1号)

              平成21年9月7日 10時開議

  • 日程第1 会議録署名議員の指名
  • 第2 会期決定の件
  • 第3 三在町地内の道路改良工事 市道住川テクノパークなら8号線、新町3丁目地内の道路改良工事 市道新町1号線及び野原町地内の道路改良工事 市道野原滝線が随意契約するに至った経緯の検査について
  • 追加日程第1 発議第8号 監査及び結果報告を求める決議
  • 第4 市政報告と提出議案の説明
  • 第5 教育委員会の点検評価報告

本日の会議に付した事件

議事日程のとおり

出席議員(21名)

  • 1番 西本 幸洋
  • 2番 太田 好紀
  • 3番 川村 家廣
  • 4番 藤冨 美恵子
  • 5番 池上 輝雄
  •   6番 益田 吉博
  • 7番 山田 由比己
  • 8番 山田 澄雄
  • 9番 峯林 宏政
  • 10番 西尾 彦和
  • 11番 北山 和生
  • 12番 山本 久和
  • 13番 花谷 昭典
  • 14番 佐久間 正己
  • 15番 寺本 保英
  • 16番 樫塚 凱一
  • 17番 黄木 英夫
  • 18番 土井 康嗣
  • 19番 榮林 末次
  • 20番 大谷 龍雄
  • 21番 田原 清孝

欠席議員

なし

説明のための出席者

  • 市長 吉野 晴夫
  • 副市長 榮林 勝美
  • 教育委員長 岸本 悦子
  • 教育長職務代行者 吉田 辰雄
  • 市長公室長 辰巳 信也
  • 総務部長 森本 敏弘
  • 都市整備部長 森本 元三
  • 生活産業部長 上田 卓司
  • 健康福祉部長 水脇 正雄
  • 上下水道部長 辻本 衡司
  • 消防本部次長 山田 善久
  • 会計管理者 上 孝男
  • 西吉野支所長 福井 純二
  • 大塔支所長 土井 祥嗣
  • 監理管財課長 新井 健夫
  • 企画財政課長 櫻井 敬三
  • 市長公室次長 佐古 憲美
  • 秘書課長 下村 洋次
  • 庶務課長 窪 佳秀

事務局職員出席者

  • 事務局長 川西 敏美
  • 事務局次長 乾 旬
  • 事務局係長 西峯 久美
  • 事務局主任 笹谷 豊
  • 速記者 柳ヶ瀬 五美

10時5分開会

議長(北山和生)

ただいまから、平成21年五條市議会第3回9月定例会を開会いたします。

本日、平成21年五條市議会第3回9月定例会が招集されましたところ、議員各位には何かと御多用のところ御参集を賜り、厚くお礼申し上げます。

本定例会には、平成20年度五條市各会計決算認定を始め多数の重要議案が提出されておりますので、各位にはどうか御精励をいただきますとともに、円滑なる議会運営に格段の御協力をお願い申し上げまして、開会のあいさつといたします。

この際申し上げます。会議記録、「市議会だよりGOJO」及び「広報五條」に掲載のため、各会議の日程中事務局に写真撮影をさせますので、御了承願います。

議長(北山和生)

始めに表彰状の伝達を行います。

事務局長に紹介させます。

事務局長(川西敏美)

私から御紹介を申し上げます。

去る、8月25日に開催の第2回奈良県市議会議長会におきまして、議員表彰規程第1条第1号の規定により、2年以上正副議長の職にありました西尾彦和議員及び太田好紀議員に、また、同条第2項の規定により15年以上の議員の職にありました花谷昭典議員、山本久和議員及び北山和生議長に表彰状の贈呈がありました。

以上で紹介を終わります。

それでは、議長からその表彰状を伝達していただきます。お名前を呼び上げますので、御登壇ください。

西尾彦和議員。

 

   〔西尾彦和登壇〕

 

議長(北山和生)

表彰状

五條市 西尾 彦和 殿

あなたは五條市議会正副議長として2年にわたり市政の発展に尽くされた功績は誠に顕著であります。よって本会表彰規程により特別表彰として記念品を贈りこれを表彰します。

平成21年8月25日

奈良県市議会議長会会長 生駒市議会議長 中谷 尚敬(代読)

おめでとうございます。(拍手)

事務局長(川西敏美)

続きまして、太田好紀議員。

 

〔太田好紀登壇〕

 

議長(北山和生)

表彰状

五條市 太田 好紀 殿

あなたは五條市議会正副議長として2年にわたり市政の発展に尽くされた功績は誠に顕著であります。よって本会表彰規程により特別表彰として記念品を贈りこれを表彰します。

平成21年8月25日

奈良県市議会議長会会長 生駒市議会議長 中谷 尚敬(代読)

おめでとうございます。(拍手)

事務局長(川西敏美)

花谷昭典議員。

 

〔花谷昭典登壇〕

 

議長(北山和生)

表彰状

五條市 花谷 昭典 殿

あなたは五條市議会議員として15年の長きにわたり市政の発展に尽くされた功績は誠に顕著であります。よって本会表彰規程により特別表彰として記念品を贈りこれを表彰します。

平成21年8月25日

奈良県市議会議長会会長 生駒市議会議長 中谷 尚敬(代読)

おめでとうございます。(拍手)

事務局長(川西敏美)

続きまして、山本久和議員。

 

〔山本久和登壇〕

 

議長(北山和生)

表彰状

五條市 山本 久和 殿

あなたは五條市議会議員として15年の長きにわたり市政の発展に尽くされた功績は誠に顕著であります。よって本会表彰規程により特別表彰として記念品を贈りこれを表彰します。

平成21年8月25日

奈良県市議会議長会会長 生駒市議会議長 中谷 尚敬(代読)

おめでとうございます。(拍手)

議長(北山和生)

以上で表彰状の伝達を終わります。

表彰状をお受けになりました各位には、長年にわたり市政の発展に尽くされた御功績に対し深甚なる感謝の意を表しますとともに、今後ますます御精励をいただきますようお願いいたします。

ただいまの出席議員数は定足数に達しておりますので、会議が成立いたします。

市長から議会招集のごあいさつがあります。吉野市長。

 

〔市長 吉野晴夫登壇〕

 

市長(吉野晴夫)

開会に当たりまして一言ごあいさつを申し上げます。

議員各位には第3回定例会を招集いたしましたところ、御出席を賜り厚く御礼を申し上げます。

御承知のように、国内の新型インフルエンザ患者が急増しており、8月15日に初の死者が出て以来、現在10人の方が亡くなっております。

五條市におきましても、市内滞在者も含め36名の発生が見られました。

今後、更に加速されることが予測されますので、去る9月2日に感染症対策本部会議を開き、感染対応について協議しております。拡大防止のために消毒薬、マスク等を備蓄するとともに、市内でのインフルエンザ患者発生の推移を見ながら、迅速な対応を行っていく所存であります。

市民の皆様には、正確な情報を入手していただき、冷静な対応をお願いいたしたいと存じます。

さて、このたびの衆議院議員選挙におきまして、「政権交代」のあらしが吹き荒れ、政権政党である自由民主党が歴史的敗北をしたということで、政界に激震が走りました。長引く景気低迷による閉そく感の中で、変化を求める国民の心をつかむことができず、その不満が地殻変動のように吹き出したように思えます。

躍進しました民主党でありますが、政策ではなく「政権交代」という言葉が先行した感もあるだけに、新政権がどこまで機能するかは未知数ですが、国民は変革を望んでおり、「新しい風」に未来を託したということです。

我が五條市においても、いかに情勢が変化し、厳しくなろうとも、私どもは五條市民が安心して、希望を持って暮らせるまちにするため、精魂を傾けてまいらねばなりません。

そのためにも、議員各位のお力添えを賜りながら、子や孫が「喜びあふれるまち・誇りの持てるまち」の創造に向けて全力を傾注して「新しい風」になっていきたいと考える次第であります。

どうか今議会におきましても、市政発展のため、きたんのない御意見を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

後になりましたが、2年以上正副議長の職にありました西尾彦和議員及び太田好紀議員、また15年以上議員の職にあります北山和生議長、花谷昭典議員及び山本久和議員が、奈良県市議会議長会より、地方自治の発展に尽くされ、表彰を受けられたということであります。

各議員に対しまして、心より祝福と敬意を表する次第でございます。

以上、簡単ではございますが、平素のお礼と開会に当たってのごあいさつとさせていただきます。

議長(北山和生)

ただいまから本日の会議を開きます。

諸般の報告事項がありますので、事務局長から報告させます。

事務局長(川西敏美)

命により、私から御報告を申し上げます。

まず、近畿市議会議長会でございます。

去る、7月22日に大阪市におきまして、本年度第1回理事会が開催されました。

初めに、会長の摂津市議会議長のあいさつがあり、続いて、各役員及び事務局長の紹介がありました。

次に、報告事項として、会務報告及び地方分権改革・道州制調査特別委員会委員並びに市議会議員共済会審査会委員について、事務局から報告があり、それぞれ了承されました。

続いて議案審議として会長提出議案、認定第1号 平成20年度会計歳入歳出決算及び監査報告があり、審議の結果、原案どおり承認されました。

次に協議事項に入り、平成21年度の各種会議の開催等議長会の運営について協議が行われ、原案どおり承認されました。

最後に、次期開催市の向日市議会議長のあいさつで会議は終了いたしました。

次に、奈良県市議会議長会でございます。

去る、8月25日に橿原市におきまして、本年度第2回議長会が開催されました。

初めに、会長の生駒市議会議長のあいさつがあり、続いて、前回の議長会以降に異動のありました奈良市及び大和郡山市の正副議長の紹介がありました。

次に、議員表彰規程に基づき、該当する議員40名に表彰状の贈呈が行われました。

本市では、先ほど伝達されましたとおり、西尾彦和議員、太田好紀議員、花谷昭典議員、山本久和議員及び北山和生議長に表彰状の贈呈がありました。

会議では、諸報告として前回の議長会以降の事務報告並びに会議出席報告が行われ、それぞれについて了承されました。

  続いて、議長会の今後の運営について協議が行われ、原案のとおり承認されました。

  次に、全国森林環境税創設促進議員連盟の御報告を申し上げます。

  去る、7月9日に長野県松本市におきまして、第16回定期総会が開催されました。

初めに、新潟県村上市、板垣会長の開会あいさつがあり、松本市議会議長の歓迎あいさつ及び来賓の祝辞がありました。

続いて会議に入り、平成20年度事業経過報告及び決算報告並びに監査報告があり、承認されました。

引き続いて平成21年度事業計画及び予算案について説明があり、審議の結果、いずれも原案どおり可決されました。

  次に、大会宣言が満場一致で採択され、続いて、信州大学、菅原名誉教授による記念講演が行われました。

最後に、次期総会開催予定地の和歌山県田辺市議会議長のあいさつと福岡県黒木町、松野副会長の閉会あいさつで総会は終了しました。

次に、監査委員から、地方自治法第235条の2第3項の規定により一般会計及び特別会計の5月分から7月分までの例月出納検査の報告並びに地方公営企業法第27条の2第2項の規定により水道事業会計の5月分から7月分までの例月出納検査の結果報告が提出されております。

以上を御報告申し上げまして、諸報告といたします。

なお、会議資料及び監査資料等につきましては、事務局において保管いたしておりますので、後刻御清覧いただきたいと存じます。

議長(北山和生)

以上で諸般の報告を終わります。

この際、御報告申し上げます。

先の第2回6月定例会以降の休会中、五條市議会会議規則第160条第1項ただし書の規定により議員の派遣を決定いたしておりますが、詳細につきましてはお手元に配付いたしておりますので、御了承願います。

また、報告書につきましては事務局で保管いたしておりますので、後刻御清覧願います。

議長(北山和生)

本日の日程につきましては、お手元に配付済みのとおりであります。

配付漏れはございませんか。──。

これより日程に入ります。

日程第1

議長(北山和生)

日程第1、会議録署名議員の指名を行います。

会議録署名議員は会議規則第81条の規定により、議長から指名いたします。

  • 16番   樫塚 凱一 議員
  • 17番 黄木 英夫 議員
  • 18番   土井 康嗣 議員

以上の3名の方にお願いします。

日程第2

議長(北山和生)

次に日程第2、会期決定の件を議題といたします。

お諮りいたします。本定例会の会期につきましては、去る8月31日開催の議会運営委員会におきまして御協議を賜りました結果、先に御通知申し上げましたとおり、本日から28日までの22日間といたしたいと思いますが、これに御異議ございませんか。

〔「異議なし」の声あり〕

議長(北山和生)

御異議なしと認めます。よって会期は本日から28日までの22日間と決定いたしました。

なお、会期中の会議予定につきましては、各位に御通知申し上げましたとおりであります。

日程第3

議長(北山和生)

次に日程第3、三在町地内の道路改良工事 市道住川テクノパークなら8号線、新町3丁目地内の道路改良工事 市道新町2号線及び野原町地内の道路改良工事 市道野原滝線が随意契約するに至った経緯の検査についてを議題といたします。

本件につきましては、先の第2回6月定例会におきまして、地方自治法第98条第1項の権限を建設経済常任委員会に委任し、調査をしていただいておりますので、建設経済常任委員会委員長の報告を求めます。建設経済常任委員会榮林末次委員長。

 

〔建設経済常任委員長 榮林末次登壇〕

 

建設経済常任委員長(榮林末次)

議長から発言の許可をいただきましたので、ただいま議題となりました、三在町地内の道路改良工事 市道住川テクノパークなら8号線、新町3丁目地内の道路改良工事 市道新町1号線、野原町地内の道路改良工事 市道野原滝線が随意契約するに至った経緯について、建設経済常任委員会における事務検査の経過及び結果を御報告申し上げます。

当委員会には、ただいまも申しましたように、市道住川テクノパークなら8号線ほか3路線の道路改良工事が随意契約するに至った経緯を明らかにするために、本年6月11日の平成21年五條市議会第2回6月定例会において地方自治法第98条第1項の権限が委任されました。

まず、当委員会に地方自治法第98条第1項の議会の検査権が委任されるに至った経緯について御説明申し上げます。

本年の第2回6月定例会において、太田好紀議員の一般質問の中で、公共工事に関して、特に随意契約に関する質問がありました。

質問の内容と答弁は、主に次のようなものでした。

議員からは、「公共工事は大変厳しく、会社の倒産や縮小、廃業が相次いでおり、まさに百年に一度の大不況と言われる厳しさである。そのような中、随意契約については指摘される部分が多々あったと思うが、随意契約に対して市長はどのような対応をし、今後どのように進めていくのか。」との質問から始まり、その際の市長の答弁は、「随意契約は、設計金額50万円以下の工事は各担当課で起案の上施工し、設計金額50万円以上は監理管財課で、700万円未満は指名競争入札、それ以上は一般競争入札としている。土木建設業は174社あり、随意契約は地方自治法施行令第167条の2第1項に規定されており、工事場所の緊急性、工事内容、地域性等を考慮し、各担当課で業者選定を行っている。」というものでありました。

議員からは、そのような中、市長は、平成19年度事業の市道住川テクノパークなら8号線の契約金額146万550円の工事、平成20年度事業である市道新町1号線の契約金額257万9,850円の工事及び同じく平成20年度事業の市道野原滝線の契約金額387万4,500円の工事は、いずれも市長の「緊急性がある」との判断により、工事施工箇所又は地権者である建設業登録業者との随意契約による契約であったこと、平成20年度分に至っては合見積りも取っていないことなどから、市長の「緊急性」の判断と、業者選定の根拠、合見積りなしで「適正な価格」での契約と判断した理由などについて質問があり、市長からはそれぞれに対して答弁がありましたが、議会が否決した南和広域連合事務局の事務所移転の見切り発車や、弁天宗の75周年で全国から約5万人の来訪者があると見込み、車で訪れる人が多いという判断などから、工事用地の所有者であった建設業登録業者と随意契約を締結した、などであったため、納得できず、議会は、本会議を休憩し、議会運営委員会を開催し、取扱いについて協議することになりました。

議会運営委員会では、地方自治法第98条第1項の権限を所管する建設経済常任委員会に委任して、委員会で詳細な調査をするべきであるとの意見が多く出され、協議した結果、そのようになりましたので、本会議を再開し、冒頭、議長から、当委員会に地方自治法第98条第1項の権限を委任するとの動議が出され、賛成多数で可決したものでございます。

それでは、平成21年7月1日と平成21年7月14日に開催いたしました当委員会における2回の検査の概要について御報告申し上げます。

始めに、7月1日に開催いたしました委員会では、地方自治法第98条第1項に規定されている議会の検査権及び地方自治法第234条及び同法施行令第167条の2に規定されている随意契約について再確認し、当委員会の運営及び検査対象、市長に提出を求めるべき書類及び提出された際の書類の取扱いなどについて協議いたしました。

その際、今回検査の対象とされている三在町地内の道路改良工事 市道住川テクノパークなら8号線については、平成19年度事業であり、既に監査委員による決算審査も済んでおり、なおかつ、議会としても決算を認定していることから、その取扱いについて意見が出されました。

協議した結果、6月議会で議決されたのがこの3件の随意契約であり、平成19年度事業も含めたこれら3件について理事者側に書類の提出を求め、委員会としての検査を行うことになりました。

  理事者側に提出を求める書類については、様々な懸念や意見が出されましたが、随意契約するに至った経緯に関する事項を調査するため、それぞれの契約に関する書類とし、議長から市長に求めていただくことになりました。

また、書類の提出を受けて、次回委員会では、理事者側の報告も併せて求めることになりました。

7月14日に開催いたしました委員会では、市長から提出された書類の検査を行いました。

冒頭、私から、7月1日の委員会以降、同日付けで議長から市長に対して、7月10日を提出期限と定め書類の提出を求めていただき、市長から書類が提出されたことを報告いたしました。

続いて、市長から提出された書類に関して、理事者側から詳細な報告を受けました。

始めに、テクノパークなら8号線については、建設課が道路改良工事の施工について、工事名、路線名、場所、設計金額(税込み182万5,950円)、予算措置を明確にした上で起案をし、それを受けて監理管財課が道路改良工事の随意契約についての起案をし、契約を締結したこと、請負金額は税込み146万550円であったこと、見積書は3者から取っていることなどの報告がありました。

その際に、本件については平成19年度事業であるので、説明だけとする旨の発言がありましたが、前回に引き続き、6月議会で議決されたのが3件の随意契約であったので、委員会としては、検査をした結果、委員会としての判断をするべきであるとの意見が出されました。しかし、別の委員からは、平成19年度分については決算審査も行われているので、3件を別々に検査するのであれば、平成19年度分については「了」とすればいいとの意見が出されました。

協議した結果、検査をして、後の取扱いについては委員間で話し合うべきであるとの意見が出され、そのように取り扱うことになりました。

検査が再開され、委員から、市道住川テクノパークなら8号線に関し、一般質問に対する市長の答弁は「緊急性があった」ということで施工されたことに対して、「緊急性」の説明を求めたところ、理事者側からは、「時々事故もあり、なるべく早く工事をしなければ、事故が起きたらいけないということで踏み切った。」との説明がありましたが、委員からは、地方自治法施行令第167条の2第1項第5号に規定する「緊急の必要により」ということの解釈について、本件を施行令に規定する緊急性があったとしたことが疑問であり、本件がそのように判断されるのならば、すべてが緊急性となるとの意見が出されましたが、副市長からは、「災害といったような緊急性はないが、早く工事をして事故を防ぎたいということで、緊急と解釈した。災害や通行止めではないが、事故を未然に防ぎたいと考えた。」との説明がありました。

委員からは、「あの場所は危険であるので、緊急性があるのかどうかの判断はわからないが、よく工事していただいたという気持ちである。」との意見も出されました。

本件に関しては、理事者側から、合見積りを3者から取っていることなどの説明もありました。

続いて、平成20年度事業である、市道新町1号線及び市道野原滝線について、それぞれ工事名、路線名、場所、設計金額、契約金額、工事請負人、随意契約理由、予算措置について報告がありました。

市道新町1号線は、設計金額281万1,900円(税込み)に対して契約金額224万9,100円(税込み)であり、随意契約とした理由については、「隣接する土地の所有者は五條市建設業登録業者であり、現状の境界等も把握しており、地元調整も容易に行え、業者選定についても、一般入札より安価にて請負させることが有利であるため、随意契約するのが妥当と思われる。」としたことの報告がありました。

一方、市道野原滝線は、設計金額401万6,250円(税込み)に対して契約金額309万7,500円(税込み)であり、随意契約とした理由については、「隣接する土地の所有者は五條市建設業登録業者であり、現場状況も把握し、地元調整も容易に行え、業者選定についても一般入札より安価にて請負させることができるため有利であると思われる。これにより随意契約するのが妥当と思われる。」としたことの報告がありました。 委員から、新町1号線について、市長の本会議場での答弁は「緊急性」であったが、理由書ではそのようになっていないことについてただしたのに対し、理事者側からは、「新町3丁目ハローワーク跡に南和広域連合事務局を設置するにつけ、前面道路の改修を行うということで、「時期に合わせる」という意味の緊急性とともに、業者等に関する二次的な要素も含めて、理由書の中には「安く」という言葉を使っている。」との報告がありましたが、南和広域連合事務局については議会の議決も得ていない時期のことであり、緊急性と判断したことについては承伏しかねるといった内容の意見がありました。

市長からは、議決は得られると判断していたことなどの説明がありましたが、委員からは「整合性がない」との意見が出されました。

契約の方法についても、平成19年度は、工事の起案は建設課で行い、それを受けて監理管財課が随意契約の起案をしているのに対して、平成20年度は建設課の起案で随意契約の締結まで行っており、監理管財課をとおしていないことについて質問がありましたが、理事者側からは、「平成19年度は建設課から施工の起案が上がってきて、監理管財課で業者選定をしていたが、随意契約をする詳しい理由がわからない部分があり、担当課でないと施工理由がわからないので、平成20年度からは、130万円以上の工事については、担当課で随意契約の起案もしてもらった。平成19年度と平成20年度で随意契約のやり方が変わったということで御理解いただきたい。」との報告がありました。

委員からは、「理由がわからないからでは、理由にならない。役所にはシステムがあって、建設課にすべて任せるのはおかしい。何のために監理管財課があるのか。」との意見がありました。

この件に関しては、市長から指示があったのではないかとする発言があり、市長からは、「私が指示した。」との報告がありました。

その際に、「新町にしても野原にしても、この土地の地権者が市の登録業者であって、土地を分けていただかないと工事ができなかったということならだれしもが理解するが、市長が「緊急性がある」と言うからこんな問題になってきているのであり、発言にはもっと注意するべきである。」との発言がありました。

平成19年度は合見積りを取っているのに、平成20年度の起案には付いていないことに対して質問があり、市長からは、「取らなくてもいけるということであった。」との報告がありました。

委員からは、「市長は、自分の考え方で判断するのではなく、行政は行政のルールに基づいて執行するべきである。」との意見が出されましたが、市長からは、新町1号線に関しては、「ハローワークの土地にしても、まだ相続もできていない土地の工事で、印鑑もいる。ほかの人にはできないので、協力していただいた。私は、南和広域連合の事務局を持ってくるのに緊急性があると思った。」との発言があり、野原滝線に関しても、「何十年もできなかったものを、私がお願いして、地権者が登録業者なのでやっていただいた。何度もお願いして、御協力いただいた。」との発言がありました。

委員からは、「工事に対して、どうのこうのと言っているのではない。工事によって、道路幅が広がったり、カーブが緩くなったりしたことは、それはいいことだと思うが、やり方がおかしいから指摘しているのである。今までは、土地がかかったからといって、全部業者に工事をさせていることはほとんどない。土地がかかれば、やりたいという気持ちはわかる。ただし、法律や条例や規則に基づいてやらなければ、市長の判断ですることがおかしい。工事に対して言いがかりを付けているのではない。」との意見がありました。

業者選定については、随意契約理由書には「一般入札より安価にて請負させることが有利であるため」とされていることに対して、「安価」であることの判断基準についてただしたのに対して、理事者側からは、「平成20年度当時の契約の際の一般的な競争入札の平均請負率がほぼ80パーセント強であり、それに対して、新町1号線が79パーセント、野原滝線が77パーセントの請負率で、通常入札請負率の平均より安いという意味で、安価という表現になっている。」との報告がありましたが、委員からは、「入札するのが妥当であると思う。」との意見があり、ほかの委員からも、「新町1号線と野原滝線の2件は合見積りを取っていない中で、それが高いのか安いのかの判断がはっきりしない。どうして今までどおり合見積りを取らなかったのか。副市長や部長がもっとしっかりするべきである。」、また、「安いと決める基準がない。合見積りを取ってあったら基準が出てきた。」との意見が出されました。

これに対して市長からは、「御指摘はよくわかっている。行政をやっていく上で直していかなければいけない部分も、御指摘もわかるが、根本的に、もめなければならないようなことかと。気をつけろと言われたら、今後このようなことがないように十分に気をつけていく。しかし、業者にも協力していただき、地権者にもできるだけ協力していただく中で、「安く」とばかり言ったときに、だれが4、5坪の協力をしてくれるのか。合法的な範囲でやっていて、違反はない。しかし、芳しくないと言われたらそうかもしれない。委員から指摘があったように思われる部分もあるのを感じているので、今後このようなことについては、できるだけないようにやっていきたい。」との発言がありました。

その際に、「それは理屈であり、やっていいとはどこにも書いていない。」との意見がありましたが、市長からは、「やって悪いということも書いていない。」との発言がありました。

理事者側から提出された書類に関する市長及び担当職員からの報告と説明がほぼ終わったので、理事者側には退席を求め、いったん委員会を休憩いたしました。

再開した委員会では、提出された書類及び報告を基に、委員間で率直な意見を出し合い、協議いたしました。

その際に、「議会の検査権については法的な権限もないので、最終的には、今後こういうことのないように合見積りも取って、正確に執行するよう求めるほかに仕方がないのではないか。」との意見が出された一方、「地方自治法第98条第2項の議会の監査請求にするべきではないか。」との意見が出されました。

協議しましたが意見がまとまりませんでしたので、採決した結果、賛成多数で今回は、議会の監査請求とするのではなく、委員会としては以下のとおり理事者側の判断について指摘し、今後の対応について強く申出をすることになりました。

今回は、本年第2回6月定例会における太田好紀議員の一般質問に対する市長の答弁のうち、地方自治法施行令第167条の2第1項第5号の解釈について、市道住川テクノパークなら8号線、市道新町1号線及び市道野原滝線のいずれも道路改良工事に関する随意契約の締結及び執行が妥当であったのかどうかについて、議会の検査権を当委員会に委任されたものであります。

随意契約はあくまでも地方公共団体にとっては一般競争入札の例外として認められている契約締結方法であることから、地方自治法及び同法施行令の要件に該当することが要求され、地方自治法施行令第167条の2第1項に規定されている要件に限られています。

多くの自治体では、随意契約事務の公正性、経済性を確保するためには、個々の契約ごとに、技術の特殊性、経済的合理性及び緊急性の解釈を客観的及び総合的に判断し、決定することが求められるとし、随意契約に関する運用方針(ガイドライン)が決められており、国においても、平成18年8月25日付け財務省通達「公共調達の適正化について」により、情報公開に関しての定めがあります。

当委員会として、本件を検査した結果、図らずも副市長が7月14日の委員会における報告の際に発言しておりましたが、地方自治法施行令第167条の2第1項第5号に規定されている「緊急の必要により競争入札に付することができないとき」とする「緊急の必要」に関する理事者側の解釈について、懸念する点があると指摘するところではありますが、我々議会の検査権には法的な拘束力がありませんので、委員会といたしましては、今後このようなことがないように、理事者側に対しては適切な対策を講じるよう求めるとともに、議会選出の監査委員もおられますので、引き続き、随意契約については、的確な判断と適切な事務処理が行われているかどうかの監査をお願いすることにいたします。

この間、当委員会においては、委員同士の活発な討議が行われましたことを併せて報告いたします。

後になりましたが、当委員会の検査の執行に際し、御理解、御協力いただきました各位には感謝申し上げるところであります。

以上で、建設経済常任委員会の委員長報告といたします。

議員各位には、当委員会の報告に御理解を賜りますようお願い申し上げます

議長(北山和生)

以上で、建設経済常任委員会委員長の報告を終わります。

暫時休憩いたします。

10時52分休憩に入る

 

11時20分再開

議長(北山和生)

休憩前に引き続き会議を再開いたします。

ただいまの出席議員数は定足数に達しておりますので、会議は成立いたします。

 

議長(北山和生)

ただいま益田吉博議員ほか5名から、監査及び結果報告を求める決議案が提出されました。

お諮りいたします。

この際、監査及び結果報告を求める決議を日程に追加し、直ちに議題とすることに、御異議ございませんか。

〔「異議なし」の声あり〕

議長(北山和生)

御異議なしと認めます。

よって監査及び結果報告を求める決議を日程に追加し、直ちに議題といたします。

議長(北山和生)

提出者の説明を求めます。6番益田吉博議員。

 

〔6番 益田吉博登壇〕

 

6番(益田吉博)

それでは、提案理由の説明をさせていただきます。

議長から発言の許可をいただきましたので、発議第8号 監査及び結果報告を求める決議についての提案理由の御説明を申し上げます。

まずは、その案を朗読いたします。

監査及び結果報告を求める決議(案)

三在町地内の道路改良工事 市道住川テクノパークなら8号線、新町3丁目地内の道路改良工事 市道新町1号線及び野原町地内の道路改良工事 市道野原滝線が随意契約するに至った経緯に関する一切の事項に関し、地方自治法第98条第2項の規定により監査を求めその結果について報告を請求することを決議する。

平成21年9月7日

   五條市議会

このことにつきましては、先ほど榮林建設経済常任委員会委員長からの報告にもありましたように、先の6月定例会で、市道住川テクノパークなら8号線ほか2路線が随意契約となった経緯について、議会は地方自治法第98条第1項の検査権を発動し、その検査を建設経済常任委員会に委任し、今般、委員長から報告を受けたものでございます。

先ほどの委員長報告を聞いておりましたが、なぜ市長がこの3件の随意契約について「緊急性がある」と判断したのか、何を根拠にそのように判断できたのか、市は組織で動いているのであり、単に市長の判断のみで市役所全体の判断がなされているとは考えにくいことから、委員会が緊急性の判断に懸念すると言っているような事項に対して、市が組織として「緊急性がある」と判断した経緯こそを検査する必要があるのではないかと思うのです。

この9月定例会は決算議会であり、今回の検査対象である3路線のうちの2路線は我々が審議する平成20年度決算に含まれることから、その認定の可否を判断するためには、我々としては、先ほどの委員長報告が、委員会の最終報告であるのならば、監査委員の監査結果を参考にする必要があるのではないかと考えるところであります。

監査委員には恐縮ですが、今議会の会議予定から判断し、9月25日までにその結果を議会に御報告いただき、我々の平成20年度決算認定に対する判断の参考としたいと思います。

議員各位には何とぞ本案に御賛同くださいますよう、よろしくお願い申し上げたいと思います。

終わります。

議長(北山和生)

説明が終わりました。

これより質疑に入ります。──。

質疑を終わります。

議長(北山和生)

お諮りいたします。本案につきましては委員会付託を省略いたしたいと思いますが、御異議ございませんか。

〔「異議なし」の声あり〕

議長(北山和生)

御異議なしと認めます。よって本案は委員会付託を省略することに決しました。

これより討論に入ります。

討論の通告がありますので、峯林宏政議員の発言を許します。(「9番」の声あり)9番峯林宏政議員。

 

〔9番 峯林宏政登壇〕

 

9番(峯林宏政)

議長から発言の許可をいただきましたので、私は、ただいま益田吉博議員ほか5名から提出されました「監査及び結果報告を求める決議」案に対しては、反対の立場から討論いたします。

先ほど榮林建設経済常任委員会委員長から報告がありましたように、本件は、先の6月定例会の太田好紀議員の一般質問の中で、公共工事に関して、特に随意契約について質問があり、地方自治法施行令第167条の2第1項に照らして、理事者側が行った随意契約の締結及び執行が妥当であったのかどうかについて検査をしていただいたものであります。

委員長報告においては、開催された委員会における検査の内容が詳細に報告されており、懸案であった「緊急性」の判断については、それぞれの発言内容からよく理解することができました。

また、議案審議の際には改めて御説明があるものと思われますが、既に8月31日に「平成20年度の決算に関する意見書」が我々の手元に届けられており、その67ページには、工事等の随意契約に関して、決算審査の際に監査委員が独自に監査された結果も掲載されております。

内容を見てみますと、「緊急性」の解釈に相違があり、「緊急性」があるとは考えにくいとの意見が付けられております。また、同じく「見積書」に関しても意見が付けられております。

先ほど委員長から報告がありました、委員会における検査の結果を、監査委員が独自に監査された内容と照らし、また、併せて委員長報告が、「今後このようなことがないように、理事者側に対しては適切な対策を講じるよう求めるとともに、議会選出の監査委員もおられるので、引き続き、随意契約については、的確な判断と適切な事務処理が行われているかどうかの監査をお願いすることにする」と結ばれており、理事者側に対する提言も添えられておりますが、私もこれに賛同するところであります。

よって、私は、更に地方自治法第98条第2項の議決の必要性を感じません。

むしろ、議会が、今回のように検査権の行使を議決し、執行することが、独任制の市長を抑制・監視することにつながり、議会のチェック機関としての機能が果たされるものと思います。

日程的にもかなりの制約がある中、理事者側職員にも多大の負担をかけてまで、この件に関しては、監査委員に再度監査していただく必要性を感じませんので、この決議案に対しては反対し、私の討論といたします。

各位には何とぞ御賛同くださいますようお願いいたします。

ありがとうございました。

議長(北山和生)

以上で討論を終結いたします。

これより監査及び結果報告を求める決議を採決いたします。

なお、この採決は起立により行います。

本決議案を原案のとおり決することに、賛成の方の起立を求めます。

〔賛成者起立〕

議長(北山和生)

起立少数であります。

よって監査及び結果報告を求める決議は、否決されました。

日程第4

議長(北山和生)

次に日程第4、市政の報告と提出議案の説明を求めます。吉野市長。

 

〔市長 吉野晴夫登壇〕

 

市長(吉野晴夫)

6月から今日までの市政の概要について御報告申し上げます。

まず、「行財政改革」の取組のうち行政評価を、本年度から集中改革プランの進行管理を兼ねながら本格的に運用し、昨年度の各事務事業実施結果を整理するとともに、市民の視点に立って成果を評価することにより、次年度以降の事務事業実施方針を導き出す「事務事業評価」を6月から7月にかけて実施いたしました。また、「施策評価」を平成22年度予算編成と連動する形で実施しているところであります。

更に、指定管理者制度の導入など様々な改革を断行し、簡素で効率的な行政運営を進めてまいる所存であります。

次に、「緊急経済対策」に伴う取組につきましては、地球温暖化対策、少子高齢化社会への対応、安全・安心社会の実現、その他将来に向けた地域の実情に応じたきめ細かな事業を積極的に実施する地域活性化・経済危機対策臨時交付金及び公共事業等の追加に伴う地方負担の軽減を図り、地方が国の施策と歩調を合わせ、地域における公共投資を円滑に実施するための地域活性化・公共投資臨時交付金が、平成21年度国の1次補正で予算化されました。

本市の経済危機対策臨時交付金の交付限度額は4億6,021万4千円であり、最大限有効に活用すべく9月補正予算に計上させていただいております。事業の内容といたしましては、交付金の趣旨に沿った安全・安心社会の実現等に資する事業であります。また、公共投資臨時交付金につきましては、引き続き国及び県の動向を注視しながら事業を計画してまいりたいと考えております。

「定額給付金」につきましては、4月6日から申請受付を開始して、7月末現在において給付対象者の約97パーセントの申請をいただき、給付手続を行っております。申請期間を10月6日までとしていることから、残りの世帯につきましても、早期に申請いただけるよう広報五條等で再度周知を行っているところであります。

「子育て応援特別手当」につきましては、7月末現在で100パーセントの申請があり、給付手続を行っております。

次に、「新町まちづくり事業」についての取組を申し上げます。

本市の歴史観光まちづくり事業のモデル事業として、現在新町地区の旧前防邸を滞在体験型観光施設として、来春のオープンを目指し改修を進めております。

この滞在体験型観光施設は、10年間にわたる新町地区まちなみ環境整備事業による古いまち並み保存や景観整備を生かし、更なる観光客の受入れ体制の整備を図り、新町の活性化と観光振興を進めるため、まちなみ伝承館、まちや館、またNPO法人が計画している吉川邸の地産地消レストランなどと連携して活用していく予定で鋭意取り組んでまいります。

次に、「携帯電話等通信エリア拡大」について申し上げます。

国の緊急経済対策に伴い、通信事業者の協力を得て5か所(西吉野町唐戸地区、茄子原地区、津越地区、永谷地区、大塔町惣谷地区)に基地局等を整備する予定でありましたが、国等への強力な陳情活動により更に3か所(西吉野町西日裏地区、勢井地区、大塔町篠原地区)の追加が認められ、また、西吉野町唐戸地区及び茄子原地区におきましては、国との調整協議で携帯電話事業者により整備していただけることになり、現在基地局等の施工について調整を行っております。

次に、バイオマスタウン構想の取組について申し上げます。

国は「バイオマス・ニッポン総合戦略」の策定(目標は全国300か所)後の情勢変化を踏まえて平成18年に見直しを行い、国産バイオ燃料の本格的導入、未利用バイオマスの活用等により地球温暖化を防ぐバイオマスタウン構築の加速化を図るための政策を推進しています。現在、全国で213市町村においてバイオマスタウン構想が公表されていますが、奈良県と和歌山県は作成されていません。今回、奈良県のトップをきって本市が地域バイオマス利活用交付金を生かし、バイオマスタウン構想策定に向け創意工夫を凝らした取組を推進してまいります。

次に、「道路行政」の取組について申し上げます。

まず、市道整備につきましては、過疎地域自立促進事業として市道南垣内線延長20メートル及び市道生子1号線延長170メートルについて工事に着手しており、水力発電施設周辺地域整備事業による市道御山2号線延長82メートルについても補助申請及び実施設計が完了いたしました。

平成20年度繰越事業につきましては、地域活性化・生活対策臨時交付金事業による道路改良及び舗装工事を含め13路線中8路線について工事に着手しており、他の路線についても工事の発注に向け作業を行っています。

市道の管理業務につきましては、修繕・保全のため、市内18路線において舗装工事を発注施工中であり、危険箇所・不良箇所については、カーブミラー設置等の交通安全施設工事及び維持修繕工事により対応し、見通しの悪い路肩及び歩道等の草刈については職員による作業も含め、道路の安全・安心の確保に努めるとともに、西吉野及び大塔支所管内におきましても、地域自治会と連携を保ちながら道路環境の改善に取り組んでおります。

次に、五條市を始めとする南和地域全体の活性化のため長年構想してまいりました(仮称)新金剛トンネルの早期実現につきましては、去る7月6日に南和地域1市3町8村(五條市及び吉野郡)及び関係機関団体からなる「(仮称)新金剛トンネル推進協議会」を設立し、南和地域における産業振興及び住民定住化の「まちづくり」を併せた基盤を確立し、一日も早い事業の実現に向け関係機関へ要望してまいります。

次に、「住宅施策」の取組について申し上げます。

市営住宅の募集につきましては、6月期において新今井団地1戸、野原東住宅2戸、改良住宅1戸、東田中団地2戸、今井団地1戸、向加名生団地1戸、天辻住宅1戸及び特定公共賃貸住宅天辻団地1戸の募集を行い、公開抽選等を経て、それぞれ入居者の確定をいたしました。今後一般公募を予定している空き家住宅については、修繕等事前整備を進めてまいります。

市営東宮住宅につきましては、地域活性化・経済危機対策臨時交付金を活用し、屋根ふき替え工事をするとともに、市営住宅入居者の高齢化等に伴い今井及び東田中団地の共用階段に手すりを設置し、入居者の安全な居住空間の確保に努めてまいります。

また、木造空き家住宅につきましては、耐用年数も経過していることから、今年度は、東宮住宅2戸、和田住宅2戸について除却工事を実施し、当該住宅地区の住環境整備を図ります。

一般木造住宅の耐震診断事業につきましては、一次募集において6件を受け付けておりますが、今後も募集を重ね、市民の耐震に対する意識の高揚に努めてまいりたいと考えております。

次に、「公園整備事業」のうち、五條中央公園につきましては、園路や植栽などの整備を完了し、今後駐車場や西側ゾーンから吉野川河川敷までの間を平成22年度の完了を目標に整備を進めてまいります。

また、上野公園・阿田峯公園及び5万人の森公園の管理につきましては、6月議会で議決をいただきました各指定管理者に本年10月1日から各々の公園管理をスムーズに移行し、より一層施設の有効利用が図れるよう詳細についての引継ぎ作業を行っております。

次に、「農業振興」の取組について御報告申し上げます。

近年、野菜の加工・業務用の需要が伸びている反面、輸入量は減少しており、国産野菜が求められる状況となっています。本市のそ菜農家は、良質な田畑や意欲的な生産農家がいながら、農業所得は低いのが現状であります。五條市の新たな農業特産品として、野菜(ネギ)の加工・業務用を視野に入れたネギの生産を振興し、農家生産組合等の育成・助成を図ることにより、一大産地を目指した取組を推進してまいります。

次に、今回で38回を数える「吉野川祭り」につきましては、長引く景気低迷の影響などから開催日を2日から1日とし、弁天宗を始め関係機関及び企業・市民の皆様のあたたかい御理解、御支援、御協力を賜りまして8月15日、吉野川河川敷一帯で約4万人の観客のもと、盛大に開催されました。

弁天宗の灯ろう流しに始まり、レーザー光線と花火の競演により、訪れた多くの皆様に夏祭りを満喫していただきました。事故なく無事終えることができましたことに、実行委員会を始め関係者の皆様に深く感謝申し上げます。

次に、「保健行政」の取組について申し上げます。

新型インフルエンザ対策につきましては、高温多湿の夏期になってもなお、減少する気配もなく増加し続けています。五條市におきましても、市内滞在者も含め20名弱の発生が見られました。(現時点の発生は、36名となっております。)今後、更に加速されることが予測されますが、市民に対し冷静な対応と予防対策・早期受診をお願いするとともに、市としては消毒薬、マスク等を備蓄し、感染拡大防止に努めてまいります。

次に、生活習慣病につながるメタボリックシンドロームの予防・解消を目指すため、昨年度から始まった特定健康診査事業につきましては、国民健康保険では40歳から74歳が対象で、平成20年度の受診率は20.1パーセントで、目標の20パーセントを達成しましたが、まだまだ受診率は低く、今後更に市民へのPRに努め、健診に対する市民意識を高め、糖尿病や高血圧症など様々な生活習慣病をもたらすとされるメタボリック症候群を早期に発見し、市民の健康を守り高めるとともに、膨らむ医療費の抑制に努めてまいりたいと考えております。

次に、「教育行政」の取組のうち、語学指導等を行う外国青年招致事業につきましては、外国語指導助手(ALT)として、アメリカ・ハワイ州出身のジョン・エスディクールさんとニュージーランド出身のナぺラ・マクマスさんのお二人が8月上旬から着任され、既に市内小・中学校、幼稚園、保育所において活動していただいております。

また、スポーツの振興につきましては、奈良県を主会場として平成21年度全国高等学校総合体育大会「近畿まほろば総体」が7月28日から8月20日まで開催されました。

本市においては、8月2日から4日にかけてサッカー種目が、人工芝の上野公園多目的グランドにおいて開催され、7試合14チームが熱戦を繰り広げました。応援の皆様には「日本一の柿のまち五條市」の焼き板ペンダントを配布するとともに、試合開始前には少年サッカーチーム「五條フットボールクラブ」の皆さんが出場校の高校生と手をつないで入場し、五條市から参加記念のトロフィーとハウス柿を出場校に贈呈いたしました。参加した子供たちは、緊張の中にも自分の夢に向かって頑張っていく貴重な機会となりました。

また、実行委員会の一員としてお手伝いいただきました、五條高校、智弁学園高校の生徒の皆様を始め多くの関係者の皆様に御協力いただきましたことを厚く御礼申し上げます。

次に、水道事業のうち「上水道事業」の取組について申し上げます。

平成20年度決算における水道料金の徴収率は97.63パーセントで、前年度に比して0.79ポイントの増加となっており、今後も未納者には受益者負担を基本に、給水停止の実施も考慮の上、納付相談を実施し、未納額の減少に努めてまいる所存であります。

「簡易水道事業」につきましては、昨年度の3月補正による国の景気対策により、白銀北地区の統合簡易水道整備に伴う給水管工事に着手しており、湯川地区及び奥谷、西新子地区の一部が順次給水開始予定となっております。また、城戸・陰地地区及び辻堂地区の水道未普及地域解消整備事業では、8月から工事に着手するとともに、10月から白銀北地区の統合簡易水道整備事業を継続推進して、生活環境の改善と公衆衛生の向上を図ってまいります。

次に、「下水道事業」の取組について御報告申し上げます。

緊急雇用対策事業により下水道普及相談員1名を雇用し、水洗化促進を図るべく未接続家屋を訪問して、市民の皆様の御理解と御協力を求めてまいります。

また、公共下水道工事につきましては、須恵3丁目、野原西地区の工事着手に向け取り組んでいるところです。

最後に、「防災消防行政」の取組につきまして申し上げます。

本年度の防災訓練を7月11日に、メイン会場の吉野川大川橋北詰河川敷を始め西吉野地区、大塔地区の全5会場で実施いたしました。8時56分、和歌山県串本町沖を震源とするマグニチュード7.6の地震が発生。五條市では、震度6弱の揺れを観測し、市内全体に甚大な被害をもたらしたとの想定の下、陸上自衛隊、県警察、消防団、市赤十字奉仕団、五條ガス等関係機関13団体約770人の参加を得て、災害発生時における各機関の緊密かつ有機的な連携活動の確認、技術の向上及び広く市民の防災に関する知識の高揚を図りました。

次に、警防・救急業務につきましては、7月9日に消防本部において陸上自衛隊第7施設群の自衛隊員に救命講習会を実施するとともに、本部救助隊による救助活動要領を習得していただくことにより、万一大規模災害が発生した場合における消防本部と自衛隊の連携を密にするための友好を深めました。

予防業務におきましては、老人福祉施設における防火安全対策を徹底するため、避難経路の確保及び防火管理体制の強化、消防設備等の維持管理並びに消火、避難、通報訓練を定期的に実施するよう指導いたしました。

続きまして、本定例会に提出の諸議案について御説明申し上げます。

議第50号 五條市滞在体験型観光施設条例の制定につきましては、五條市滞在体験型観光施設を新設し、指定管理者制度を導入するため、本条例を制定するものであります。

次に、議第51号 五條市議会議員の定数を定める条例の一部改正につきましては、議員定数の削減により市財政の一層の健全化を図るため、本条例の一部を改正するものであります。

次に、議第52号 高等学校分校の授業料等に関する条例の一部改正につきましては、県立五條高等学校賀名生分校の授業料等について、奈良県立高等学校の授業料等の見直し及び市の行財政改革に伴う歳入の見直しのため、本条例の一部を改正するものであります。

次に、議第53号 五條市立図書館設置管理に関する条例の全部改正についてから議第55号 五條市人権総合センター条例の全部改正につきましては、各施設に指定管理者制度を導入するため、各条例の全部を改正するものであります。

次に、議第56号 五條市国民健康保険条例の一部改正につきましては、健康保険法施行令等の一部を改正する政令の施行に伴い出産育児一時金を引き上げるため、本条例の一部を改正するものであります。

次に、議第57号 五條市衛生センター条例の全部改正についてから議第61号 五條市西吉野きすみ館条例の全部改正につきましては、各施設に指定管理者制度を導入するため、各条例の全部を改正するものであります。

次に、議第62号 五條市大塔木材加工品等展示販売施設条例の一部改正につきましては、指定管理者制度を円滑に導入するため、本条例の一部を改正するものであります。

次に、議第63号 五條市上野公園等条例等の一部改正につきましては、五條中央公園に指定管理者制度を導入するため、本条例の一部を改正するものであります。

次に、議第64号 五條市・十津川村消防事務委託規約の制定につきましては、十津川村との規約を制定し、消防に関する事務の管理及び執行を十津川村から受託するため、本規約を制定するものであります。

次に、議第65号 五條市過疎地域自立促進計画の変更につきましては、西吉野町の自動車購入事業を追加するものであります。

次に、議第66号 平成21年度五條市一般会計補正予算(第2号)議定につきましては、歳入歳出それぞれ8億67万5千円を追加し、総額168億3,823万9千円とするもので、補正の主な内容といたしましては、老人福祉施設花咲寮の改修工事費4,070万9千円、独居老人宅火災報知器設置委託料1千万円、消防ポンプ自動車購入費6,900万円、中学校地震補強事業費1億2,683万等の追加であり、これらの財源につきましては、国庫補助金等を見込みまして補正予算を編成した次第であります。

次に、議第67号 平成21年度五條市国民健康保険特別会計補正予算(第2号)議定につきましては、歳入歳出それぞれ2,844万6千円を追加し、総額42億6,726万2千円とするもので、内容といたしましては、前期高齢者納付金81万3千円、交付金返還金2,763万3千円の追加であり、これらの財源につきましては、繰越金を見込みまして補正予算を編成した次第であります。

次に、議第68号 平成21年度五條市簡易水道特別会計補正予算(第1号)議定につきましては、歳入歳出それぞれ6,400万円を追加し、総額4億4,060万円とするもので、内容といたしましては、業務費200万円、施設整備事業費6,200万円の追加であり、これらの財源につきましては、一般会計繰入金等を見込みまして補正予算を編成した次第であります。

次に、議第69号 平成21年度五條市下水道事業特別会計補正予算(第2号)議定につきましては、歳入歳出それぞれ407万7千円を追加し、総額14億6,203万4千円とするもので、内容といたしましては、下水道維持費300万円、流域下水道費107万7千円の追加であり、これらの財源につきましては、一般会計繰入金、市債を見込みまして補正予算を編成した次第であります。

次に、議第70号 平成21年度五條市介護保険特別会計補正予算(第1号)議定につきましては、歳入歳出それぞれ4,231万7千円を追加し、総額31億4,981万7千円とするもので、内容といたしましては、介護保険財政調整基金積立金2,668万7千円、償還金1,438万円等の追加であり、これらの財源につきましては、一般会計繰入金、繰越金等を見込みまして補正予算を編成した次第であります。

次に、議第71号 平成21年度五條市大塔診療所特別会計補正予算(第1号)議定につきましては、歳入歳出それぞれ365万円を追加し、総額5,655万円とするもので、内容といたしましては、業務費365万円の追加であり、これらの財源につきましては、一般会計繰入金を見込みまして補正予算を編成した次第であります。

次に、認第1号から認第11号につきましては、平成20年度の五條市一般会計及び各特別会計並びに五條市水道事業会計の歳入歳出決算の認定を求めるものであります。

次に、推第2号 人権擁護委員の候補者推せんにつき意見を求めることにつきましては、辰己清史委員の任期が平成21年12月31日をもって満了するため、その後任を推せんし、議会の意見を求めるものであります。

以上がこのたび提出いたしました諸議案の概要でありますが、議員各位におかれましては、慎重審議の上、何とぞ御議決並びに御認定等賜りますようよろしくお願い申し上げます。

日程第5

議長(北山和生)

市政の報告と提出議案の説明が終わりました。

次に日程第5、教育委員会の点検評価報告を求めます。岸本五條市教育委員会委員長。

 

〔教育委員会委員長 岸本悦子登壇〕

 

教育委員会委員長(岸本悦子)

失礼いたします。

ただいま議長の許可をいただきましたので、報告させていただきます。

平成21年度五條市教育委員会の権限に属する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価に関する報告書につきましては、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第27条第1項に基づき、教育委員会は、毎年度、その教育行政事務の管理及び執行状況について点検及び評価を行い、その結果に関する報告書を議会に提出するとともに、市民への説明の責任を果たすため、公表することが義務付けられております。

よって、五條市教育委員会では、法の定めにより、平成20年度の教育委員会の権限に属する活動状況と評価、主要施策の点検評価を別冊の報告書に取りまとめました。

また、事務の点検及び評価を行うに当たりましては、法の定めにより、教育に関し学識経験を有する者の知見の活用を図り、より客観性、公平性のある点検、評価となることを目指して、学識経験者に参加していただき、点検評価委員の「意見書」として添付いたしております。その意見書においては、教育長の交際費の開示など、時代に即した意見をいただいているところでございます。

主要施策評価の評価対象は、「第5次五條市総合計画」に記載されております44の施策体系から教育関連施策のみを抽出し、「学校教育環境の充実」等、8施策としております。

詳細につきましては別冊の平成21年度報告書に記載しお手元にお配りさせていただいておりますので、後刻御清覧いただきますようお願いいたします。

  最後に、教育の分野が、学校教育、生涯学習、文化財等多岐にわたっておりますが、今後、この点検、評価が教育行政に生かせることを期待いたしまして報告を終わらせていただきます。

議長(北山和生)

報告が終わりました。

以上をもちまして、本日の日程は全部終了いたしました。

  あす8日とあさって9日は休会とし、次回、10日10時に再開して一般質問を行います。

なお、一般質問をされる議員各位は、あす8日の正午までに所定の発言通告書に質問事項を具体的に御記入の上、議長まで提出願います。

本日はこれをもって散会いたします。

12時4分散会

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更新日:2019年01月07日