「吉野の漆掻き用具」が奈良県指定有形民俗文化財に指定されました。

令和6年3月22日に本市所蔵(市立五條文化博物館保管)の「吉野の漆掻き用具」(109点)が奈良県指定有形民俗文化財に指定されました。

吉野地方では古くから良質な漆が産出され、吉野漆と呼ばれていました。この吉野漆の産地の中心であったのが五條市西吉野町の賀名生地区でした。明治10年(1877)の日本の漆液産出量における奈良県の割合は全国の4割以上を占め、その大部分が吉野郡でした。最盛期には村の男性の多くが漆搔きに従事していましたが、明治20年代後半には中国産の安い漆が入ってきたために以後は全く振るわなくなりました。

今回指定された用具類は賀名生地区を中心に使用された体系的な漆掻き用具一式です。日本の漆産業を支えた吉野地方の漆搔きの民俗を語るうえで不可欠な資料で貴重なものです。

漆掻き用具

漆掻き用具一式

この記事に関するお問い合わせ先

教育委員会事務局 文化財課
電話:0747-24-2011
メールでのお問い合わせはこちら

更新日:2024年04月09日