○五條市犯罪被害者等支援条例

平成30年12月19日

条例第32号

(目的)

第1条 この条例は、犯罪被害者等基本法(平成16年法律第161号)に基づき、本市における犯罪被害者等の支援に関し、基本理念を定め、市及び市民等の責務を明らかにするとともに、犯罪被害者等の支援のための施策の基本となる事項を定めることにより、犯罪被害者等が必要とする施策を総合的に推進し、もって犯罪被害者等の被害の早期回復及び軽減を図るとともに、犯罪被害者等を支える地域社会の形成を図り、安全で安心して暮らすことのできる地域社会の実現に寄与することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 犯罪等 犯罪及びこれに準ずる心身に有害な影響を及ぼす行為をいう。

(2) 犯罪被害者等 犯罪等により被害を受けた者及びその家族又は遺族をいう。

(3) 市民等 市内に居住し、通勤し、通学し、又は滞在している者及び市内において事業活動を行っているものをいう。

(4) 民間支援団体 犯罪被害者等の支援を行うことを目的とする民間の団体をいう。

(5) 関係機関等 国、奈良県その他の関係機関、民間支援団体その他の犯罪被害者等の支援に関係するものをいう。

(基本理念)

第3条 犯罪被害者等の支援は、次に掲げる事項を基本理念として行わなければならない。

(1) 犯罪被害者等は、個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい処遇を保障される権利が尊重されること。

(2) 犯罪被害者等のための施策は、被害の状況及び原因、犯罪被害者等が置かれている状況その他の事情に応じて適切に講ぜられること。

(3) 犯罪被害者等のための施策は、犯罪被害者等が被害を受けたときから再び平穏な生活を営むことができるまでの間、当該犯罪被害者等の立場に立って適切かつきめ細やかで途切れることなく提供されること。

(市の責務)

第4条 市は、前条の基本理念にのっとり、犯罪被害者等の支援に関する各種施策を総合的に推進するものとする。

2 市は、前項の施策を実施するに当たっては、関係機関等と相互に連携を図るものとする。

(市民等の責務)

第5条 市民等は、第3条の基本理念にのっとり、犯罪被害者等の名誉又は生活の平穏を害することのないよう十分配慮するとともに、市が実施する犯罪被害者等の支援のための施策に協力するよう努めるものとする。

(相談及び情報の提供等)

第6条 市は、犯罪被害者等が日常生活又は社会生活を円滑に営むことができるようにするため、犯罪被害者等が直面している各般の問題について相談に応じ、必要な情報の提供及び助言を行うとともに、関係機関等との連絡調整を行うものとする。

2 市は、前項に定める支援を総合的に行うための窓口を設置するものとする。

(見舞金の支給)

第7条 市は、犯罪被害者等に対し、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定める見舞金を支給するものとする。

(1) 遺族見舞金 30万円

(2) 傷害見舞金 10万円

2 前項の規定による見舞金の支給に関し必要な事項は、市長が別に定める。

(居住の安定)

第8条 市は、犯罪等により従前の住居に居住することが困難となった犯罪被害者等の居住の安定を図るため、必要な施策を講ずるものとする。

(広報及び啓発)

第9条 市は、犯罪被害者等の支援について、市民等の理解を深めるための広報及び啓発に努めるものとする。

(民間支援団体への支援)

第10条 市は、民間支援団体が、犯罪被害者等への支援を円滑に実施することができるよう必要な支援を行うものとする。

(委任)

第11条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。

(施行期日)

1 この条例は、平成31年4月1日から施行する。

(適用)

2 第7条第1項の規定は、この条例の施行の日以後に行われた犯罪等による被害について適用する。

五條市犯罪被害者等支援条例

平成30年12月19日 条例第32号

(平成31年4月1日施行)