平成23年第3回9月定例会会議録(第4号)

議事日程

第1 一般質問

1 堀川浩美

  1. みどり園へのごみの直接搬入について
    1. 直接搬入するごみ処理手数料について
    2. ごみ処理施設が広域化になる場合、市内にごみを搬入する中継所を設置することについて
  2. 五條市の市債残高について
    1. 平成22年度末現在の市債残高と市民一人当たりに換算した金額について
    2. 平成23年度から平成26年度の市債残高の見込みについて

2 山口耕司

1 地域公共交通に係る基本計画の策定について
2 公共交通を利用する市内小・中学生の通学費について
(1)通学にかかる費用の現状について
(2)無料化への取組について
3 無料検診、無料ワクチンについて
(1)乳がん・子宮頸がん検診無料クーポンについて
(2)乳がん・子宮頸がんワクチン、ヒブ・肺炎球菌(7価)ワクチンについて
4 緊急通報装置の設置状況と今後の取組について
5 投票所について
(1)投票所の現状について
(2)市民の要望に応えた投票所について

3 山田澄雄

1 台風12号による災害について
(1)市の対応について
(2)避難指示について
(3)被災地に対する今後の対応について
2 企業誘致について
(1)企業誘致の現状について
(2)今後の取組について
3 国道24号拡幅整備の進捗状況について

4 吉田雅範

1 災害対策について
(1)台風12号による土砂災害について
2 みどり園について
(1)新ごみ処理施設の今日までの経過について
3 市立二見保育所の開所について
4 副市長及び教育委員会委員の選任について

5 藤冨美恵子

1 五條市の災害対策について
(1)避難指示について
2 市長の政治姿勢について
(1)市役所庁舎の建て替えについて
(2)新ごみ処理施設について
3 公用車について
(1)公用車の管理状況について
(2)集中管理方式の導入時期について

6 大谷龍雄

1 台風12号による災害の救援・復旧と今後の防止対策について
(1)人的、財産、道路、農地、山林及び公共施設などの被災状況について
(2)被災者救助・救援活動と教訓について
(3)道路を中心とする生活基盤の復旧について
(4)地質の把握など、今後の災害防止対策について
(5)異常気象の原因と考えられる地球温暖化の防止対策強化について
2 公共施設の耐震強化と財政の見通しについて
3 再生可能エネルギーを活用した発電施設の普及について

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本日の会議に付した事件
議事日程のとおり

出席議員(13名)

1番 福塚 実
2番 山口 耕司
3番 吉田 雅範
4番 堀川 浩美
6番 川村 家廣
7番 藤冨 美恵子
8番 池上 輝雄
9番 益田 吉博
10番 山田 澄雄
11番 峯林 宏政
12番 花谷 昭典
14番 大谷 龍雄
15番 田原 清孝

欠席議員(1名)

13番 土井 康嗣

説明のための出席者

市長 太田 好紀
副市長 丸谷 昭典
教育長職務代行者 樫内 成吉
市長公室長 吉田 辰雄
総務部長 下村 洋次
都市整備部長 森本 元三
生活産業部長 櫻井 敬三
健康福祉部長 森本 敏弘
上下水道部長 辻本 衡司
消防長 窪 佳秀
会計管理者 町口 正治
西吉野支所長 小窪 美貴男
監理管財課長 新井 健夫
企画財政課長 福塚 勝彦
秘書課長 菊谷 眞宜
庶務課長 上 孝男

事務局職員出席者

事務局長 乾 旬
事務局次長 藤谷 光一
事務局係長 笹谷 豊
事務局主任 馬場 由美子
速記者 柳ヶ瀬 五美

10時00分再開

議長(川村家廣)

ただいまから去る9月30日の散会前に引き続き本会議を再開いたします。
土井康嗣議員から欠席届が出ております。
会議に入ります前に、去る10月1日から丸谷昭典副市長が御就任されておりますので、御挨拶を受けることといたします。丸谷副市長。

〔副市長 丸谷昭典登壇〕

副市長(丸谷昭典)

10月1日付けで副市長に就任いたしました丸谷でございます。
まず一言就任の御挨拶を申し上げさせていただきます。
始めに、今回の台風12号の災害によりまして、犠牲になられました方々に対しまして、謹んで哀悼の意を表しますとともに、現在行方不明になっておられる方々の安否が一刻も早く確認され、御家族の元に戻られますよう心よりお祈り申し上げます。
また被災されました皆様方に対しまして、お見舞い申し上げます。
五條市は今回の台風災害により非常な甚大な被害を受けられ、現在でも捜索活動でありますとか、様々な対策に取り組んでおられます。これからも更に先に進みます復旧復興でありますとか、それから市政発展に向けて更なる諸課題が山積しておるかと思います。これらに対しまして、私は太田市長を補佐いたしまして、全力で取り組んでまいる決意でございます。
議員の皆様方におかれましては、御指導、ごべんたつ賜りますようよろしくお願い申し上げます。
簡単ではございますが、副市長就任の挨拶とさせていただきます。
どうかよろしくお願いいたします。

議長(川村家廣)

ただいまの出席議員数は定足数に達しておりますので、会議が成立いたします。

議長(川村家廣)

本日の日程につきましては、お手元に配布済みのとおりであります。
配布漏れはございませんか。──。
これより日程に入ります。

 

日程第1

議長(川村家廣)

日程第1、一般質問を行います。
この際申し上げます。議員各位の質問並びに理事者側の答弁は明瞭、的確にお願いします。
議員各位には申合せのとおり、一般質問は全て質問席から一問一答方式により行うことといたします。
なお、理事者側の答弁は全て自席からといたしますので、本趣旨を御理解いただき、議会運営に御協力くださいますようお願いいたします。
また、議員各位には、一般質問の時間は質問と答弁を含めて90分以内といたします。
理事者側各位にも御協力をお願いいたします。
始めに、4番堀川浩美議員の質問を許します。4番堀川浩美議員。

〔4番 堀川浩美質問席へ〕

4番(堀川浩美)

議長から一般質問の発言の許可をいただきましたが、その前に先月台風12号で尊い命を犠牲にされた方々に心から哀悼の意を表しますとともに、行方不明の方々の一刻も早くの発見と被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
このたびは自衛隊、警察、消防団を始め県職員、市職員、赤十字、婦人会、その他多くの方々に捜索や救助活動、復興作業、物資輸送、炊き出し等大変お世話になりました。厚く御礼を申し上げます。
また、9月2日に野田内閣が発足いたしまして、五條中学校卒業の前田武志先生が国土交通・海洋政策大臣に就任されましたこと、五條市民の一人として心からお祝いを申し上げるとともに、早速台風12号で大被害を受けました五條市大塔町に、前田武志国土交通大臣が政府調査団長として現地入りしていただきましたことは、誠に有り難いことでございます。
一日も早く被害復活にと、そしてまた新金剛トンネルも是非お願いしていただきたいと思いますし、今後の活躍に大いに期待しておるところでございます。
では、質問に入ります。
みどり園への直接搬入について。(1)今年4月よりごみ袋が50円から25円になりましたが、ごみを持込みの場合、以前と同じです。私は不公平だと思います。
値下げについて関係部長さんにお尋ねいたします。

議長(川村家廣)

櫻井生活産業部長。

生活産業部長(櫻井敬三)

おはようございます。
4番堀川議員の質問にお答えをさせていただきます。
平成6年9月にみどり園を開設しまして、ごみ袋の有料化、また有料の持込み制度というのが始まりました。
当初はごみの量も減少が見られましたが、それ以降は増加の一途をたどり、特に直接搬入の量が多くなりました。そのようなことから、直接搬入量を抑えることが、ごみの減量化、また資源化につながるものと考え、平成19年4月1日から10キログラム当たり60円だった直接搬入料を200キログラムまで10キログラム当たり120円、200キログラムを超えると150円に改定をいたしました。
そして、今年の4月からごみ袋を値下げしたわけでございますが、持込み料は以前と同じで、不公平ではないかという御指摘でございますが、平成19年に実施いたしましたごみ持込み料の値上げの理由は粗大ごみに関しましては、持込みせずに有効に利用をする意識を高めていただき、ごみの減量化、そして再資源化を図るために行ったものであります。
併せて、可燃ごみ等の持込みごみは、指定ごみ袋での収集に比べて分別状況が悪く処理経費がかさむことなどから実施したものであります。
今後も直接搬入に関するごみ処理手数料に関しましては、据置きをし、ごみの減量化、再資源化の啓発に努めてまいりたいと考えております。
御理解を賜りますようお願い申し上げます。
以上、答弁とさせていただきます。(「4番」の声あり)

議長(川村家廣)

4番堀川浩美議員。

4番(堀川浩美)

持込み料は、分別せずに持ち込むので、分別するのは手間が掛かるので平成19年に値上げしたという答弁を今いただきました。
そうすれば、分別したごみと分別しないごみの料金を2本立てにすれば、おのずと分別すると思います。この点について関係部長さん、お尋ねいたします。

議長(川村家廣)

櫻井生活産業部長。

生活産業部長(櫻井敬三)

4番堀川議員の質問にお答えをさせていただきます。
分別について、料金を2本立てとかいうふうな形ということだと思いますけれども、分別の度合いによって料金を変えるということは非常に難しいと考えますし、また新たな経費につながる可能性もございます。
ごみの持込みにつきましては、指定ごみ袋による収集でごみ袋の収集、これを含めましてごみの分別、これを効率的に行い、資源化の推進につなげるということが大切というように考えますので、市民に分別ルールの御理解をより一層深めてもらえるように、ごみの分別の啓発推進に取り組んでまいりたいというふうに考えますので、御理解を賜りたいと思います。
以上、答弁とさせていただきます。(「4番」の声あり)

議長(川村家廣)

4番堀川浩美議員。

4番(堀川浩美)

ありがとうございました。
次に、ごみ施設を広域化にする場合、市内にごみを搬入する中継所を設置することについてお尋ねいたします。
みどり園をそのまま残してほしいと、多くの市民が願っております。
ごみ処理施設の広域化はどのようなメリットがありますか。関係部長さんにお尋ねいたします。

議長(川村家廣)

櫻井生活産業部長。

生活産業部長(櫻井敬三)

4番堀川議員の質問にお答えをさせていただきます。
ごみの広域化に関するメリットでございますが、まず第一に建設費及び維持管理費、これが大幅に削減されるということ、次にダイオキシンの発生等の抑制ということで、環境への配慮、さらに、リサイクルの促進とか燃焼エネルギーの効率的な利用というふうなことが見込まれるわけでございます。
以上、答弁とさせていただきます。(「4番」の声あり)

議長(川村家廣)

4番堀川浩美議員。

4番(堀川浩美)

ありがとうございました。
広域化するのは燃えるごみだけですか。リサイクルごみはどうなりますか。関係部長さん、お願いします。

議長(川村家廣)

櫻井生活産業部長。

生活産業部長(櫻井敬三)

4番堀川議員の質問にお答えをさせていただきます。
現在、各市町でごみの分別の収集の体系が違います。個々となっておりますので、広域化の枠組みの中で今後処理する範囲や方法等を協議することになるというふうに考えますが、市といたしましては、現みどり園におきましても、燃えるごみ、そしてリサイクルごみ、不燃ごみと処理をいたしておりますので、同様に取り組めるように考えてまいりたいと、そういうふうに考えます。
以上、答弁とさせていただきます。(「4番」の声あり)

議長(川村家廣)

4番堀川浩美議員。

4番(堀川浩美)

ありがとうございました。
もしみどり園がなくなれば美化運動等で集めた泥や刈り草などはどこへ持って行くのですか。関係部長さん、お願いします。

議長(川村家廣)

櫻井生活産業部長。

生活産業部長(櫻井敬三)

4番堀川議員の質問にお答えをさせていただきます。
まず五條市の美化運動などで集めた泥につきましては、現在もみどり園では受けてはおりません。ただその刈り草などにつきましては、持込みということで受入れはしておりますので、この点につきましては、広域化をしても刈り草の持込みの方法等については検討をしてまいりたいと、そういうふうに考えていきたいというふうに思量いたします。
以上、答弁とさせていただきます。(「4番」の声あり)

議長(川村家廣)

4番堀川浩美議員。

4番(堀川浩美)

ありがとうございました。
五條市はいままで吉野郡と南和地域としてお付き合いをやってまいりました。吉野郡と組むのが理想的だと思います。御所の地元に高額な迷惑料を払うのであれば、五條市のみどり園の地元に迷惑料を払っていただきましたら、同じ五條市だからなんらかの形で返ってくると思います。行政というものは、そのようなものだと私は思います。
なぜ中和地域の御所市にお願いするようなことになったのか、関係部長さんにお尋ねいたします。

議長(川村家廣)

櫻井生活産業部長。

生活産業部長(櫻井敬三)

4番堀川議員の質問にお答えをさせていただきます。
まず御所の地元に高額な迷惑料ということは、決してそうなったわけでもございませんけれども、まだこれから議案として提出をさせていただいているという状況ですが、御所と、という意味につきましては、御所とは災害等緊急時におきまして一般廃棄物の処理、ごみに関する相互応援ということで過去から災害時に対応していた経緯がございます。また御所市は隣接ということで、助け合いをしてきたということでございます。また現在のごみ処理施設の建設時期も同じでございまして、地元に対する建て替えとか移転の時期とか、そういうお互いに迫っていることもございますので、御所と連携をして、建設費やまた維持管理費の軽減に努めてまいるというふうな形で考えております。
そういう形で、御所・田原本環境衛生事務組合との広域化を進めてまいりたいということでございまして、南和地域に関しましては、そういう条件が整っておるというわけではございませんので、御理解を賜りたいと思います。
以上、答弁とさせていただきます。(「4番」の声あり)

議長(川村家廣)

4番堀川浩美議員。

4番(堀川浩美)

ありがとうございました。
みどり園がなくなれば、直接持ち込んでいた市民は大変困ると思います。現みどり園をせめてごみの中継所として残していただきますようお願いできませんでしょうか、関係部長さん、お尋ねいたします。

議長(川村家廣)

櫻井生活産業部長。

生活産業部長(櫻井敬三)

4番堀川議員さんの質問にお答えをさせていただきます。
まず中継所でございます。ごみ処理の広域化に伴いまして持込みごみの中継施設につきましては、広域の連携の枠組みの中でごみの直接搬入の実績を重視し、また併せて市民の立場に立って費用対効果を勘案し、総合的に判断してまいりたいというふうに考えております。
今御指摘の現みどり園でのごみの中継施設設置につきましては、地元と協定書を結んでおりますので、そういう協定書の内容と照らし合わせた上で御指摘の意見については、調整を図ってまいりたいというふうに思量します。
以上、答弁とさせていただきます。(「4番」の声あり)

議長(川村家廣)

4番堀川浩美議員。

4番(堀川浩美)

ありがとうございました。
是非とも中継所をよろしくお願いいたします。
次、2番の五條市の市債残高についてお尋ねいたします。
8月24日に総務文教常任委員会で合併特例債を活用し、新庁舎の建設計画の説明をいただきました。
平成22年度末、現在五條市の借金は448億9千万円で、五條市民一人当たり約126万6千円と記憶いたしておりますが、間違いがございませんか。関係部長さん、お尋ねいたします。

議長(川村家廣)

下村総務部長。

総務部長(下村洋次)

失礼いたします。
4番堀川議員の御質問にお答え申し上げます。
議員が述べられましたように、平成22年度末現在の一般会計及び特別会計、水道事業会計、土地開発公社の借入金を合計しました五條市全体の借入金残高は約448億9千万円でございまして、五條市市民一人当たりに換算した場合の借入金残高は約126万6千円となります。
以上、答弁とさせていただきます。(「4番」の声あり)

議長(川村家廣)

4番堀川浩美議員。

4番(堀川浩美)

ありがとうございました。
現在、事業を行っている五條中学校耐震工事、五條小学校屋内運動場、その他平成23年度末で五條市の借金は、ほぼ幾らと想定しておりますか、関係部長さんにお尋ねいたします。

議長(川村家廣)

下村総務部長。

総務部長(下村洋次)

4番堀川議員の御質問にお答え申し上げます。
平成23年度実施事業の市債借入は、主なもので五條中学校耐震補強事業、(仮称)金剛山麓野鳥の森整備事業、五條小学校屋内運動場整備事業などの事業に充当いたします過疎対策事業債、またごみ処理施設大規模改良事業、消防庁舎建設事業に活用する合併特例債、一般財源として使用する臨時財政対策債などがございまして、これらの市債借入と本年度の元金償還額を差し引いた平成23年度末の市債残高は一般会計で平成22年度末より約11億2千万円減の約269億5千万円と見込んでおります。
また特別会計、水道事業会計、土地開発公社を合わせた平成23年度末の五條市全体の借入金残高は、平成22年度末より約21億5千万円減の427億4千万円と見込んでおります。
以上、答弁とさせていただきます。(「4番」の声あり)

議長(川村家廣)

4番堀川浩美議員。

4番(堀川浩美)

ありがとうございました。
23年度は22年度に対して減るということは本当に有り難いことでございます。
南和医療の五條市の負担金、ごみ施設の五條市の負担金、新消防庁舎、新し尿処理施設、今回の被害復興に係る資金等、大まかに計算して年々恐ろしいほど負債が膨らんできます。今新庁舎の計画をしている場合ではありません。まず被害復旧に全力で取り組むべきだと思いますが、市長さんの考えをお尋ねいたします。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

4番堀川議員の質問にお答え申し上げます。
現在のところ確かに約448億9千万という残高があります。そういう形の中で、今後いろんな状況の中で進めていかなければならない事業というのは当然やっていかなければなりません。そういう形の中で、現在庁舎建設ということも、予算計上はしようと思っていましたが、一旦やめました。というのは、基本的に合併特例債が5年間延びるのではないかというふうな国の方針が出ました。まず東北においては5年間の延長ということで、今の国会において5年間延長ができるということで、より慎重に考えるべきだという、そういう判断の下で今回見合わせたわけでありますけれども、今後とも総合的な判断をしながら進めてまいりたいと、そういうふうに考えております。
以上です。(「4番」の声あり)

議長(川村家廣)

4番堀川浩美議員。

4番(堀川浩美)

どうもありがとうございました。
これで全て私の質問は終わります。
ありがとうございました。

議長(川村家廣)

以上で、4番堀川浩美議員の質問を終わります。
次に、2番山口耕司議員の質問を許します。2番山口耕司議員。


〔2番 山口耕司質問席へ〕

2番(山口耕司)

議長より発言の許可をいただきましたので、公明党山口耕司の一般質問を通告のとおりさせていただきます。
 まず、このたびの台風12号により尊い命を亡くされた方々に深く哀悼の意を表しますとともに、行方不明の方々の早急な確認をお祈りし、被災されました皆様、また避難生活を余儀なくされました皆様に心よりお見舞いを申し上げます。
そして、一日も早い復興を目指して微力ではございますが、私も全力で取り組ませていただきます。
質問に入る前に、まずこの台風12号についてこの場を借りて検証させていただきたいと思います。
一点目に避難勧告についてでございます。2日の4時に、吉野川の危険水位が8メートルに達すると避難勧告を発令することを、地元と事前の協議で決めていて問題はないと思いますが、本町2丁目と新町1丁目に避難勧告が発令され、広報車での通達方法と今回避難所に使用しなかったが、ハザードマップに記載されている避難場所である新町公民館を見直す必要があると考えます。
このハザードマップのことは6月議会でも一般質問させていただきましたが、この復旧、復興支援が軌道に乗り、落ち着いた時点で早急に対応していただきたい、こう思います。
次に、4日、17時頃に丹生川周辺西吉野町から丹原地区にも避難勧告が発令されました。確認してみますと、黒滝村赤滝方面にできた土砂ダムが決壊する恐れがあるとして発令されたもので、黒滝村職員が現場で目視による調査で判断され、これが五條市において発令され、翌日の9時頃まで解除されず、丹生川周辺の方々はほんろうされた。河川管理者である県土木との連携も必要であり、今後の課題として取り組んでいただきたいと思います。
二点目に、避難所ですが、高齢者や体に障害をお持ちの方が、避難場所がわからない、どこへ行けばよいのかわからないことが現実に起こりました。
西吉野町の市民の方より相談を受け、対応できる場所を災害対策本部に相談し、霊安寺にあります老人憩の家を紹介され、和田体育館などで、不自由を感じる方は、老人憩の家を使用するように伝えていただきました。しかし、城戸の目の不自由な年配の方は、橿原方面にお住いの息子さんの所へ避難されました。
ハザードマップには地区ごとの避難箇所は記載されておりますが、目の不自由な方、車椅子を使用の方、健康状態の悪い方の指示が記載されていない。このようなことを今後の議会で検証してまいりたいと思います。
当初の議会日程では、6日正午が一般質問通告の締切りとなっており、台風12号で大塔町に甚大な被害を及ぼした9月3日、4日であり、4日以降は、大変混乱をしている時期で、私の考えとしてこの台風12号関係で質問を行うことは、懸命に昼夜を問わずに、避難者、り災者の復興支援、また復旧業務に携わっている職員の手を止めることになり、ひいては避難者、り災者支援に遅れを生じることがあってはならないと考え、今回は旧五條市・西吉野町の指摘だけにさせていただきますが、今後検証を行って、中山間地に住む市民の方々が安全・安心の生活が送れるよう取り組んでまいりたいと考えております。
それでは、通告の質問に移らせていただきます。
最初に、地域公共交通についてでございますが、また前置きが長くなるわけでございますけれども、8月、この地域公共交通について先進事例であります岡山県美作市と総社市に行政視察を行ってまいりました。この場をお借りいたしまして紹介させていただきたいと思います。
まず美作市は、平成17年3月31日に6町村が合併し、地域公共交通の抱える状況は深刻な状況となっています。
市内の公共交通の利用が減少傾向にある中、市内に3路線を持つバス会社が、平成21年10月から全面撤退となりました。現在、新たに美作共同バスが路線を縮小し運行を継続していますが、昨今の経済情勢や少子化、モータリゼーションの進展に伴い、民間バス事業者の経営環境は悪化の一途をたどっていて、更なる民間路線バスの廃止や縮小が懸念されており、持続可能な交通手段としてのバス交通に対する不安が高まっていました。また、市営バスや福祉バス等、市有バスにおいても、合併前のサービス水準でバス交通が提供されており、我が市と同様に多額の財政負担と併せて早急な再編、統一が必要となっておりました。
こうした中、平成18年12月から平成19年1月にかけて市内全世帯を対象に実施した「美作市公共交通機関に関するアンケート調査」により、バスサービスに対する市民ニーズの把握を行い、そのデータの活用及び新たな地域公共交通システムの構築に向け、「美作市における地域公共交通システムに関する調査研究」を平成19年度及び平成20年度の2か年にわたり、大阪大学大学院工学研究科と共同で行い、地域公共交通システム再編の方針をまとめております。
10年後、20年後も持続できる公共交通システムの構築を目指しており、中でも地域の現状と課題をはっきりと認識し、デマンドバスの取組では、共に働くということで、市民協働型で、地域の役割としては、ボランティア、一部有償でございますけれども、この予約を受付し、車両運転業務を中心に日常の車両維持管理、更には利用促進の周知活動を行っておりました。行政の役割としては、車両の提供、運転資金の確保、運行許可等における国・県等との調整、運行管理者の設置、事故等の対応ということでございました。
次に総社市でございます。この市も平成17年3月に1市2村が合併し、面積は212.0平方キロメートルとなり、人口6万7,483人で、現在「雪舟くん」と名付けられた8人から10人乗りのワゴン車9台を使い、予約型乗り合い方式、いわゆるデマンドタクシーが、バス停留所ではなく、戸口から戸口を結び、1乗車300円で目的地まで送ってくれます。
利用には登録が必要で、買物や通院、外出で出かけるとき、受付センターに電話予約すると、自宅などに迎えに行き、希望する目的地まで送ってくれます。また帰るときは、商店や病院などに迎えに行き、自宅などに送ってくれます。乗り合いですので、目的地に向かう途中、別の利用者のお宅や目的地を順番に回りながら運行をしております。この「雪舟くん」は、今年の2月から運行が開始され、8月の時点で1万2,500名の方が登録をされ、一日の利用者も200人を超えております。
この「雪舟くん」が運行される経緯は、路線バスへの需要の減少に伴い、便数も減り全ての路線が不採算路線となり、維持するために市からの補助金が増加し、コミュニティバスも試行運行しておりましたが2年で廃止し、路線バスは朝と夕方だけになり多く減便されております。この公共交通システムの構築に当たっては、大学の教授を招き、また議員による「新システム調査特別委員会」を昨年3月に設置し、本年4月より本格運行となっております。
余談ではございますが、総社市では合併特例債は使わないという方針であったそうですが、ワゴン車の購入に当たっては、使ったと言っておりました。
そこで我が五條市は、4月よりコミュニティバスが運行し、利用者は皆様御存じのとおりであり、この8月にアンケート調査を実施していただきました。
しかし、8月31日に第5回南和の医療に関する協議会も開かれ、病院は大淀町の近鉄福神駅南側が建設予定地と決まりました。
五條市の公共交通の基本となっております通院の足の確保である五條病院の移転に伴い、きちんとしたネットワークの交通体系が必要になってくるかとの思いから、大学教授らの有識者の意見も取り入れた、基本構想が必要と考えますが、そこで大変長くなって申し訳ございませんでしたけれども、質問の1番、地域公共交通に係る基本計画の策定について担当部長にお尋ねいたします。

議長(川村家廣)

下村総務部長。

総務部長(下村洋次)

2番山口議員の御質問にお答え申し上げます。
現在、五條市におきます地域公共交通に関する計画につきましては、法定協議会であります五條市地域公共交通会議において策定されました五條市地域公共交通総合連携計画がございます。
この計画は、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律に基づく国庫補助支援を活用するに当たり策定されたものですので、基本的には補助対象となる事業に係る内容を主として掲載をしております。
御質問の基本計画は、これとは別に、五條市の地域公共交通全体を包括したものを指すと思われますが、そのような計画は現在のところございません。しかし、五條市の公共交通の今後を考えますと、長期的視野に立った交通基本計画の策定は必要であると考えます。
現在、担当課におきまして、議員がおっしゃってくださった岡山県総社市などの先進地事例の視察、研究を行っておりまして、今後、五條市における地域公共交通が最良の方法で長期間にわたり安定して運用できるよう、計画の策定に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。
以上、答弁とさせていただきます。(「2番」の声あり)

議長(川村家廣)

2番山口耕司議員。

2番(山口耕司)

長期にわたっての、私は計画が必要かと聞いておるわけでございます。長期にわたって五條市に住み続けるための足が必要ではないかと、こう考えます。一番に病院、そして買物に必要だということでコミュニティバスが運行されたわけでございます。しかし、これも場当たり的な時刻表になっております。こういった部分をしっかりもう一度……。今、第2次地域公共交通総合全体計画というのを出していただきました。この中には、そういうことは一切うたってありません。そうした中で、予定があるのかどうか、もう一遍、部長。

議長(川村家廣)

下村総務部長。

総務部長(下村洋次)

公共交通の長期的な計画を検討していくには、現在行っておりますような全世帯を対象としたアンケート調査の分析とともに、地域住民、また地域公共交通会議のメンバーだけで検討するのではなしに、公共交通に関して専門的な知識を有しておられる大学の先生等の御意見もいただきながら、計画を策定する必要があると考えております。
以上でございます。(「2番」の声あり)

議長(川村家廣)

2番山口耕司議員。
それでは、1番の地域公共交通に係る基本計画の策定について、市長に見解を求めます。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

2番山口議員の再質問にお答え申し上げます。
御質問の地域公共交通に係る基本計画の策定につきましては、五條市の将来を左右する重要な計画の一つであると認識しております。
策定に当たりましては、まず利用者となる市民の皆様の声を集め、本当に必要とされている公共交通の形を把握する必要があります。これに関する取組の一つとして、先月公共交通のアンケート調査を市内全戸を対象に実施いたしました。8月末現在の回答数は2,300を超え、前回実施アンケートの約10倍に達する回答をいただき、市民の地域交通への関心の高さが伺える結果となっております。
また基本計画では、10年、20年先という長期的な視野を持つことが必須となります。これには、五條市のまちづくり全体の方向性を踏まえ、公共交通の担うべき役割を明確に示す必要があることから、例えば専門分野の有識者など、公共交通サービスにおいて利害関係のない第三者を招くなど、その専門的な見地から参考意見を得るなど、五條市独自の公共交通のシステム構築に向けて多角的かつ柔軟に検討をしてまいりたいと考えております。
以上で答弁とさせていただきます。(「2番」の声あり)

議長(川村家廣)

2番山口耕司議員。

2番(山口耕司)

前向きな答弁ありがとうございます。
当然、五條市も人口が減る中で、どうやってこれを食い止めていくか、やっぱり住み続けるための足の確保が最大限必要になってくるかと思います。現在、コミュニティバスすら、この市役所の前に着けられない状況でございますので、しっかり市民の声を聞いていただきまして、公共交通システムを構築していただきたいと思う次第でございます。
それでは、次、2番の質問に移らせていただきます。
2、市内小・中学生の通学費についてでございますが、平成17年に合併して今年で6年となるわけでございますけれども、西吉野町、大塔町では、スクールバスが運行され、通学に関して保護者に掛かる負担はありませんけれども、旧五條市内では、負担が掛かっております。
そこで(1)通学に係る費用の現状について、担当部長にお尋ねいたします。

議長(川村家廣)

樫内教育部長。

教育部長(樫内成吉)

2番山口議員の一般質問にお答え申し上げます。
公共交通機関を利用している小学校については、宇智小学校、阿太小学校の2校で、中学校については五條東中学校の1校であります。
平成22年度、公共交通機関を利用している小学校の児童については、宇智小学校17名、阿太小学校7名の計24名で、その通学費の総額は88万4,490円であります。
次に中学校の生徒については、五條東中学校2名で18万7,970円であります。ただし本市においては、五條市立小学校及び中学校へ遠距離通学をする児童生徒の保護者の通学費の負担を軽減し、教育の円滑な運営に資することを目的とした五條市立小学校及び中学校遠距離児童生徒通学費補助金交付要綱に基づき、小学生は1人1万7千円、中学生は1人6万円を超えた金額を補助しておりますので、実質的な負担額は小学校の児童24名で総額47万6,490円、中学校の生徒2名で6万7,970円の計54万4,460円が通学に係る費用であります。
以上、答弁とさせていただきます。(「2番」の声あり)

議長(川村家廣)

2番山口耕司議員。

2番(山口耕司)

西吉野町、大塔町では、従来、合併前からスクールバスというのが走っておりまして、それ以外の校区については今言っていただいた金額、55万円余りのお金を補助金として出しておるというところでございます。
しかし、その補助金も小学生に対しては1万7千以上、そして中学生に対しては6万円以上しか補助金が出ないということでございますね。ですので、最低1万7千円、いわゆる6万円の負担が掛かっておるということでございます。そうした地域の格差と申しますかな、五條市民としての公平性には欠けるのではないかなと、こう思いますけれども、(2)の無料化への取組について、市長に見解を求めます。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

2番山口議員の質問にお答えさせていただきます。
実際のところ、本当に公平性に欠けるということは現実なことであります。ただし、これに関しては1市2村が合併したときの流れがございます。約6年がたっておりますけれども、当然これは回避しなければならないと、そういうふうに考えております。なかなか厳しい状況もありますけれども、今後は公平性に欠けないように、努力してまいりたいと考えております。(「2番」の声あり)

議長(川村家廣)

2番山口耕司議員。

2番(山口耕司)

前向きな答弁だと思うのですけれども、無料になる日が来るということでございましょうか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

このことに関しましても、無料にするのが一番望ましいかわかりませんけれども、やはり五條市の財政状況を踏まえながら全体的な把握を考慮しながら今後前向きに検討していきたいと、そういうふうに考えております。(「2番」の声あり)

議長(川村家廣)

2番山口耕司議員。

2番(山口耕司)

今、年間の補助率が55万円余りと言っていただきました。この55万円余りでございます、何とか捻出していただいて、無料化の早期実現をお願い申し上げます。
続いて、3番の無料検診、無料ワクチンについて、質問をさせていただきます。
10月は乳がん検診普及啓発事業月間、いわゆる乳がんの早期発見と検診受診の大切さを伝える、ピンクリボン月間であり、更に受診率がアップすることを願って質問をさせていただきます。
乳がん・子宮頸がん検診の無料クーポン配布事業。がんの撲滅を目指す日本対がん協会が、この事業導入の政策効果を検証したところ、検診受診者が大幅に増加したことに加え、特に子宮頸がんや、その前段階の症状である異型上皮の発見率が大きく向上したことが明らかになりました。
今回の調査は、クーポン導入から2年がたち、受診者数の推移のほか、がん発見率にどう貢献したのかなどを検証したもので、それによると、クーポン導入前の2008年度が約127万人だったのに対し、導入された2,009年度は約15パーセント増の146万人に。このうち、がんになる前の状態である異型上皮が見つかった人は、2008年度は3,608人だったが、2009年度は1,411人、39.11パーセント増えて5,019人となっています。発見率も0.38パーセントに伸び、統計を取り始めた1974年以降、最高でございました。また、子宮頸がんの発見数についても、2009年度は2008年度より274人増えて947人となりました。増加率は40.7パーセントに上っております。さらに、クーポンを利用した検診受診者数については、対象年齢が20歳、25歳、30歳、35歳、40歳の2009年度の受診者数が9万3,215人で、前年度比2.6倍に拡大、特に20歳では5,132人で、9.6倍となっています。
今回の検証結果について、日本対がん協会の塩見事務局長は、異型上皮での発見率が最高値を示したことに着目し、「子宮頸がんは、異型上皮から徐々に進行していくため、この段階での超早期発見が伸びた意義は大きい」と強調、処置も容易で生存率もほぼ100パーセントと高く、治療によって妊娠・出産の機能も維持できるとしている。さらに、無料クーポン事業の受診勧奨効果については、「これまで関心の薄かった人たちが個別に勧奨された結果、検診に出向いたといえる。この政策は継続するべきだ。」と指摘。対象者 に無料券を配布した「個別勧奨」が検診率の向上に結びついたとしている。
本市の取組の成果、また来年度の取組について、3番の無料検診、無料ワクチンについて、(1)乳がん・子宮頸がん検診無料クーポンについて担当部長お尋ねいたします。

議長(川村家廣)

森本健康福祉部長。

健康福祉部長(森本敏弘)

2番山口議員の一般質問、(1)乳がん・子宮頸がん検診無料クーポンについて、自席から失礼してお答えいたします。
本市におきましては、平成21年度よりがん検診推進事業を開始いたしており、平成22年度、23年度も同様に実施をいたしております。
乳がん・子宮がん検診はその性質上、受診をためらいがちになり、受診のきっかけを逃すことが多いと思われます。クーポン券を発行し、無料で検診を受けることができることで、受診につなげ、受診率のアップを図っているところであります。
平成22年度は乳がん・子宮がんのクーポン券を配布し、実施いたしましたが、クーポン券未配布の平成20年度と比較いたしますと、受診率が乳がんにおきましては、9.4パーセントから19.8パーセントと10.4パーセントアップし、子宮がんにおきましても10.1パーセントから19.7パーセントと9.6パーセントアップいたしております。
このような実績からも無料クーポン券の効果は非常に高いと判断いたしております。
本年度におきましては、既に8月末に対象者にクーポン券を御送付させていただいております。
今後は受診していない方の受診行動につなげることができるよう啓発等に努め、本年度と同様、継続して取り組んでまいりたいと考えております。
以上で答弁とさせていただきます。(「2番」の声あり)

議長(川村家廣)

2番山口耕司議員。

2番(山口耕司)

8月に送付ということで、昨年は6月に送付だったのですけれども、大腸がん検診を入れるために8月、2か月延びたという話も聞いております。2か月延びて期間が若干短くなっておりますけれども、啓発運動をしっかりしていただいて昨年度以上の検診率が進みますよう、よろしくお願いを申し上げます。
続きまして、(2)子宮頸がんワクチン、ヒブ・肺炎球菌(7価)ワクチンについてでございますが、子宮頸がん予防ワクチン、ヒブ・肺炎球菌ワクチンは、我が五條市では、本年3月の議会で私の一般質問より無料化を訴え、県下12市に先駆けて、自己負担になります約一割を市で補助していただくようになっております。
しかし、国政では、23年度単年度の事業となっており、24年度はその継続か廃止か不明の状態でございます。特に子宮頸がんワクチンは、7月に品薄状態が解消されましたが、始めに受けるのは最初に接種した方がほとんどで、金額ベースで3月が約48億円、7月は60億円となっており、新規で接種した方は12億円で約1万人と聞いております。接種率も、品薄状態が解決されても20パーセント程度との情報もあります。品薄状態後の情報がないためでございますけれども、20パーセントという情報もございます。
各自治体の医師会は、半年で3回接種なので24年度公費助成がない場合を考えると、9月末までに接種するような呼び掛けをするようになるのではと不安な声を聞きます。高校1年生の方は、この9月で接種第1回目が終わらないと今年度の事業には乗らないということでございます。
そしてまた、8月26日に、もう1社の4価ワクチンが発売され、先ほども言わせていただきましたように単年度事業となっており、市としての24年度の取組について、通告の3、無料検診、無料ワクチンについて、(2)子宮頸がんワクチン、ヒブ・肺炎球菌(7価)ワクチンについて、市としての考えを担当部長にお聞かせ願います。

議長(川村家廣)

森本健康福祉部長。

健康福祉部長(森本敏弘)

2番山口議員の一般質問、(2)子宮頸がんワクチン、ヒブ・肺炎球菌(7価)ワクチンについて自席から失礼してお答えを申し上げます。
現在、任意予防接種として子宮頸がん予防ワクチン、ヒブワクチン、小児用肺炎球菌ワクチンの三種ワクチン接種を実施いたしております。子宮頸がんワクチンの対象者は中学1年生から高校1年生に相当する年齢の女性であります。接種回数は6か月間で3回、接種場所は市内指定医療機関で行い、全額公費負担で実施いたしております。
接種は、昨年11月からサーバリックス、2価ワクチンで開始されており、本年3月にワクチンの供給不足により一時中断いたしましたが、現在は回復いたしております。また7月に新たなワクチンであるガーダシル、4価ワクチンが薬事承認されております。高校1年生の対象者に対しましては、既に接種に関しての説明書等の案内を郵送により行っており、サーバリックスで対応する予定であります。
子宮頸がん、ヒブ・肺炎球菌ワクチンの接種費用に関しましては、現在自己負担なしの全額公費負担で実施いたしております。しかし、これらの接種をサポートする子宮頸がん等ワクチン接種緊急促進事業も来年3月末に期限を迎えることとなっております。しかしながら予防接種の重要性等に鑑み、来年度以降の公費負担につきましても、本年度と同様、全額公費負担で実施できるよう財政当局等と協議検討してまいりたいと考えております。
以上で答弁とさせていただきます。(「2番」の声あり)

議長(川村家廣)

2番山口耕司議員。

2番(山口耕司)

それでは同じような質問になるわけでございますけれども、(2)子宮頸がんワクチン、ヒブ・肺炎球菌(7価)ワクチンについて、市長の見解を求めます。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

山口議員の質問にお答えさせていただきます。
今部長から答弁がありましたけれども、これに関しては本当に今後も対応していかなければならないということで、今後いろいろと財政面を踏まえながら皆さんに負担が掛からないように頑張ってまいりたいと、そういうふうに考えております。
以上でございます。(「2番」の声あり)

議長(川村家廣)

2番山口耕司議員。

2番(山口耕司)

頑張っていただきまして、よろしくお願いしたいと思います。
ただ奈良県12市、変な協定を結んでおりまして、五條市だけが飛び抜けてこの協定みたいなものを破っていただいて、市民のためにワクチンの接種をしていただいております。どうかそれを閉ざさないようによろしくお願い申し上げまして、次の質問をさせていただきます。
4番目の、緊急通報装置の設置状況と今後の取組についてでございますが、このシステムは、一人暮らし高齢者世帯等に生じる緊急事態に対する不安の軽減を図るとともに、緊急事態に迅速に対応するため、緊急通報システム、この装置を設置する目的でございますけれども、約1年待たなければならないという声を聞き、また今回のような台風12号で、年配で一人住まいの方は大変不安で、いざというときに使えれば大変助かるのではないかと思う次第でございます。
それでは4、緊急通報装置の設置状況と今後の取組について、担当部長にお尋ねいたします。

議長(川村家廣)

森本健康福祉部長。

健康福祉部長(森本敏弘)

2番山口議員の質問に自席より失礼してお答え申し上げます。
一人暮らし老人及び身体障害者等緊急通報装置貸与事業につきましては、緊急通報装置を貸与することにより緊急時に迅速かつ適切な対応を図り、福祉の増進に資することを目的として、五條市内に居住するおおむね65歳以上の一人暮らし老人及び一人暮らしの重度身体障害者の方の自宅に設置し、電話回線を通じて緊急ボタンで消防署、相談ボタンで五條地区はルポゼまきの、西吉野・大塔地区は西吉野在宅介護支援センターへの通報が可能で、民生委員、協力委員等と緊急体制の連携を図っております。
設置状況は、五條市の一人暮らし高齢者、五條地区972人に対し380件、設置率39パーセント、西吉野地区195人に対し159件、設置率82パーセント、大塔地区68人に対し九件、設置率13パーセント、合計1,235人に対し548件で設置率は44パーセントとなっており、本年度設置予定件数を加算すると約六百件となり、設置率は約50パーセントとなる予定でございます。また本年の申請状況や昨年度からの繰越分及び予算等を勘案した結果、今年度においてはおおむね申請者全てに対応できると見込んでおります。
市の今後の取組といたしましては、緊急通報システムの見直しや各地区民生委員さんに緊急通報装置貸与事業の周知徹底を図り、できる限り申請者全ての一人暮らしの高齢者の方の要望に対してお応えできるよう努めてまいりたいと思います。
しかしながら本事業は市単独の事業であるとともに、基本全ての方に無償で貸与しておりますので、緊急通報装置購入代等維持管理費に係る経費が年間約900万円となっております。
本市の財政状況が非常に厳しい中、予算の範囲内ででき得る限り一人暮らしの高齢者の皆様方のニーズに応えてまいりたいと存じますので、何とぞ御理解、御協力を賜りますようお願いを申し上げまして、答弁とさせていただきます。(「2番」の声あり)

議長(川村家廣)

2番山口耕司議員。

2番(山口耕司)

今もおっしゃっていただきましたけれども、五條地区で該当者数の貸与の状況39パーセント、西吉野では82パーセント、大塔では13パーセントと、大塔が大変低いわけでございます。それはなんでかなと思いましたら、防災行政無線システムというのが大塔村の時代に付けてありまして、それで申請がなかったのかなと、こう思う次第でございます。しかしながら本当に高齢化率が進んでおるのが大塔でございますので、しっかり大塔地域にも啓発運動をしていただきまして、どうか年配の方が安心して暮らせるまちづくりに取り組んでいただきたいと思う次第でございます。
また今もおっしゃっていただいたように、本年度にこの待機者は解消するという話でございます。それで全ての器械が賄えるのであれば、順次打ち返しということも可能かと思うのですけれども、解消するまで、またどんどん購入をしていってお金がたくさんという話でございますが、この緊急通報装置の今後の取組について一度市長の答弁を求めます。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

山口議員の質問にお答えさせていただきます。
緊急通報装置の状況、部長から今答弁がありましたけれども、確かに今年度で約50パーセントとなる予定であります。確かに五條も低いし、大塔に対しても本当に低いです。多分防災無線ということがあろうかと思いますけれども、全体的に財政の状況も見ながら今後皆さんの期待に添えるような形に進めてまいりたい、そういうように考えております。
以上です。(「2番」の声あり)

議長(川村家廣)

2番山口耕司議員。

2番(山口耕司)

この台風12号で仮設住宅が設置されます。約2年間の住居になるかと聞いておりますのやけれども、この仮設住宅にもこの装置がありますよということを対象者にしっかり言っていただいて、不安の解消、また田舎のことですので、コミュニケーションはあるかと思うのですけれども、困ったことの相談とかできるように対応していただきたいと思いますけれども、市長、その辺答弁していただけますか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

確かに今59軒の仮設住宅を建てます。五條と大塔地区に2か所ですけれども、今言われたように、それも前向きな形の中で高齢者が多いのでその辺も踏まえて早急に対応したいと考えています。(「2番」の声あり)

議長(川村家廣)

2番山口耕司議員。

2番(山口耕司)

どうかよろしくお願い申し上げます。
5番の質問でございます。投票所についてですが、住川町方面の方でございますが、健常者でも歩いて行くのには投票場所が遠い、車で行っても駐車スペースがないとの理由で投票に行かない、また行くが車を駐車することができなかったので、投票しないで帰ってしまったとの声を聞きました。私たちは投票される側で、私が言ったから投票所が無くなったとも言われるかも知れませんけれども、行財政改革や市民のために、今このとき、選挙が2013年まで予定されていない時期に改革を行うべきと考えますが、5、投票所について、(1)投票所の現状について、担当部長にお尋ねいたします。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

2番山口議員の御質問にお答え申し上げます。
市内各投票所の現状でございますが、合併前よりそれぞれの地域の実情、あるいは歴史的背景を考慮し、選挙管理委員会によって主に集会所や公民館など、地域の中心にある公の施設に設置してきたところでございます。
まず、現設置数の内訳で申しますと、旧五條市内においては34か所、西吉野・大塔町内におきましては、それぞれ9か所の計52か所となっております。
続いて、直近の選挙における有権者別投票所数でございますけれども、1千人以上は9か所、500人以上1千人未満につきましては12か所、500人未満は31か所となっておりまして、そのうち100人未満は13か所となっております。
続いて、投票環境について御説明申し上げます。
まず、バリアフリーの状況でございますけれども、スロープにつきましては、既に設置済みが11施設、簡易スロープの使用が九施設となっております。また身体障害者用駐車場につきましては、5施設において設置済みとなっております。
次に、投票所から選挙人の住所までの道程が3キロ以上ある遠距離地区を含む投票所でございますけれども、旧五條市の一部及び西吉野・大塔地区のほとんどがこれに該当いたしております。
次に、駐車場の状況でございますけれども、各投票所において、その必要面積はほぼ確保できているものと認識しておりますけれども、旧五條市内において築後十数年を経過した施設を中心に、十分なスペースが確保されていないものも現存いたしております。
なお、今般の台風12号災害により、大塔町内において一部投票所に損壊が見られることから、早期に実情を調査し、対策を講じてまいりたいと考えております。
以上でございます。(「2番」の声あり)

議長(川村家廣)

2番山口耕司議員。

2番(山口耕司)

駐車場の件でございますけれども、認識はしているという答弁でございますけれども、現実に駐車できない、駐車スペースが少ないのは、何箇所あるか御存じですか。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

2番山口議員の御質問にお答え申し上げます。
今資料を持ち合わせておりませんので、数字的に申し上げることはできない状況でございます。(「2番」の声あり)

議長(川村家廣)

2番山口耕司議員。

2番(山口耕司)

その辺きちっと精査していただかないと駄目なんです。11投票所の西釜窪町集会所、そして住川会館、住川会館は若干のスペースはあるんですけれども、大勢の方がわっと来たときになかなか駐車できないということがございます。また新興住宅地がある地域を抱えておりますので、そういったところも駐車スペースのある投票所にしていただきたいなという思いがございますので、どうかその辺のところもしっかり掌握していただいて、前向きな答弁でお願いしたいと思います。
それでは、この市民の要望に応えた投票所についての市長の見解を求めます。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

山口議員の御質問にお答え申し上げます。
この投票所の現状を、本当に今言われたように再度検証するべきかなと思います。そして投票に行ってもらえるように、そういう駐車場の問題、またいろんなスロープのことも踏まえて再度検証しながら、よりよく投票に行っていただけるようにこれから努力させていただきます。
以上です。(「2番」の声あり)

議長(川村家廣)

2番山口耕司議員。

2番(山口耕司)

最初に申し上げましたように、私も投票される側でございます。あそこの投票所がなくなったから、もうお前みたいな知らんわと言われる可能性もある話でございます。そうした中で、2013年まで選挙がない、この2年間でしっかり改革を行わないと今のチャンスはなかなか巡ってこないと思います。この期間をどうか認識していただいて、市民の要望に応えた投票所の見直しをしていただきたいとお願い申し上げます。
そして最後に、質問ではございませんけれども、今市長を始め多くの方が、「がんばろう大塔」というシール、私もここに貼っていますけれども、こういったシールを貼って取り組んでいただいておるのは大変うれしいことで、またよいことだと、こう思っております。今回の災害は、私自身の考えでございますけれども、五條市全体で取り組んでいかなくてはならないと思います。また大塔町、大塔支所だけの意識でなく「頑張ろう五條」という気持ちで、私は取り組んでまいりたいと思います。
以上で一般質問を終わらせていただきます。
大変ありがとうございました。

議長(川村家廣)

以上で、2番山口耕司議員の質問を終わります。
次に10番山田澄雄議員の質問を許します。10番山田澄雄議員。

〔10番 山田澄雄質問席へ〕

10番(山田澄雄)

おはようございます。
議長の許可をいただきましたので、通告に基づき一般質問をさせていただきます。
その前に、先月起こった台風12号により亡くなられた方たちの御冥福をお祈りいたすとともに、現在行方不明になっておられる方たちの安否が未確認と報告されておりますことについて、大変心を痛めているところでございます。よって一日も早く無事に救出され、家族の元に帰られますことをお祈りし、一般質問をさせていただきます。
それでは、台風12号による災害についてであります。
この台風によって五條市はもとより隣接する十津川村、野迫川村、そして和歌山県の田辺市、新宮市、三重県の一部にわたり大きな被害を受けたわけでありますが、その被害状況は私自身の目でも確認し、そしてまた毎日のようにテレビ、新聞等により知らされておりますが、今一度五條市のみの被害状況を聞かせてください。
当日からは少し日もたっておりますので、ちょっと恥ずかしい気がするのですけれども、よろしくお願いいたします。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

10番山田議員の御質問にお答え申し上げます。
このたびの台風12号による記録的な豪雨は奈良、和歌山両県に大きな災害をもたらし、本市の大塔町でも亡くなられた方5名、安否不明者の方が六名という、みぞうの大災害となりましたが、これらに関する市の対応につきまして、まず初動の体制といたしまして、9月1日午後、市南部に大雨警報が発令されたことから、市の危機管理課が警戒体制を取り、消防本部など関係機関と連携を図りながら台風接近に備えてまいりました。
翌2日、昼12時33分、市北部に大雨警報が発令され、市の地域防災計画に基づき、第1号災害警戒体制を取りました。
その後、市内数箇所で自主避難をされる方が出てきたことから、避難所を開設し、15時15分、第2号警戒体制に移行して、警戒を強めることといたしました。
夜になりまして、吉野川の水量が増加してきたため、20時35分、市の災害対策本部を立ち上げ、第1号動員体制を取って、消防本部等と連携を図りながら警戒を続けてまいりました。
そして3日未明、更に吉野川の水量が増加したことから、1号動員体制から2号動員体制に移行し、災害対応を強化いたしました。
その後、水位が更に増加し、危険水域に近づいたことから、同日4時に新町1丁目と本町2丁目地区に避難勧告を出し、住民の避難を呼び掛けたところでございます。
しかし、朝方になりまして、水位が下がってきたことから、同日10時に避難勧告を解除したところであります。
これらの間も、災害対策本部にはいろいろな情報が送られてまいりましたので、それらの分析、集約等を行い、断続的に災害対策本部会議を開催し、災害発生に備えてまいりました。
その後も台風接近とともに雨が降り続いており、この間も消防本部や大塔支所などと連携を取りながら警戒を続けてまいりました。
一方、大塔地区におきましては、9月1日午後、五條市南部に大雨警報が発令され、その後猿谷ダムの放流が行われたことから、支所の防災無線で下流域の住民の方に早いめの避難を呼び掛け、そして翌2日、午後には猿谷ダムの放流が増量されたことから自主避難の周知を行いました。
また3日夜に、猿谷ダムの放流が更に増えたため、3度目の注意喚起と自主避難の呼び掛けを行ったところであります。
その後も大雨が続き、さらに猿谷ダムが最大1800トンの放流に至ったことから、防災無線で「避難してください。」との周知を行ったところでございます。
そして災害から地域住民の安全を守るべく避難所の開設など、夜を徹して防災活動に当たってまいりました。
そのような状況の中、翌4日を迎え、早朝支所より辻堂の診療所付近の沢が決壊し、土砂崩れが発生、数軒の民家が流されたという一報が入り、続いて今回大災害となった宇井地区対岸斜面の大崩落発生の一報が入ってまいりました。
この報を受けた災害対策本部では、第3号動員をかけ、職員全員の動員体制を取るとともに、直ちに消防本部、消防団に出動要請を行い、併せて県の防災統括室を通じ、自衛隊に対し災害派遣要請を行ったところでございます。
また相前後して、私も消防長及び消防団長とともに直ちに現地に向かうべく出発し、現地に着いて目に飛び込んでまいりましたのが、今回の土砂災害現場の一つでございました。
その後、市の対策本部を大塔支所に移し、これら関係機関一丸となって捜索活動、そして住民の避難と安全確認、そしてライフラインの復旧、また避難所の運営を始め住民への様々なケアなどを続けており、今後も大塔地区の皆さんが一日も早く元の穏やかな生活に戻るよう本格的な復旧・復興に向け、鋭意取り組んでまいりたいと考えております。
なお、詳しい経緯等につきましては、市長公室長より答弁をさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。(「10番」の声あり)

議長(川村家廣)

10番山田澄雄議員。

10番(山田澄雄)

今の説明を聞きますと、近年にない大きな被害ということで、市においても細かい対応、そして手続き等をされてきたわけですけれども、そんな中で、要は台風の爪あとというのか、台風が残した爪あとと言えばいいのかというところですけれども、市長にお尋ねしますけれども、土砂ダム、そしてまた土石流、今後の大雨によって土砂ダムが崩壊するということは、当時や現在も自衛隊の方々、そしてまた市の職員さん、また消防団の皆さん、各種団体の方々がいろいろと尽力されて、現場に入っていただいておるということにつきましては、承知しているわけですけれども。
大雨が出たと、もちろん大雨が降ったから大水が出たのですけれども、それにつきましては、猿谷ダムの水の放出について、これはもちろん吉野川でも、……吉野の大台ケ原ではかなりの雨が降ったということで、かなりの水が五條にも流れてくるのではなかろうかということでしたけれども、今回、大滝ダム、また大迫ダムの方でうまく水量の調整をされたということもありまして、五條では大きな被害がなかったというようなことを聞いておるわけですけれども、猿谷ダムの水の放出について、今市長の方から何トン、何トンと、増量1800トンまでというようなことを説明受けたわけですけれども、このダムの水の放出について、これがかなり今回の災害の原因になったのではないかなと思うわけですけれども、そんなことで、水をうまく調整されておれば、こんな一遍に大水が流れ、そして山の崩落とかいうようなことにつながらなかったのではなかろうかなと、これはあくまでも想像ですけれども、そんなことを思うわけです。市長、その点について、当然市長のことですから、いろいろと猿谷ダムとか関電の方とはいろんな交渉をされて、また話合いをされて、また被害状況の説明もして、やってくれておると思うのですけれども、お前とこちょっと水流しすぎたんちがうんかえというようなことも、当然市長のことやから言ってくれていると思うのですけれども、その点について市長、お願いします。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

山田議員の質問に答えさせていただきます。
猿谷ダムに関しましては、ちょうど宇井の崩落のときは約850トンが流されていたと、そこから支流も踏まえると約1000トンの水が流れておったのではないかというようなこともあります。猿谷ダムは入ってきた水をそのまま流すというのがダムのシステムになります。そういうことから、過去からいろいろと協議がされていたという経過もあったとは聞いております。そういう形の中で、地域住民の皆さんが本当に猿谷ダムに対してのいろんな懸念を持っているのも私たちも聞かせていただきました。そんな形の中で、今猿谷ダムとの話の中で、今後に関しては地元と市と国と協議を進めていこうということで、ある程度の時期が来れば、そういう協議をしていくということで、今はお話をしています。現時点におきましては、復旧・復興に努めるということで、今ダムにはほとんど水をためてはおりません。
そしたら、なぜ、今までに、もっと早く水をそういう形にしてくれなかったかという地域住民の声もありました。だから、そういうことも踏まえて今後に関しては、ダムの放流、先ほども申し上げました800トン、また1000トン、1500トン、最初は1800トン、この1800トンというのは最大限のことであって、全部が1800トンを流したということではございませんけれども、そこらを踏まえて、今後河川敷に近い住宅に対しては相当な警戒が必要ということで、今までも、1000トン近くなるときは、すぐに一時避難されておったというのが現状でありますけれども、今後そういうことも踏まえて国、また猿谷ダムの担当者とも協議をしながら、また地域住民を入れて進めて、よりよいこれからのダムの運営と、そして地域住民に不安を与えないような状況に、五條市もそこに交わり進めてまいりたい、そういうように考えております。
以上です。(「10番」の声あり)

議長(川村家廣)

10番山田澄雄議員。

10番(山田澄雄)

今猿谷ダムのことについて、市長は今後いろいろと検討されていくということを聞かせていただきました。
僕らが知るところでは、ダムの土砂なんかが阪本の橋を越えるところから見ましても、かなりたまっているということで、もちろん長年にわたってですから、土砂も流れてきてたまるのは当然ですけれども、そのことについてためどころといいますのか、そういうところが浅くなってきたら当然水の量のため方も変わってくると思うわけですけれども、その点について、しゅんせつとか、ダムの土砂を取り除いていただくということなんかも考えていただいて、今後できるだけ災害に備えて、これだけ大雨が降るというのならば、ダムをほとんど空っぽにしてもらってでも水を受けるというような準備を続けてもらえたらなあと、かように思うわけです。もちろん自然がもたらした驚異でございますけれども、今後今対応されています土砂ダムとか、もちろん土砂ダムの崩壊、それによって土石流とか、そういうことのためにいろいろと市も県の方も国の方もいろいろな対応をされていると思うのですけれども、その点についても十分考えていただきまして、今後2次災害がなんとか起きないように、ひとつよろしくお願いいたします。
そういうことで、人間なんていうたら、ほんまにわずかな力で自然の力には無力ということを感じておるわけですけれども、何とか市長の力で自然に打ち勝てるような力を出していただいて、頑張っていただきますようにお願いしておきます。
それでは、次の対応についてということで質問するわけですけれども、今理事者から大体の説明を受けましたし、質問する必要はないと思うわけですけれども、気になる点が一点ありますので、その点についてだけ質問します。
台風12号により今回被害を受けたところ、というのは、辻堂の診療所のところです。そこにつきましては、現地視察ということで大塔の辻堂そして更に宇井辺りまで、当時は行きたかったわけですけれども、9月5日に僕らが行かせてもらったときには、そこから下は通行止めで土砂崩れとか、道が寸断されているということで下の方には行けなかったわけで、そこで現場視察ということで、診療所のところを見せていただいたわけです。地元の方の説明によれば、今土砂崩れがあったところを前にして山から見させていただいたのですけれども、そこから約100メートルか150メートルくらい阪本に寄った方ですけれども、そこの方が実は恐かったんやと、これが山くるかもわからんというようなことを地元の方は言うていたのですけれども、幸いにしてそこは崩れなくてよかったと。診療所の崩れたところ以上に家もありまして、もちろん市長は御存じやと思うのですけれども、そこなんかがもし崩れておったら、大変ではなかったかというようなことを地元の人は言うて恐れておりました。そんなことは幸いにしてなかったわけですけれども、市長はそういう場所を御存じであったかどうかということをちょっと聞かせていただけますか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

山田議員の質問に答えさせていただきます。
辻堂地区に関しましては、谷筋2か所があります。今崩落した現場とその手前の支所寄りのところに1か所あります。ここまでなるのかということは、当然私も考えてはなかったし、わからなかったわけでありますけれども、今後土木と連携を取りながら、危険な箇所、特に昨年度から急傾斜地域の危険な区域ということで県に全ての地域を調査していただきました。それ以上に今後は谷筋のところも検討していただいて、やっぱりその近くにある住居に対して、本当に安全であるかどうかということを検討しなくては、谷筋のところは本当に大雨が降って山が崩れて、そして流木が押し流されて、その谷に流木がたまり、それが押しつぶして水がたまり、どさっと来るというそういう状況に至った経緯があります。そういうことを踏まえて、これは市だけの問題じゃなく、やはり県との連携を取りながら進めてまいりたい、もしこれをするならば全地域を、宇井地区、また辻堂地区といいますけれども、それ以外の災害のなかったところも全て検証しなければ、今後の対応というのは、本当に完全であるとはまだ言えない状況であります。
これから五條市として県と連携を取りながら、そういう危険な箇所、そして地域住民の人が本当に住みやすい環境にするためにも、これからも鋭意努力してまいりたいと、そういうふうに考えております。(「10番」の声あり)

議長(川村家廣)

10番山田澄雄議員。

10番(山田澄雄)

幸いにして崩落事故がなかってよかったわけですけれども、そんな場所にあっても、この間テレビやったか、新聞やったか、報道されていましたけれども、近畿では830ほどの危険区域があると、その中でも五條近辺にあっては34か所くらいの崩落場所があるかもしれないということを、テレビで見たように記憶するのですけれども、そんな場所が、今後自然ですので、この時期にあっては、今回気候がちょっと涼しすぎますので、この後台風なんかはちょっと遠のくのではないかと思うのですけれども、天災のことですので、自然のことですので、いつまた、このあと17号、18号、そして20号というような台風が来るかもしれませんので、その点につきましては、市長の方から急いでそういう対策等に取り組んでいただきたいと思うわけでございます。
それでは次に移らせていただきます。
避難指示についてを質問します。
つまりですね、市民の生命を守るためには、いろんな方法があると思うわけですけれども、この方法を市長、詳しく避難指示ということで、最近台風15号で名古屋の方がかなり浸水した、そこでも過去にないような大雨が降った、そしてまた被害が出たということで、避難指示ということが使われておりますけれども、この避難指示ということについて、使うことが、これもテレビとか新聞でやっていましたわ。使うことが狼少年になるのではないかとか、いろんなことをメディアというのは言いたいことを言う、後ろにもメディアの人、新聞屋さんもおるのでどうかなと思うのですけれども、いろんなことを言うて、話がこっちにあったらこっちの話、反対にあったら左の話というようなことに使い分けして、ちょっとムカッとするようなこともあるのですけれども、それも大事があったらいかんということで、今回は避難指示ということを名古屋の方で使われた。また近日においても何箇所か使われたというようなことを耳にするのですけれども、今までは自主避難とか避難勧告とかいうようなことが主に聞かれたわけですけれども、もちろん五條でも避難勧告を出したという箇所もあったと聞いておるわけですけれども、避難指示についてちょっとその点を市長にお聞かせいただきたいと思います。
そしたら担当部長から、はいどうぞ。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

10番山田議員の御質問にお答え申し上げます。
避難指示につきましてですけれども、今回の宇井地区の災害に関しましての、住民の方に対する注意喚起あるいは避難の呼び掛けの状況につきまして時系列にお答え申し上げたいと存じます。
その前に、避難指示の仕組み等につきましてお答えを申し上げたいと存じます。
避難指示につきましては、先ほどの市長の答弁でも触れましたように、災害発生時の対応で一番重要なことは地域住民の安全確保でございまして、そのためにも避難指示は大変重要な意味を持つものでございます。
この災害時には、市長が市民に避難勧告と避難指示を発令する場合がございます。避難勧告は災害対策基本法に規定されているもので、安全確保のため居住者に立ち退きを勧め促すものですが、避難を強制するものではないというふうに位置付けられております。
一方、避難指示につきましては、災害対策基本法のほか水防法、地すべり等防止法、警察官職務執行法、自衛隊法にそれぞれ規定がございまして、被害の危険が切迫したとき発せられるもので、勧告より拘束力が強くなるものでございます。
このようなことから、それぞれの事案に応じて、その危険度、緊急度などを総合的に判断し、発令しているところでございます。
それでは改めまして、今回の住民の方々に対します避難の呼び掛け等の状況につきまして、時系列にお答え申し上げます。
まず、9月1日木曜日、15時でございますけれども、避難準備情報に相当するものとして、防災無線により周知いたしました。
周知内容といたしましては、最初のダム放流が200トンを予定しておりましたので、「下流域の人は早めに避難をしてください。」という周知を行いました。
9月2日金曜日、13時40分、避難勧告に相当するものとして防災無線によりまして、ダム放流増量800トン、「下流域の人は危険を感じたら早めに避難をしてください。」という放送を行い、周知いたしました。
9月3日土曜日、21時、再度注意喚起、避難呼び掛けを行いました。周知内容といたしましては、「ダム放流、最大1500トンとなります。下流域の人は危険を感じたら早めに避難をしてください。」という旨を放送し、周知をいたしました。
続いて9月3日土曜日、22時17分、避難指示に相当するものとして防災無線により繰り返し、「ダム放流増量最大1800トンとなり放流を行います。ダム下流域住民の皆様は、河川が増水しますので避難してください。」この旨を放送し周知をいたしました。
なお、この一連の注意喚起、呼び掛けについて、なぜ避難勧告や避難指示というふうに勧告や指示という言葉を用いなかったのかと申しますと、高齢化率51パーセントというこの地区では、以前からわかりやすい言葉で勧告に代わるものとして「早いめに自主避難をしてください。」といったふうに、また避難指示は単に「避難してください。」とわかりやすく明快な形で伝えていた経緯がありますので、今回もそのような形で周知を行ったものでございます。
以上のような状況でございました。住民の方々に対する注意喚起や避難の呼び掛けに関する詳細の答弁とさせていただきます。
以上でございます。(「10番」の声あり)

議長(川村家廣)

10番山田澄雄議員。

10番(山田澄雄)

そしたら部長、今そうして現地に赴いて、今回の台風に対してこんなにたくさん雨が降っていると、こんなんで避難せなあかんでというようなことでしたってくれたと聞かせていただいたわけですけれども、なんでこうしてここのところだけ、そういうふうに呼び掛けを市の方でもしたってくれておるにもかかわらず、なんでそういう…もちろん崩落事故が起きたからそうでもしなかったら深層崩壊というようなことがあったので、想像もつかなかったことであろうかと思うのですけれども、ここまで市の方でそういう警戒等なんかを呼び掛けたっていただいているのに、なんでこんな事故があったのかなというところが不思議なところ。それはあくまでも自然の力の底知れないところかなとは思うのですけれども、僕があとで聞いた話ですけれども、ちょっと家に帰ってくるわと言うて帰られた人が土砂に流されたとか、現在行方不明になっておられるとかいうことを聞いているのですけれども、なんでそこまで皆が一生懸命市の職員さんも村の方々も、もちろん自衛隊の方々もですけれども、いろんなことで危ないぞ、危険やぞと言うて声を掛けたってくれているにもかかわらず、なんでこんな事故が起きたのかなと。五條にとっては、人口も少ないので、今行方不明となっておられる方の安否はまだわかりませんけれども、こうして一月たって帰ってこないというのだったら、ちょっとほかの面でも心配しますんやけど。大きな人数が亡くなったと僕は思うので、ちょっと聞くのですけれども、なんでこんな事故が起きたのかな。今後においてはそういうことのないように、市の方も市長の方もいろんなことで対応してくれるとは思うのですけれども、やっぱり失敗があって物事は一歩進む。これ人の命をかけた決め事みたいなので、ちょっと聞かせていただきたいなと、かように思いますので、部長、ちょっと一遍聞かせてよ。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

10番山田議員の御質問にお答え申し上げます。
想定外と申しますか、尋常ではない土砂災害が起きた。それであってもなんとか予知をして事前に察知をしてということに、今後努力傾注すべきである教訓としてやるべきだというふうに思っております。
今回の災害については、想像を絶するものでございました。しかしこれらを教訓によく言われていますように、環境破壊、異常気象等、こういう時代となってまいりましたので、今まで以上にこういうことも踏まえて防災対策に取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。(「10番」の声あり)

議長(川村家廣)

10番山田澄雄議員。

10番(山田澄雄)

部長から今後のことについて、いろいろと対応対策について説明いただきました。
市長からも一遍お願いします。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

10番山田議員の質問にお答えさせていただきます。
避難指示、避難勧告というのは担当から説明がありましたけれども、本当に難しい状況に実際あります。もし大雨警報が出て、ある程度雨量が出たら本当に避難させること自体が、安全な場所というのは大塔の宇井地区、また辻堂地区にはもうございません。全てを安全なところに今後避難させなくてはならないのではないかなという思いを持っています。
9月4日に崩落が宇井地区でございましたけれども、3日には、22時25分ですけれども、清水・赤谷地区に避難指示を出しております。その内容としては清水・赤谷地区に調査に出向いた消防、支所の職員が斜面崩落の危険を察知したので、同地区の住民に直ちに避難を指示し、自分の車で避難のできない人は公用車に乗せて避難させた。3世帯13名をふれあい交流館に避難をさせたということで、崩れる恐れがあったということで、すぐ指示を出したと。今行方不明の方、亡くなられた方はその反対側の旧の168号沿いでありました。河川からは40メートルから50メートルくらい高さがあって、そこまで水というのは来ることが有り得ない、そういう形でありましたけれども、あの崩壊によりまして要するに猿谷ダムが放流していた、そこに崩落があった、その水と土砂を津波のように押し上げたと、その家のほとんどの破片が、その家があったところより上側に全部、がれき、その家のものが全て残っていたというのが現状でありました。そんなことを踏まえると、今後、本当に安全で安心だというところは現状では100パーセントというところはない。だから仮設住宅におきましても天辻の場所に、そしてまた一つは五條高校の跡地ということになったわけでありますけれども、本当にこれから五條市としても考えることは、安全に安心に住んでいただけるような状況にするならば、この間奈良県知事が十津川のことで、新十津川村というような、明治に水災害があったときに、新十津川村、北海道に行った。これが十津川の中でもできるのじゃないかなと、こういうお話も知事はしていました。本当に山を削ってでも平地を造ってやらなければ安全な場所というのはほとんどない、平地のところというのは河川敷に近いところ、そうしてあとは急傾斜、山地の斜面のところに家を建てているというのが、現状であります。そういうことを考えたときに、今後はいろんな形の中で、県とも協力をしながら安全を確保できるような、また今後復旧・復興に関してもそこらを踏まえて、住民の安全・安心を考えながら五條市としても考えていかなくてはならない、そういう考えでおります。
以上です。(「10番」の声あり)

議長(川村家廣)

10番山田澄雄議員。

10番(山田澄雄)

よくわかりました。
市長にとっては、市長になられてまだ日も浅い中で大変な宿題、そしてまた課題を残されたというようなところでございますけれども、市長、行政の健全化はもとよりですけれども、市民の生命と財産を守っていただくのも市長の仕事ではなかろうかなと考えております。その点につきまして、今後一層努力とよき判断をされて、市民を守っていただきたいとかように思うわけでございます。
それでは次に移ります。
3の被災地に対する今後の対応についてということで質問ですけれども、この件につきましても、ちょっと時間もたっておりますけれども、9月20日には激甚災害の指定ということで、国の方から出していただいているということでございますけれども、当然今後の対応ということで、先ほどからも山が崩落するかもわからんというような場所を見直したり、また十津川の話も出ましたけれども、そういう安心・安全な場所がないというようなところもありますので、今後の対応については、十分に考えていくということを今市長の方からも聞かせていただいたわけですけれども、このことについてはもちろん国の方からも主だった方々が来られて、そういう五條の被災地になんとしても早いこと対応してあげようということで来てくれているわけですけれども、行方不明者の方たちがいまだにいるということは、最も嘆かわしいことでありますので、その点につきましては、一日も早く、もちろん市としても県としても国としてもですけれども、それに対する対応はしてくれていると思うのですけれども、災害があってから一月もたっていないから、もちろん野原の方にも自衛隊の方が来てくれて頑張ってくれております。そんなことで、一日も早く対応されるのではなかろうかなということは察知するわけですけれども、東日本でも、同じ災害を受けたということで関連があると思うので言うのですけれども、東日本の方でも地震があってから。大地震があって津波があってということの後、国の方からもいろんな支援者、そしてまたボランティア等が駆けつけていろんな支援をしたり対応をしたりしていますけれども、なかなかここというところで前に進んでいかないという部分があるのではなかろうかなと。そんなことで、五條にあっても国の方から激甚災害の指定ということで何十億か何百億かの金が、金額的にはよくわからないのですけれども、そんなところで指定してくれているというようなことを聞きましたので、それを一日も早く、東日本のように対応が遅れているというようなことではなしに、一日も早く市長の、また皆さんの権限で使っていただいて、やっていただくということにつきまして、この点についてもお願いします。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

山田議員の質問に答えさせていただきます。
当然早く復旧・復興をしていきたい、そういうふうに考えておりますけれども、激甚災害は奈良県が受けております。奈良県からまた五條市という形の中でやっておりますので、これは県との連携が必要不可欠です。そういう状況で、先ほども御挨拶いただきました副市長が県から来ていただきました。本当に連携を取ることがより密にやっていけるのではないかなと、県と五條市が連携を取れない限り復興はできません。
そして土砂ダムに関しましては、国が直でやっていただいております。そんな形の中で、国・県そして五條市との連携、そして168号に対しては十津川との連携を取らなくてはやっていけないということもございますので、そこらを踏まえて今後住民の皆さんに一刻も早く自宅に帰れるような、また早く安心して暮らせるように努めてまいりたい、そういうふうに考えております。
以上です。(「10番」の声あり)

議長(川村家廣)

10番山田澄雄議員。

10番(山田澄雄)

ありがとうございます。
今市長の口から、僕の一般質問の中に副市長のことは全く触れていないのですけれども、副市長が10月1日からと決まったということでございますが、その中で今市長の方からも県とのパイプ役をやっていただくためには、どうしても県の方から来ていただくことが五條市のためにつながるんやというふうに市長も言葉を出されていますので、私らはその点につきまして、副市長を市長の方からこういう方でということで出されたときに、一番に考えたのはまず今五條市がこんな大変な状況になっておると、そんな中で県のパイプ役としてこの人だったら頑張ってくれるのじゃないかと、この人を推薦することで五條市が、また今被災された地域の方が一日も早く助かることを一番に思ったわけです。そんな中で、副市長になられるのやったら市長が言われる県の人、また県の人がしっかりとこのことを県の方に伝えて、一日も早く復興してくれるでということで、全員一致で、もちろん同意させてもらったわけですけれども、その点についてよろしくお願いいたします。
また12月の議会のときには、副市長の所信表明なんかを聞かせていただきますけれども、よろしくお願いいたします。
それでは、次に移ります。
企業誘致についてということで、企業誘致の現状についてということと、今後の取組についてということを、同時に質問させていただきたいと思います。
市当局の考えておられることについて、そして市長が言う五條モデルというようなことも聞かせていただいておりますので、その点について説明していただきたいなと。
先ほどの質問の中で、災害のことにちょっと触れていた中で、自衛隊の方なんかも今回、30日のテレビ、また新聞なんかでも知事の方から自衛隊の基地の話なんかもしてくれていましたけれども、これも誘致の一つではなかろうかなというふうに思いますので、この点についてもちょっと聞かせていただきたいなと。
企業を誘致することによって、そういう大手がこの五條に来ていただくことが人口の増にもなるし、もちろん税収の増にもつながってくるということでございますので、東日本の震災に遭った人なんかもできたら五條の方で入ってもらって、また東日本にある企業なんかも五條に腰を下ろしていただくというようなことも、一遍深く考えていただくということで、企業の誘致についてどのように考えているのか、質問させていただきます。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

山田議員の質問にお答えさせていただきます。
企業誘致の現状につきましては、昨年奨励金制度の条例を制定し、企業立地の促進と雇用拡大に取り組んでおり、五條市独自の優遇制度の概要等を盛り込んだ企業立地ガイドブックを、地元企業や金融機関そして関係団体等に配布し、テクノパークの関連する企業へも出向いて営業しているところでございます。
また、国の経済産業省、地域経済産業局、そして県の地域振興部と共に連携をし、いろんな情報を得ながらトップセールスマンとして企業誘致活動と中小企業等への誘致活動等につきましても積極的に取り組んでまいりたいと思っております。
今後の取組につきましては、各自治体における誘致活動の激化が予想されているところでありますが、五條市は、平成27年度開通予定の京奈和自動車道の和歌山県側と平成28年度に開通が予定されている京奈和自動車道御所道路を阪和自動車道並びに南阪奈道路などを併用することで、京阪神方面からの交通アクセスも格段に向上し、将来展望が見込める大きなチャンスであると考えております。5年後の平成28年に向け、積極的に企業訪問を行ってまいりたいと思っております。
また先ほども山田議員が言ったように、東北地方の企業に関しましても、五條市の全国的にもレベルの高い優遇制度情報の提供ができるよう東京の奈良まほろば館に企業誘致ガイドブックの紹介を行い、東北震災企業の経営安定を図るため、危機管理も含めた中で企業のニーズに合うような取組を関連企業も含め働き掛けながら積極的に宣伝活動を行い、企業の分散型事業所の誘致を図ってまいりたいと思っております。
そして次に、自衛隊のことも今山田議員からもおっしゃられたように、ちょうど私はいいチャンスになるのじゃないかなと。自衛隊の誘致というのは過去からも先輩議員らがここでお話もされたことがあります。そういう状況の中で、この間からも県会の中で奈良県においての自衛隊の駐屯地を造っていただきたいという話もあったように聞いております。
今、私は思うにこの間から自衛隊の皆さんとお話をした中において、この奈良県エリアに関しましては、京都の大久保駐屯地の約1,100人が在駐している中、200人が五條市の宇井地区、十津川村に来ていただいている状況であります。和歌山県に関しましては、大久保駐屯地からの分隊として百名が和歌山のところに置いてあるということで、駐屯地が全てあるというのではなくて、大久保駐屯地から一部分散して和歌山に駐屯地があるということも自衛隊の皆さんから聞かせていただきました。
私らは奈良県として駐屯地を造っていただきたい、そういうふうな思いもありますけれども、和歌山方式みたいに大久保駐屯地を主とした形の中で、奈良県にもその分隊というのか、そういう形でもできないかなというふうに思っております。そういうことの中で、これは国会議員の先生を始め県会議員、また県との連携を取りながら進めてまいりたいと思っております。
これは今一番いいチャンスではないかなと私も思っておりますので、五條市として議員の皆さんにも協力を得ながら、どうかこれを推進していきたいと思っております。
現状、私らが自衛隊に派遣要請したのは、第2段です。第1段は、十津川がまず派遣要請をしました。しかしながら大塔の辻堂のところに崩壊があって通れなくなったということで、その第1段がう回路の工事に着手していただいたということです。
そういう形の中で、特に山間部、吉野郡の中でも山間部であり、その地域に早く自衛隊に来ていただき、復旧や復興ができるような体系作りがこれから必要不可欠と思いますので、そこらを踏まえて精一杯努力してまいりたいと思いますので、どうかよろしくお願い申し上げます。(「10番」の声あり)

議長(川村家廣)

10番山田澄雄議員。

10番(山田澄雄)

今、市長の方から企業誘致の話、そしてまた自衛隊の誘致の件ということでお話聞かせていただきました。
市長も御承知のとおり前々市長の榎市政の当時から自衛隊の基地誘致ということで今現在荒井知事が五條に向いて話を持ってきていただいて、もちろん行政の方でも、議会の方も一丸となって、県の方へ、もちろん国の方に向いて要望を続けたわけですけれども、今現在は自民党から民主党に政権が替わったという中で若干遅れているのやという話も聞いていますので、この際と言えばなんですけれども、市長も御承知やと思うんですけれども、自衛隊の基地は47都道府県がある中でないのが実際に今、一昨年あたりまでだったら徳島がなかったということでした。なかったということではないのですけれども、阿南市が那賀川町と合併したときにあった部分が今整備されたということで、実際にないのは、奈良県、奈良県には航空自衛隊の学校はありますけれども、基地がないということで、こうして知事から五條市の話も出してくれておりますので、この際、副市長もここにおってくれて当然そんな話も知ってくれていると思うのですけれども、人が来てくれることが五條市の活気にもつながる、そしてまた市民の安心・安全にもつながるということでございますので、その点についてもどうか市長、この誘致について一生懸命頑張っていただきたいと、かように思います。答弁は要りませんので。
それでは、最後に国道24号拡幅整備の進捗状況についてを質問します。
国道24号拡幅整備については、今から約13年前に本陣の交差点の交通停滞と歩道のない国道ということで危険な場所やということで、国の方に五條市の議員が一丸となって要望を出したところ、今現在につながっているわけですけれども、工事が一挙に行き出したなと思ってこの分やったら平成25年あたりまでには全部片付くのかなというくらいに思っていたのですけれども、なかなか2、3か所が下でばたばたとしたところがあるように見えまして、これも議会ではなしに担当の部長にも、部長どないなっとんよということも聞かせてもらったりはしているのですけれども、一遍この点について、国道24号でありながら歩道がないような国道はないやんかというようなこと、昔の狭い拡幅されていないときでしたら、ダンプカーが通るだけで、すれ違うだけで傘を持って歩いていたら傘が当たって傘が巻き込まれるような危険な場所やったわけですわ。ところが今こうして段々と工事を進めてくれて、もういつできるのかなと思っておる中で、なかなか下で2、3軒詰まっているところがあるのやけれども、この点について部長、もちろん国の事業としてやってこられているからというようなところもありますけれども、五條市の協力も無しでは当然こんな事業はできないと思うので、もちろん協力も一生懸命してくれていると思うのですけれども、その点についてちょっと担当部長、よろしくお願いします。

議長(川村家廣)

森本都市整備部長。

都市整備部長(森本元三)

10番山田澄雄議員の御質問にお答えさせていただきます。
国道24号歩道整備事業でありますが、1工区の本陣交差点から市役所下まではほぼ北側工事も終え、地下道と歩道の一部の供用開始がされております。
さらに2工区、3工区につきましても用地交渉の済んだ部分から部分的に工事を開始しております。それ以降続く西側四工区につきましても、今年度中に詳細な法線を地元の方々にお示しする予定であります。
用地につきましては、1工区、2工区に数件の未買収用地があります。3工区では100パーセント買収を終えました。
その1、2工区の未買収の理由でございますが、主に民と民、隣の土地の境界等による未確定なものが原因でございまして、この件につきましては、行政がなかなか介入しにくい問題ですが、国も市もただ本人任せ、傍観しているだけではございません。地権者に強く協力できるところは協力してほしいとるる説明も加えてまいっております。今後、粘り強く解決に向けて交渉してまいりたいと思っております。
あとは国土交通省と連携を密にし、地権者や住居の方々、また住民の方々の御理解と御協力を得ながら1工区から4工区までの全線1350メートルの事業完成に向けて鋭意努力して取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。(「10番」の声あり)

議長(川村家廣)

10番山田澄雄議員。

10番(山田澄雄)

民間の方々の個人的な財産の問題ということでなかなか話の折り合いがつかないんだという、下の2、3軒の話のことを聞いておるのですけれども、あんたところが道路改良に対して協力したってくれんことには何にもならんのやということを強く言うてもらって、一日も早く、工事は後になってもいいけれども、一日も早く立ち退きの話に応じてもらえるように、もちろん行政の方も努力して一生懸命用地交渉とか行ってくれているとは思うのですけれども、行政の立ち入れないところということも、今聞かせていただきましたけれども、それも頑張って、あんたらがおることが道路の将来の目的にはつながらないのやということをしっかり言ってもらって、頑張っていただきますようによろしくお願いいたします。
これで私の一般質問を終わります。ありがとうございました。

議長(川村家廣)

以上で10番山田澄雄議員の質問を終わります。
昼食のため13時30分まで休憩いたします。
         12時07分休憩に入る

13時30分再開

議長(川村家廣)

休憩前に引き続き会議を再開いたします。
ただいまの出席議員数は定足数に達しておりますので、会議が成立いたします。
この際、申し上げます。議員各位の質問並びに理事者側の答弁は明瞭、的確にお願いいたします。
一般質問を続けます。
3番吉田雅範議員の質問を許します。3番吉田雅範議員。

〔3番 吉田雅範質問席へ〕

3番(吉田雅範)

ただいま議長から発言の許可をいただきましたので、通告のとおり一般質問をさせていただきます。
質問に先立ちまして、このたびの台風12号に伴う豪雨で発生した土砂災害被害を受けられた皆様に心からお見舞いを申し上げますとともに、亡くなられた方の御冥福をお祈りいたしたいと思います。
今もなお行方不明の方に対しましても、一日も早く所在確認がなされますようお祈り申し上げます。
災害で亡くなられた御家族の皆様に謹んでお悔やみを申し上げます。一日も早く復旧、復興できますよう私も議員の一人として頑張ってまいりたいと思います。
そして、台風12号により激甚的な災害があり、各省庁関係者の皆様に早期激甚被害指定を要望してまいりました。去る9月16日に田野瀬代議士を通しまして平野防災担当大臣より激甚災害指定の報告をいただき、本当に厚くお礼申し上げたいと思います。
それでは、質問にまいります。
一番目に災害対策について、台風12号による土砂災害について何点かお尋ねさせていただきたいと思います。
初めに、災害対策本部に昼夜を問わず頑張っていただいております職員の皆さん、また消防署員の皆さん、そして消防団、自衛隊、日赤の皆様にお礼と敬意を表したいと思います。本当にありがとうございます。
そして、災害対策本部が一日も早く解散できる日まで、災害に遭われた市民のために努力し頑張っていただきたいと思います。
それでは、お尋ねいたします。
災害対策本部は何月何日の何時に立ち上げましたか。よろしくお願いいたします。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

3番吉田議員の御質問にお答え申し上げます。
災害対策本部の設置日、時間でございますけれども、9月2日、20時35分に災害対策本部を立ち上げたところでございます。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)それでは、20時35分ですね。はい、わかりました。

それでは、災害対策本部長は、どなたですか。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

3番吉田議員の御質問にお答え申し上げます。
災害対策本部長は、五條市長、太田市長でございます。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田議員。

3番(吉田雅範)

それでは、災害対策本部長、太田市長にお尋ねをいたします。
この災害においての判断、災害対策本部長として、今回の雨の量、通常より多いと思いますか、少ないと思いますか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

3番吉田議員の質問にお答えをします。
この災害対策本部の立ち上げに関しましては、ルールに基づいて、そして雨量、また特に五條市内におきましては、吉野川の水量によって判断をされているところであります。
以上です。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

そうすると、大塔地区においての2日の雨量は御存じですか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

2日の雨量に関しましては、担当課でまた答えさせていただきますけれども、大塔地区に関しましては、1日から防災無線で広報しております。2日目に対しても、ずっと3日目も続いて猿谷ダムの放流に対しても防災無線で皆さんにお知らせをしているところであります。
そしてそのときの雨量、宇井地区は、9月2日1時では、時間連続で179ミリということでございます。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

そうすると、細かいことは抜きにして、2日に1時から24時までで433ミリ降っているわけなんです。そして3日には786ミリになっているわけです。そして4日の8時現在でもう900……4日の2時からが雨の方も小康降状態になって大塔地区は、しかしながら宇井の方は8時まで降っております。で、その間の総合計という数字、わかっておられますか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

吉田議員の質問にお答えさせていただきます。
宇井地区の総雨量は、その時点では870ミリということでございます。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

そうです。870ミリなんです。これは多いと思いますか、通常少ないと思いますか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

当然多いと思います。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

そうすると、その雨の量に対しての判断はどうなさいましたか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

雨の判断というよりも、猿谷ダムの放流について、雨量も当然そうでございますけれども、猿谷ダムは800トン、そして1200トン、1500トン、最終1800トンという放流に対して判断をして、今まで避難勧告・避難指示という形になって、特に河川の下流側に関しましては、避難をさせていた。赤谷地区、そして清水地区に関してはもう避難をしていた状況であります。
以上であります。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

そうすると、新聞報道でも各社いろいろとありましたけれども、避難勧告・避難指示がなく、行政の初期判断ということが新聞に載っていたわけなんですけれども、その時点でその避難勧告、そして避難指示というものは出てなかったわけなんですね。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

これに関しては、先ほど市長公室長からも答弁をさせていただきましたけれども、避難指示・避難勧告というものじゃありませんでして、「避難してください。」という、そういう警告を防災無線で行わせていただきました。
以上です。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

そうすると、避難指示・勧告というものはなかったということで、認識させてもらったらよろしいのですね。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

先ほども申し上げましたとおり、避難指示・避難勧告ということで、大塔地区おいては、高齢化比率が51パーセント、勧告・指示というのをわかりやすい言葉で伝えていたというのが現状であります。
以上であります。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

なるほど、そりゃわかりやすい言葉で言うていただくのは有り難いのですけれども、絶対に避難してくださいよと、もう強制ですよというのが避難指示と違いますか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

先ほども、その答弁はさせていただきましたけれども、避難勧告以上により効力のあるものでございます。当然それにおきましては、河川側に対しては避難をすぐにするようにということで、役所の人間が一緒に車で運んだと、そういう経過であります。
以上であります。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

テレビなんかでもいろいろと雨量について報道されておったわけなんですけれども、その雨量に対しての判断は合っていましたか。間違っていましたか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

吉田議員の御質問にお答え申し上げます。
判断に合っていたか、いないかということは別として、要するにダムの放流の状況において判断をしていた。そういうことを踏まえて雨量が多くなればダムの放流も多くなるという、そういう状況の中で、判断をしたわけであります。
以上です。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

そのダムのことというのは聞かせていただきましたけれども、そしたら雨量はどこまでウエートを置いて判断をしたわけですか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

それも踏まえてダムの放流量と水量と、それと今言うたように雨量を踏まえながら、当然河川の水位が上がってきますので、そういう状況も全ての総合的な判断で行いました。
以上です。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

想定外やったとかいうのが新聞報道でも、また先ほども一般質問の中で想定外やったという、その想定外というのは何を基準に……、私個人としたら雨量とかダムの放水、水の量というのもありますけれども、やはりこれだけ、大塔全体だったら989ミリ降っているんですよ、その3日間で。それに対しての、災害対策本部長としての初期的な判断ミスとちがいますか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

それは勝手な吉田議員の解釈でありまして、2日から3日にかけて、全て防災無線によって連絡し、そしてその状況を勘案しながら全て指示をしていたので、それはまあ吉田議員が、そういうように思うかもわかりませんけれども、私たちは精一杯努力したと、そういうように考えております。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

努力したことは、私も認めておるわけなんですけれども、行方不明者、死者が出たということに対して、どうしてもっときつく避難勧告・避難指示をしてくれなかったのかなと。そういうことはやはりどういう形であれ、早期の対応ミスとちがいますか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

吉田議員の質問に答えさせていただきます。
いろんな状況が絡みますけれども、ただこのことに関しましては、河川敷の民家に関してはすぐ避難をしていただきました。そういう形の中で、今行方不明になっておられる旧168号の市道のところの皆さんに関しましては、河川敷から40メートルから50メートルの高さがあります。そういうことで、水量がそこまで上がるということは到底想定ができない。今までも1500トン、1800トンを猿谷ダムが放流したとしても、そこまで上がることが100パーセントなかったことを想定してやってきた。ただ今判断がある、ない別にしてただそういう形の中ですれば、全て大塔地区に対しては危険な区域がほとんどでございます。そうすればもう警報が鳴れば、雨量が多くなれば全てが避難指示を出して、全て避難所に移さなければならない。そういう状況になると思います。そういう判断の中で今後も対応を、これから避難指示・避難勧告については相当慎重に進めてまいりたいと、そういうふうに考えております。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

そうすると、災害対策本部長として責任はなかったと、そういうことでよろしいですか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

責任があるとか、ないとか、精一杯私も、また災害対策本部もいろいろと、皆さんも努力をしていただいています。だから今からこのことをどうや言うよりも、まず今行方不明の人をまず第一に捜すということが前提と私は思っていますけれども、このことを踏まえて、今後は相当慎重に考えていかなくてはならない。そして今後は、避難勧告・避難指示に対して、その地域の状況も踏まえながら進めてまいりたい、そういうふうに考えております。
以上です。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

わかりました。
まあ、そこまでの認識やなあと私は思わせていただきます。
やはり現実として想定外とか、一生懸命やっておるというのは十分わかりますのやけども、やはり亡くなっている方がおると、そしてまた、いまだかつて行方不明の方がおられるということも十分認識して、やはりこれから大塔地区、西吉野地区におきましても、五條の吉野川の件もありますけれども、十分に、「なんどよ、狼と少年やないけれども、うそやったんかよ。」というような、はよはよ出してと、それで叱られる方が私はましだと思います。それよりも手遅れになってしまって、死者、行方不明者が出るということの方が大変なことになると思いますので、その点しっかりと頑張っていただきたいと思います。
そして、市長公室長が新聞報道、テレビ報道でも出ておるのですけれども、どうして市長はトップとして記者会見なりに出ないのですか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

出るところには出ておりますし、また広報としてマスコミに対しての対応は決まっておりますので、そういう形で、私が出るべきところは出ております。
以上です。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

やはりテレビ、いろいろと新聞報道を見ておっても、和歌山県那智勝浦町の寺本町長ですか、奥さん、また娘さん、出てきましたけれども、行方不明の折も自分の家が流されてでも、やはり公務といいながら記者会見しておった。それを見ていて、まさしく行政のトップにふさわしい人だなと私は考えさせていただきました。そして、そのテレビを見ていて、なんと立派な町長だなと、涙が出てきたような次第でございます。
やはり、堂々と市長、前に出てきて新聞報道なり、いろいろとテレビ局なりに状況の報告とか災害説明を当時全然しておらなかったんちがいますか。
市長公室長の言葉だけしか新聞とかには載ってなかったのですけれども。その辺どうですか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

吉田議員の質問に答えさせていただきます。
いろいろとそういう状況の中で、私は(「真剣に答えてよ。笑って答える問題とちゃうで。」の声あり)笑っていませんよ。(「にたにたしとるやんかえ。」の声あり)にたにたしているって…、(「引き締めてやってもらわなえ。」の声あり)どういうことですか。(「にたにた、にたにたと…」の声あり)にたにたって、何も笑っていませんけれども、どういうことですか。一生懸命答えている。(「笑っとるやんかえ、にたにたと、」の声あり)笑っていない、この顔がおかしいのですか。(笑声)普通の私の顔を見てにたにたと言われたら、大変心苦しいのですけれども。この普通の顔がなんかおかしいのでしょうか。(「もっと真剣な顔して答えてよ。」の声あり)これ真剣な顔で答えていますよ。(議場に声あり)

議長(川村家廣)

市長、吉田議員も、そんなんせんとやってください。顔の話はもうやめてください。静粛に願います。静かにしてください。

市長(太田好紀)

基本的に記者会見とかは、広報担当というのは決まっておりますし、また私がやるべきことは、聞かれたことは全て記者会見もその当時何回もやっております。手分けをしておったということも事実ですし、当時現地に私はずっとおりましたので、その対応というのは、私がする分、また担当がする分という手分けをしてやっていたのが事実であります。
以上です。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

一生懸命やってくれたというのは、私も十分認識しておりますけれども、やはり亡くなっておられる方、何回も言いますけれども、行方不明の方もおられますので、その辺の初期対応等をしっかり頑張っていただきたいと思います。
それに、これ関連なんですけれども、救援物資の提供について、ちょっとお尋ねしたいのですけれども、今五條市には非常用食糧として何食ありますか。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

3番吉田議員の御質問にお答えいたします。
しばらくお待ちいただきたいと存じます。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

市長公室長、もう…5,350食ありますので、人口3万5千強に対して、この数字的には食糧としては多いと思いますか、少ないと思いますか。市長の方から答弁願います。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

今、5,350食ですか。多いか少ないか、これは私にもわかりません。ただ今後に踏まえて、これからこれもどうしていくかということは、検討の一つにしていきたい、そういうふうに考えております。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

6名、7名に1食分しかないので、防災の方でも十分に検討していただきたいと思います。
今現在、飲料水ですね。ペットボトルは何本常備していますか。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

3番吉田議員の御質問にお答え申し上げます。
先般コカコーラボトリングと防災協定を結びまして、一定量は確保しておりますけれども、具体的な数字は資料がございませんので、お答えできません。御了承いただきたいと思います。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

実際、今市長公室長が答えてくれたのですけれども、企業の方で、コカコーラボトリングですか。そしたら災害時、災害が起こって4日の日、その時点の水というものはどれだけありましたか。わかりますか。わかっていたら答えてください。

議長(川村家廣)

辻本上下水道部長。

上下水道部長(辻本衡司)

吉田議員さんの質問にお答えいたします。
コカコーラボトリングと提携の水は1,800本あると思います。それと、また水道課の方でも1,000本のストックをしておりました。そして最初に大塔支所の方にはペットボトル、給水という形でさせていただいています。
以上です。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

その時点では、備蓄というか、水のペットボトルは何本かあったと思いますけれども、なかったのじゃなかろうかなと思います。それ、まあ前回の藤冨議員の一般質問の中で、いろいろと6月定例会の議事録を読ませていただいておったのですけれども、やはり非常食、水というのは、こういうような災害が起きた時点においては大変必要な物ですので、十分に予算の面もあると思いますけれども、その辺何とぞ十分に確保していただけるようにお願い申し上げたいと思います。
それと、9月6日の日、市の方から水2リットル35ケース、田園のある店の方に注文していると思いますけれども、これは多分大塔の方に持って行かれた水ではなかろうかなと思います。それと、9月7日に一般市民の方が朝の8時52分に携帯の方から電話して、救援物資に役立ててほしいと、水とカップラーメンを送りたいというお電話をしたら断られたと、これはどういう……、どうして断ったのか。その辺の方、どなたでも結構です。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

3番吉田議員の御質問にお答え申し上げます。
当時の状況、いろいろ錯そうしておりまして適切に対応できてなかった部分もあろうかと思いますけれども、基本的に救援物資については、利用する、できない、できるという部分が判断のつきにくいところがあったり、またどうしても後に残ってしまって最終的には処分しなければならない、そういう事案もありましたので、その時点ではお断り申し上げたというふうに思っております。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

やはりね、市民の人が……、誰が電話受け答えというのも、私の方でわかっておりますけれども、そこまでの名前はもう私は申し上げませんけれども、やはりそうした場合には、本部長なり副本部長なり、何人かに…、全部が全部会議を開いて、「頂こうか、どないしょうか。」というようなことは、そんなん急いでおる中でできないと思いますので、やはり何名かの中で、こういうときは、マニュアルがあると、すぐに動けると思いますので、一般職の方でも。やはり一般市民の気持ちを無にすることのないようにしていただきたいと思います。
それと、6月の定例議事録の中で、146ページから147ページの中で、災害時には自販機が全部フリーになると、押したら出てくると、そういうふうになっていると、そして、もう一つ、これは市長の答弁なんですよ。藤冨議員に対しての、「私がもう一つ考えるならば、備蓄も大事ですが、いろんな企業と連携を取りながらそこらとも協定書を結んで、いろんな五條市の企業さんとできるだけそういう飲料水とか、また先ほど言ったようにスコップとか、いろんな形で協力体制を構築していきたい。」というふうに藤冨議員に対して答えていますので、今コカコーラボトリングという名前が出てきましたけれども、ほかにどんな企業がありますか。ちょっと市長。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

吉田議員の質問に答えさせていただきます。
それ以外にはコメリ、それと建設業協会とも協定を結んでいると、そういうことであります。
以上です。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

議長(川村家廣)

3番(吉田雅範)

わかりました。
それで、9月6日、これも名前の方は差し控えさせていただきますけれども、11時40分頃、奈良の伊藤園ですが、お茶の提供を支店長の命を受けて五條市の方にセールスが3階の災害対策本部に来たと。そして市の職員に出会って、そこで伊藤園からお茶の提供を申し出たが、断られたと。そのことについて、御存じですか、市長。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

全く知りません。
以上です。

議長(川村家廣)

吉田議員、ずっと聞かせてもらっているのやけれども、質問事項に対して全然…、含めてやったらわかりますけれども、流れの中で一つ、二つやったらええんやけど、ずっと質問の内容の中にないことばかりですんやけどね、ちょっと…(「これは災害のことに関して…」の声あり)一番は土砂災害についてですやろ。(「そうです。」の声あり)土砂災害やからね。ある程度の部分は構わないと思うのやけど、これずっとさっきから聞いていたら飲料水とか雨量からずっとですやろ。雨量とかは土砂災害についてですけれども、ちょっと多すぎるかなと思いますけれども……。(「11番」の声あり)11番。

11番(峯林宏政)

先の議運の委員会の中で、一般質問の通告については頭出しだけではなくして、1番何々、2番何々、3番何々というふうな形を出しておいてもらわないと、職員とのすり合わせもできないというふうな申入れをして、そういうふうなやり方をとりましょうと決定したはずや。さっきから聞かせてもらっていたら、頭出しだけ、台風12号による土砂災害についてやろ。これに対して関連であるのならば、一番的確な避難指示をしたかとか、2番飲料水はどうやとか、3番食事についてはどうやとか、そういうふうに細かくしたってもらわんことには、ただ単に頭出しだけでは答弁するものはできない。だからその辺よく注意していただきたい。

議長(川村家廣)

吉田議員、それでね、やっぱり土砂災害についてやったら雨量とかダムの放水量とか、トータル何ミリの雨量があったとか、そういうことやったらいいけれども、全体に多すぎて、もうちょっと細かく、あと何点かにしておいてもらったら。なかなか答弁を切るというのは難しいと思いますんやけど。これ一つですやろ。だから今議運の委員長が言われたように、ちょっと注意していただきたいと思います。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

確かにそうかもしれませんけれども、やはり私は関連があることなんで、ほんで無理やり答えてくれとか、そういうのは…、担当でわかることだけというふうに前置きさせてもらってありますので、わからなかった場合は私の方からわかっている範囲で答えさせてもらいますので。
とにかく、実際11時40分に市長、あったんですよ。伊藤園からお茶を提供しようということで。やはりこういうのも民間企業ですので、ぱっと断るのじゃなしに、誰が断ったにしろ、やはりこういう方面からもいろいろとそうして応援してあげようと言うとんでさかいに、その辺、やはりそういう飲料水とか食糧物資担当の者とか、これからマニュアルの中で決めていただきたいと思います。
それと災害に遭われた方に対しての御見舞金、また義援金の配分について、公平公正にやっていただきたいと。これは希望ですので、聞いておいてください。死亡者、行方不明者に対して、また家屋の全壊、半壊、そして今現在仮設住宅も着工になっておりますが、その点一日も早く復旧に対して全力を尽くしていただきたいと思います。そしてまた、災害復旧工事の方ですけれども、やはり地元企業を中心に一日も早い復興を要望いたしまして、次の質問にまいりたいと思います。
二つ目、みどり園について。(1)新ごみ処理施設の今日までの経過について、部長の方からよろしくお願いいたします。

議長(川村家廣)

櫻井生活産業部長。

生活産業部長(櫻井敬三)

3番吉田議員の質問にお答えをさせていただきます。
新ごみ処理施設の今日までの経緯についてでございます。
新ごみ処理施設の建設につきましては、広域で進めるということで、6月議会の所信表明や議会の全員協議会などで説明させていただいておりますとおり、当市の財政状況等を考慮し、財政負担を最小限に抑えることができ、また環境への配慮、維持管理費の削減等、課題に対応するため、一定の焼却施設規模が確保できる近隣市町と広域的な方向で進めるということが合理的であると考えております。
また、ごみ処理施設の広域化は全国的な流れとなっています。
今日までの経緯につきましては、5月9日にみどり園の地元3地区自治会の代表である環境保全委員会の皆様と市長が就任の挨拶を行うとともに、近隣市町と広域化の方向で考えてまいりたいと説明をさせていただき、御理解をお願いにまいりました。
5月24日に近隣市町に関しまして、市長が直接、御所・田原本環境衛生事務組合管理者、東川御所市長に新清掃工場設置に係る一部事務組合への参入協力依頼のお願いをいたしました。
6月3日に、市長が同組合副管理者、寺田田原本町長へ協力のお願いにお伺いをいたしました。
6月23日に、市長が御所市長と御所・田原本環境衛生事務組合の小松議長に挨拶とお願いに伺い、その折、五條市が正式に参入をするのなら7月中に公文書を出していただきたいというお話がありました。
6月29日の第2回みどり園環境保全委員会におきまして、市長も出席し、広域化の必要性並びに経緯経過の説明を行いました。その席上、6月議会の定例会で議員の一般質問などにおいて、「みどり園は大規模改良工事を実施し、良好な状態を維持できる状況にあるので、地元に再度延長のお願いをすれば」という御指摘をいただいたことに対しまして、市長も再度、再延長の要請を行いました。しかし大規模改修工事を行ったことは、再度の延長を行うものではなく、機械機能を良好に保つためのものであり、環境保全委員会等で確認済みであることから、異口同音に協定書を順守と念を押されました。
7月1日の市議会の全員協議会で御所・田原本環境衛生事務組合に正式に参入を申し込む旨報告をさせていただきました。
7月19日に同組合管理者、東川御所市長に正式に参入の申込みを行いました。
8月25日付けで、御所・田原本環境衛生事務組合管理者、東川御所市長より参入について議会の議決をいただきたいとの要請文の提出がありました。
同日付けで、みどり園環境保全委員会委員長より、みどり園の協定を厳守して他所に移転していただきたいとの要望書が、市議会議長並びに市長に提出されたところであります。
以上が、今日までの主な経過でございます。
以上で、答弁とさせていただきます。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

はい、ありがとうございました。
そこで、6月10日の田原本町議会の6月定例会で、議員の発議で御所・田原本環境衛生事務組合への五條市に対する反対の決議がなされましたね。全会一致で。それで御所市、6月13日の全協で、またこれも五條市参入にこれがまた賛成という、確認するということが毎日新聞にも載っておったわけなんですけれども、そうすると、5月24日、環境衛生事務組合管理者の御所市長へ組合への参入の依頼の公文書を提出するというふうに、6月14日付けの毎日新聞に載っていたんですけれども、これは7月1日の全協の折に私は市長に質問させていただきましたけれども、これは公文書と違いますというふうに市長は答えているのです。これは正式な公文書じゃなしにお願い文やと、その辺市長にもう一度確認したいと思います。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

吉田議員の質問に答えさせていただきます。
最初、5月24日に御所市長のところに挨拶を兼ねて、広域化についての御挨拶に行ったと、当然でございます。そのときのが公文書であるかないかということは、私はお願いに行ったという理解で、正式な形で持って行ったのが、7月の19日ですか、これが正式に申入れの依頼をしたと、これは御所市・田原本の事務組合に対してのお願いということで、公文書で依頼をしたと、これが正式な文書ということになっております。
以上です。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

そうすると、5月24日の文書というのは、市長のおっしゃるようにお願い文やったと、そうするとそのお願い文で田原本も御所も議会で取り上げて、賛成、反対という決議というか、問うたわけですね。それちょっとおかしいことありませんか。普通のお願い文、これはもう公文書というふうに市長認めたらどうですか。公文書と違うのですか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

依頼に行ったことに関して、公文書であろうとなかろうと、お願いに行ったのは事実でございます。でも、これが正式に行ったのは7月の十何日のやつに関しては正式な文書として提出した。これは皆さんにも全員協議会で御審議をしていただいて、参入するということを御報告して、それから後に正式な形の中で御所市・田原本町の事務組合に持って行ったということ、その事務組合のトップが御所市長ということで、そちらの方に持って行ったということでございます。
以上です。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

その7月19日の件はわかりますけれどもね、私は5月24日のやつを、お願い文を持って行ったと、それによって6月10日の田原本町議会に議員発議で諮ったところ、これは反対やと、そして6月13日全協で諮ったら御所市は賛成やと。なんか公文書じゃなしに、これどういう文書、市長の判子押して割り印さえ押してあったら、これは公文書に当たるのと違いますかな。ちょっと生活産業部長、その辺お答え願いますか。24日の文書です。

議長(川村家廣)

櫻井生活産業部長。

生活産業部長(櫻井敬三)

3番吉田議員の質問にお答えさせていただきます。
5月の24日に御所市長、これは管理者としてお願いに行きました。そのときにお願いの文書を持って行っています。それは公印を押していますので、文書としてはその部分については、公文書だと認識しますけれども、市長がおっしゃっていますのは、正式にお願いとして公文書で出したという意味が7月の19日に、その前段の市議会の全員協議会の旨を説明した後、出したということでございまして、そういうことで理解をしておりますので、よろしくお願いします。
以上、答弁とさせていただきます。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

わかりました。
お聞きになったとおりだと、皆さんの判断にお任せしたいと思います。
それでやはり市長は、お願い文や何やかんやといろいろと言うていますけれども、執行権というのを当然市長は持っていますので、わかりますけれども、やはり今後、余りにも議会を無視してというか、執行権の乱用にだけはならないように、よろしくお願い申し上げたいと思います。
それと、「御所市クリーンセンターの老朽化が進み、国の環境基準の5倍を超すダイオキシンが検出されたが、市の財政難で大規模改修ができませんでした。」というふうに新聞に載っていましたけれども、どうして御所、田原本にこだわるのかなと。先ほど来も南和の方でという質問、ほかの議員さんが質問しておられたけれども、ほかの自治体とはできないということですか。その辺、ちょっと市長の方から、答弁の程をお願いします。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

吉田議員の質問に答えさせていただきます。
堀川議員のときに質問がございましたけれども、時期的に、御所市、田原本町さんとの時期がよく似ていた。吉野郡に関しては、まだ8年以降、約9年向こうになっているという、そういう状況もありました。そして御所市とのことに関しましては、当然隣接しているということ、そしてもう一つ五條市と御所市とは何かあったときはそういう協定を結んでいる。そういうこともありましたので、近隣でもありますし、それが一番ふさわしい、そういうふうに思って進めたわけであります。
以上であります。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

私は広域化に対して反対をしているのではございませんので、それだけ前もって言わせていただきたいと思います。
なぜ今財政赤字の御所市と結ぶのかということが、一つ私には理解できないと。やはり、みどり園3地区に何回か足を運んでいただいて、3地区の皆さんにもどうしても御無理をお聞き願えないかというお願いしてくれたと言うてますけれども、やはりいろいろと3地区の方に、出会った人に聞いてみたら、「いや別に今のところダイオキシンでどうのこうの、周りの木が枯れてどうのこうのということもないので、わしらは別にあれやけど。別に反対もしてないんやけど。そやけど環境保全委員の皆さんがそうおっしゃられとんやったら協定書どおり。」というふうにも聞いていますんやけどね。やはり五條市全体から考えてみどり園を無くしてしまうということはどうかなと私も思いますので、もう一度、念つくようで悪いのですけれども、3地区、総会なり開いていただいて、そこで意見の集約をしてもらって、それで市長がお願いしても、どうしてももう協定書どおりにやってもらわなしゃないんやというように、納得できる……、納得して広域化に進むという方向に持っていっていただきたいと思いますんやけど、その辺総会とかというのは考えておられませんのかな。ちょっとその辺答弁お願いします。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

吉田議員の質問に答えさせていただきます。
私も基本的には当然みどり園に続行していただきたい、そういう思いもございました。炉も1号、2号、4億2千万ということで、本当に再延長もしてほしいし、ずっと続けてほしいなという意気込みで行かせていただきました。しかし約束は約束だということもございまして、基本的に駄目だということを言われました。そしてその炉に4億2千万も掛けたことに関して、これは炉が良好だから継続できるのであって、延長するための修理ではなかったということも地元の皆さんには指摘されました。今、吉田議員からの「別にそんなこと何も思っていない。」というようなことは、多分一般の方だと思います。保全委員の方に関して、3地区の皆さん、もう私も何回も出会わせてもらっているのに、全く御理解はいただけませんでした。そういう形の中で、これはもうあと3年しかないということで、もしこれが3年でできない場合は、その後路頭に迷ってしまうということの中で、一番早くできるのは広域しかないし、そして財政状況も広域化にすることによって、より安く、年間に対しての費用も相当安くなる。そういう状況も勘案しながら進めてまいったわけであります。
そして吉田議員が総会ということを言われましたけれども、保全委員の代表の方でありまして、その人らは全部委任を受けてやっているという中で、それを私が総会を開いて皆さん聞いてくれということは、私から言える立場ではございません。ただ保全委員の皆さん、3地区の皆さんは代表として出てきている、それが全ての総意だというふうに私は理解をしています。
以上です。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

多分そうやと思います。
8月の25日ですか。代表の方から議会に対しても文書が出ていたわけなんですけれども、委員の方にお話させていただく機会がありまして、お話したら、まあその文書、会長といいますのか委員長といいますのか、持ってきて、こんな文を出したんやと、これで了解しといてよというような話できたというようなことも聞いていますので、その点慎重にやっていただきたいと思います。
それでは、次の質問に移ります。
市立二見保育所の開所についてお尋ねしたいと思います。
太田市長は市長選挙、候補者の折に二見保育所を開所すると、政策にも書いてありましたけれども、いつ開所するのですか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

吉田議員の質問に答えさせていただきます。
二見保育所につきましては、6月議会の所信表明あるいは各議員の一般質問に対しまして、私の考え方を述べさせていただきました。それは保護者始め地元の皆さんの意向を尊重した上で現施設の状態なども勘案しつつ再開に向けて取り組んでいくという方針を申し上げました。
その後、7月に担当課におきまして、24年度からの現施設の再開を基本に入所対象者となる現在2歳から4歳児の保護者65名の方にアンケート調査を実施したわけであります。
アンケート調査には50名の方から回答があり、回収率は77パーセントでございます。
また調査結果ですが、まず二見保育所を現状のまま開所した場合、「通園する」が4名、「通園しない」が34名、「どちらとも言えない」のが11名との回答になっております。
なお「通園しない」及び「どちらとも言えない」の回答者の理由の多くは、「子供の保育環境が変わるのに不安がある。」又は「現在通園している保育所等が充実しているため。」ということであります。
以上の結果から申し上げますと、現状の施設について入所希望者、児童が非常に少ないということ。また、お寄せいただいた保護者の御意見等も併せて分析いたしたところ、二見保育所の再開は断念せざるを得ないという判断に至ったわけであります。
以上であります。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

アンケート調査をした上でということでしたけれども、やはり政策というのは約束でございますので、政治家としての。その辺だけはきっちりと守っていただきたいと。また守るべきだと私は考えております。
それと二見保育所は市の土地ですか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

市の土地ではございません。
以上です。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

これはそしたらどこの土地ですか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

国の土地でございます。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

そしたら借地ということですね。この期限はもう切れておると思いますけれども、9月末で、そうと違いますか、どうなっていますか。

議長(川村家廣)

森本健康福祉部長。

健康福祉部長(森本敏弘)

吉田議員の質問にお答えいたします。
先ほどの二見保育所の用地でございます。この分につきましては国の方にお借りをしておるということで、一応3年契約でお借りをしているところでございます。
以上でございます。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

今年度で切れるということはないのですか。

議長(川村家廣)

森本健康福祉部長。

健康福祉部長(森本敏弘)

3番吉田議員の質問にお答えをいたします。
契約は一応切れるということで、今、国の方と協議をさせていただいております。ただ3年という期間が必要かどうかということも含めまして協議をさせていただいておる途中でございます。
以上でございます。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

それで私、二見の保育所がどうなっているのかなと思って、この前からも見に行かせいただいたのですけれども、そしたら子供たちも周りにいろいろとおると、部長にも前に話させてもらったら遊び場として開けてほしいんやという要望もあって、そやけれども管理するのが大変やと、地元の人に管理してくれというたら、いやわしらそこまでの責任は持たれへんという話でしたわね。そこで私思うのですけれども、国の土地をお借りしているということでしたら、提案として考えていただきたいのですけれども、将来的においては、やはり国の方針もありますけれども、幼保一体型の安心安全なものを10年、20年考えた上において、新しい保育所なり、そういうのも、場所の方は二見地区全体として考えていただいたら結構なんですけれども、今の保育所の土地に対しての遊び場がない、しかし子供たちがたくさん道で遊んでおったというのも事実なんですので、公園としての遊び場、ただ単に公園じゃなしに今の敷地内に遊具も入れた公園といいますか、そういうのを考えていただきたいと思いますけれども、どうお考えですか。

議長(川村家廣)

森本健康福祉部長。

健康福祉部長(森本敏弘)

3番吉田議員の質問にお答えをいたします。
国の方から借地をしておりますこの用地についての契約の中身でございますけれども、保育所以外に用途を替えるということになりますと、当然すぐにお返しくださいというようなこともございますので、当然まず保育所をしない場合については、契約ができないと、一応お返ししなくてはいけないということになっております。
ただ今おっしゃるように、公園であるとかいろんな形で再利用できないかというのは、また別の形で交渉という形になっていくのであろうというふうに思っております。
以上でございます。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

ありがとうございます。
是非ともそういうふうにお借りできて、そうか市としてもなかなか財政の面で払下げしていただくというのも、まあ無料で払下げしていただいたら一番有り難いのですけれども、その点もいろいろとあると思いますけれども、どうか遊び場というようなもの、あの周りには新しい家も建ち、小さい子供がおりますので、とにかく遊ぶ場所がないというようなことを申しておりますので、その点、頭の中に入れておいていただきたいと思います。
そして、次の質問にいきたいと思います。
四つ目ですけれども、副市長及び教育委員会委員の選任についてお尋ね申し上げます。
副市長については、今現在そこに座っておられる丸谷副市長さんですか、選任されまして、私書いた時点ではまだ決まってもおらなかったので、市長に対してどういうふうに考えておるのかという質問をさせていただきたかったのですけれども、10月1日付けで丸谷副市長も就任されて何点か、初めてですので答弁は通告もしていなかったし結構です。お願いというかありますので、五條市の財政というものは、この4年間で少しは健全化になってきましたけれども、やはり財政経営を担う観点から監査委員の方からも五條市決算財政経営健全化審査意見書というものを今回出していただいておりますので、それをもう一度目を通していただいて健全な五條市をつくっていただきたいと。それともう一点、災害も含めまして、いろいろとこれから進めていかなければならない五條市の各事業がございます。それにつきましても、公平公正にやっていただきたいと、それだけお願いいたしまして副市長の方は。
教育委員の選任について、1名出ました。とにかく教育長がまだ決まっていないと。その点について市長のお考えをよろしくお願いします。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

吉田議員の質問にお答えさせていただきます。
教育委員の選任につきましては、公平公正な教育行政を推進するとともに本市の将来を担う子供たちを安心してお任せできる豊かな知識と見識を兼ね備えた人材を選任いたしたく鋭意調整を図っておりますが、今しばらく御猶予をいただきたい、そういうふうに思っております。
以上です。(「3番」の声あり)

議長(川村家廣)

3番吉田雅範議員。

3番(吉田雅範)

よろしくお願い申し上げます。
やはりこれも9月5日の初日の議会のときに教育委員さんの方から、評価について意見書という形で出していただきましたけれども、活動の点検及び評価に対する意見書について、市長も目を通していただいて、一日も早く委員の選任をして教育長の就任を希望いたします。
そしてやはり、まちづくりは人づくりと言いますので、その点も考えて素晴らしい道徳心がある委員さんを、人づくりのできる委員さんを選任していただきたいと思います。
それでは、私の一般質問を終わらせていただきたいと思います。
ありがとうございました。

議長(川村家廣)

以上で、3番吉田雅範議員の質問を終わります。
トイレ休憩のため、14時50分まで休憩いたします。
14時35分休憩に入る

14時50分再開

議長(川村家廣)

休憩前に引き続き会議を再開いたします。
ただいまの出席議員数は定足数に達しておりますので、会議が成立いたします。
この際、申し上げます。議員各位の質問並びに理事者側の答弁は明瞭、的確にお願いいたします。
一般質問を続けます。
7番藤冨美恵子議員の質問を許します。7番藤冨美恵子議員。

〔7番 藤冨美恵子質問席へ〕

7番(藤冨美恵子)

議長より発言の許可をいただきましたので、通告いたしましたとおり一般質問をさせていただきます。
質問に先立ちまして、先月の台風12号でお亡くなりになられました方々の御冥福をお祈り申し上げますとともに、被災された皆様方に、心より御見舞い申し上げます。
また、いまだ行方が不明となっておられる6人の方々の、安否が一刻も早く確認されますことをお祈り申し上げます。
それでは、五條市の災害対策についてお尋ねいたします。
台風12号による土砂災害については、先に質問されておりますので、私は意見のみ述べさせていただきます。
先月の台風12号で土砂災害が起きた大塔地区は、そもそも県の土砂災害警戒区域に指定されており、以前より、土砂崩れが多発している地域であります。
7年前の平成16年8月にも大規模な土砂崩れが起き、3年半もの長い間、通行止めとなっておりました。
そして、この今回の台風12号はのろのろ台風で、非常に速度が遅く、記録的な大雨を降らせ「注意が必要である。」と、連日テレビで繰り返し報道されておりました。
太田市長は西吉野に住み、土建業をされており、大塔地区のことも土砂災害に関してもよく御存じのはずでございます。雨量、そして大量のダムの放水量を考えたときに、空振りになるかもしれないけれども、太田さんは五條市長として避難指示を出し、いち早く住民を避難させるべきでございました。
川上村や三重県の尾鷲市は、過去の教訓を生かし早い時期から段階的に対応し避難指示を出し住民が避難したため、死者もけが人も出なかったそうでございます。
五條市も、今後、被害が更に拡大しないよう市長は危機意識を持ち、安全第一で対応していただきたいと思います。
皆様、御承知のとおり、五條市には中央構造線が走っており、また、今後30年以内に南海地震は60パーセント、東南海地震は70パーセント、東海地震は87パーセントの確率で起こると言われています。
そして、これらの地震が3連動あるいは4連動で起こるとも言われております。
行政の使命は、市民の生命と財産を守ることでございます。大きな権限を持つ者は、大きな責任も伴います。市長、あなたは五條市民3万5千人余りの命を預かっているということを肝に銘じ、事に当たっていただきたいと思います。
次の質問に移ります。
市長の政治姿勢について。
庁舎の建て替えについて、お尋ねいたします。
庁舎の建て替えについては、私は以前より吉野前市長にも耐震補強のみでよいのではないかと提案をしてまいりました。
太田市長も議員のときには、市役所の建て替えについては「耐震補強でよい。」と言っておられたときがありました。ところが、過日、8月24日の総務文教常任委員会で、庁舎整備について説明があり、そして、平成23年度五條市一般会計補正予算に新庁舎建設事業費として5,564万円が計上されておりました。
また、8月31日の新聞にも「老朽化した現庁舎を解体し、現在地に新庁舎を建設する。」と載っておりました。
しかしながら市長は、新庁舎建設事業を新聞発表までしておきながら、9月議会には提案せず取り下げられました。
一昨日の10月1日の新聞には、「台風12号災害のため、当初予定していた新庁舎建設の基本計画作成などの事業費5,564万円は計上しなかった。」と取り下げた理由が載っておりました。
そして、今朝からの堀川議員の質問に対し、合併特例債の延長もあり得るということで慎重に、ということでございました。
そうしますと市長、新庁舎建設事業でございますが、今後提案される可能性はあるということでよろしいですか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

藤冨議員の質問にお答えさせていただきます。
市役所庁舎建設につきましては、当然過去にはいろいろな議員のときの思いはありました。しかしながら実際状況を把握しながら、また今の内容を勘案したら当然建て替える必要がある、それはいろんな問題点がございますけれども、まずは合併特例債の新市まちづくり計画に載っているということは第一であります。107億円のうちの36億が合併前に五條市・西吉野・大塔の協議の中でこれは決定されたものである。決定したから100パーセント現時点でするべきかしないかということは、再度私は考えなくてはならないということで、いろいろと考えたわけでありますけれども、皆様御存じのように台風のときも雨漏りでじゃじゃ漏れになり何十箇所とバケツも置いた状況もあります。毎年修理をしているのも現状であります。
そういう中で、特に自分としては、本当に早くしなければならないと思ったのは、先ほど藤冨議員からもありました地震のこともありました。東南海地震、南海、この東南海地震においてはある大学教授は30年以内に92パーセントの確率があると、こういう確率もこの間から提議をされておりました。そういう形の中で、本当にこれから生命と財産を守るこの市役所に対しては、不特定多数の市民の安全を守るなら必要ではないか。
東北の震災の中で一番遅れているのが、市役所がない、倒壊したところが全て遅れています。やはり基地がないということで。そういう面を考えたときに、当然市役所庁舎を建設するのが望ましいという思いがあります。ただそれも財政状況を踏まえながら、今までの起債、いろいろと踏まえて本当に借金が増えるのではないか。またこの10年間どうなっていくのだろうということも踏まえながら検討をしてみました。その中で、私が一番問題としたのは、やはりこれを耐震補強、また免震補強、これをするとどうなるのかという、一つの想定が考えられます。皆さんも当然耐震補強をしたらいいんじゃないかと、いろいろと言われるわけですが、今約50年たったこの建物をまず基礎の免震工法で約14億7千万、これは大体の予測でありますが、14億7千万くらい掛かると、これは基礎免震工法に対してです。そして耐震補強をすれば、これは五條中学が今耐震補強されています。平米数がよく似ています。年数は違いますけれども、それでも5、6億掛かる。これは耐震補強と免震だけ、そこに設備や屋根やその他諸々を考えると、相当ばく大なお金が掛かる。それで100パーセント、きちっとしたものになるかというと不特定な問題があります。ちょうどここにも全部ペケの印が入って、本当に明かりも暗くなるのではないかなと。それで市民サービスが向上できるのかといえば、それも100パーセントそれも大変難しいことではないかなと、そういうこともあって、合併特例債ありきで建てるのではなくて、本当にこれが今必要ではないかなと、そういう位置付けと時間もないということで考えました。
その中で、藤冨議員が言ったように、実際今東北におきまして合併特例債が5年間延長になりました。そして、今回の国会におきまして、今度は5年間の延長もなるというようなお話もありました。あと3年となれば、時間的に今からしても間に合わない状態であると、そういう形の中で合併特例債を使うしかもう建てられないというような状況でありました。そういう形の中で、予算計上を初めはしていましたけれども、合併特例債の延長があり得ると、東北だけでなしにそれ以外に対しても延長になるということを聞きまして、それでしたら十分時間的な余裕もできる、それならばいろいろともっと協議をするべきこともありましょうし、またまちづくりとしての五條市全体の中でも考えていかなければならない。そういうことも踏まえて今回取り下げたわけであります。
そういう形の中で、これから議員の皆さんにも意見を聞きながら、またいろいろ調整をしながら一つ一つ時間的な余裕のある限り議論をして進めてまいりたい、そういうふうに考えております。
以上です。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

可能性があるということですので、それでは通告どおり質問を続けます。
市長は建設費34億円で市役所を現在の場所に新しく建て替えたいとのことでございましたが、市役所の建て替えに伴い市役所周辺の整備も当然必要となってまいります。どのような周辺整備をし、そしてその費用は市役所の建設費34億円以外に周辺整備の費用として幾らくらい掛かりますか。部長、お尋ねします。

議長(川村家廣)

下村総務部長。

総務部長(下村洋次)

7番藤冨議員の御質問にお答え申し上げます。
新庁舎建設事業につきましては、新市建設計画の重点事業に位置付けられており、総額約107億円の合併特例債のうち34億円の事業費を予定しております。この34億円の事業費は庁舎建て替えに掛かる費用のみとなっております。庁舎周辺の整備につきましては、国道310号からのアクセス性の向上や国道24号につながる市道本町20号線などの拡幅を検討しておりますが、現時点においてお示しするような具体的な事業計画はございません。
今後市役所庁舎の整備と並行しながら検討してまいりたいと考えております。
以上、答弁とさせていただきます。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

五條市の財政状況は危機的な状況を脱したといえども、依然として厳しい財政状況にあることは変わりありません。いかに有利な合併特例債を使って建設するといっても、新市役所の建設費34億円の33.5パーセント、金額にして11億3,900万円は五條市が負担しなければなりません。そして今後当然周辺整備に掛かってくる費用、この費用も要るわけでございます。4年前、平成19年に吉野さんが市長になられたとき五條市の借金は524億円でございました。そして辞められたときの借金は約449億円、約75億円減りました。
そして太田市長も更なる財政改革を公約しておられます。せっかく減った借金でございます。私は本当に必要な事業以外はやるべきではないと思っております。市長に伺いますが、庁舎の建て替えは本当に必要ですか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

藤冨議員の質問にお答えさせていただきます。
庁舎建設は必要であると私は思っております。それは市役所というのは不特定多数の市民の皆さんが来られます。その基地として今50年もたって老朽化した、もし地震やいろいろな形のものがきた場合、崩壊する可能性がある限り、やはり安定したそういう建物をしなくてはならない、それが私の責務だと考えております。
以上です。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

確かに今の市役所の本庁舎は、老朽化しており耐震も不十分なことから建て替えなければならない時期には来ております。しかしながら来年度、平成24年度より国民健康保険税を20パーセント引き上げなければならない五條市の厳しい財政状況の中で、今回市長は庁舎の建て替えを提案しようとされたわけでございます。
私は、今市長の答弁で庁舎の建て替えは必要であると、そして今後また提案する可能性があるということでございますけれども、私は、今後は更に、今まで以上に市民の皆さんの理解を得ることは難しいと思いますが、市長は多くの市民の皆さんの理解を得ることができると思われますか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

藤冨議員の質問にお答えさせていただきます。
市民の皆さんに理解を得られるか得られないかとは、やはり皆さんの意見を聞きながら、そして代表である議員の皆さんの意見も尊重しながら進めてまいりたい、そういうふうに考えております。
以上です。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

今答弁いただきましたけれども、市長は提案されましたが、議会は議論をするにも何も、考え方を言うも何も、市長には説明をしていただいただけで相談はされておりませんので、これは後で言わせていただきます。
五條市の本庁舎は昭和36年4月30日、庁舎別館は昭和48年7月20日、分庁舎は平成元年9月20日、第2分庁舎は平成11年4月30日に建築されました。
参考までに、奈良県12市の他市の市役所庁舎の状況でございますが、例えば大和高田市は昭和37年に建築されておりますが、耐震補強や改築の予定は未定とのことでございます。また、大和郡山市の旧庁舎は五條市と同じ昭和36年に建築されていますが、耐震診断結果で、耐震補強では強度が出ないので、建て替えしかないと診断されたが、平成22年度で庁舎建て替えのための調査費用等を検討したが、財政状況が厳しいので、予算は付かず。そして、また新庁舎は昭和52年に建築され、耐震補強で可、補強はまだ実施していないとのことでございます。そして、橿原市でございますが、五條市より一年早い昭和35年に建築されていますが、耐震診断の結果、耐震補強では強度が出ないので、建て替えしかないと診断され、4、5年前から庁舎対策室を設置し、基本構想まで作成したが、財政状況が厳しいため中断。建設計画は未定ということでございます。ちなみに、生駒市は昭和56年に建築、平成23年度に耐震診断をし、24年度で耐震補強設計、平成25年度に耐震補強工事の予定とのことでございます。
奈良市については、昭和52年に建築、耐震診断はしたが、耐震補強は実施していない。今後の耐震補強、改築等の予定はない。現在、学校校舎の耐震補強中で、庁舎についてはその後の課題ということでございます。
五條市は、小・中学校の耐震補強は、現在工事中の五條中学が終われば全て終了いたします。ところが市長も御承知のとおり、五條幼稚園は昭和47年に建築され、築後39年たっており、また五條市の各公立保育所、大塔保育所を除きますが、築後約21年から36年を経過しております。
東海・東南海・南海地震は3連動で起こると、最近、特によく報道されており、本当に地震というのは朝、昼、夜のいつ起こるかわかりません。
先ほど申しました奈良市は、現在、学校校舎の耐震補強中で、庁舎についてはその後の課題ということでございます。私は、この奈良市の市民の暮らしを優先する考え方は、ごく普通の当たり前の考え方だと思います。
大地震が起きて、市役所は建て替えたから大丈夫だったけれども、幼稚園や保育所、市民が避難している避難所は倒壊し、死者やけが人が大勢出たというような事態は避けなければなりません。
私は市役所庁舎の建て替えよりも、例えば幼稚園、保育所、災害時の避難所等々の建て替え、耐震補強を優先すべきであると思いますが、市長はどう思われますか。
そして、先に市長公室長、五條市の避難所112か所の耐震はどうなっていますか。これを先にお答えください。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

7番藤冨議員の御質問にお答え申し上げます。
避難所112か所の指定があるわけですけれども、その耐震性につきましては、正確に申し上げますと、耐震診断ができておりませんので、その結果でなければ正確な数字はわかりませんが、比較的新しい建物は建築基準法上耐震を備えておるという判断のもとにカウントいたしますと、約40か所程度は耐震性があるというふうに思います。
以上でございます。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

40か所しか耐震できていないと。ほかの場所については耐震診断もできていないという現状でございます。私はこれら幼稚園、保育所、避難所等々の建て替え、耐震補強を後回しにして先に市役所の建て替えをすることには反対でございます。
多くの市民の皆さんの理解を得ることはなかなか難しいのではないかと思っています。そして来年度より、国民健康保険税がとりあえず20パーセント引き上げられます。とりあえずと申しますのは、平成30年度くらいまでに、恐らくもう一度、国民健康保険税は引き上げなければならないだろうとの見通しの中で、今回は20パーセント引き上げられるわけです。そして今後、今質問しております新庁舎の建設以外にも、合併特例債を使って、今やっておりますが、新消防庁舎の建設、新し尿処理施設の建設、そしてこれはまだ決まっておりませんが、市長が御所市に参入依頼をした新ごみ処理施設の建設、そしてこれら以外にも、市長の公約である子供の医療費の無料化、コミュニティバスの充実、そして防災体制の充実として、予算が約4億5千万円ですか、予算が凍結されている耐震性水道施設岡中継地の建設、二見保育所の建設、高齢者の生きがい対策として、宅老施設及び配食サービス、そして何よりも、南和の医療は南和で守るということで、平成26年度より供用開始予定の新しい病院等の建設費及び建設後の維持費の五條市の負担金等々が、重くのしかかってまいります。
それに加え、五條市の人口の減少、これは全国的にどこでもそうでございますが、不景気による所得の減少等々で税収も落ち込んでいます。
そして市長、市民の皆さんからは、「市役所の建て替えは必要ないのではないか。」という声が多く聞かれます。
今、このような状況で、それでも市長は、今後市役所の建て替えを提案されてきますか。お尋ねします。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

藤冨議員の質問にお答えさせていただきます。
まず初めに、先ほど高田や郡山や橿原市、また生駒市の話が例として挙げられました。私も多分合併特例債がなければ、この庁舎建設には至らなかったと思っております。ほかの地域に関しては、合併特例債はないという、財政的にも厳しい状況、そしていろんな方向性がある。耐震補強をまず優先的にやるとか、いろんな自治体によっては違います。五條市の場合は、五條中学校をすれば耐震補強はこれで100パーセントになると、そういう形もありまして考えたわけでありますけれども、藤冨議員が言ったように、保育所そして幼稚園、これもこれから考えていかなくてはならない。これに関しましても、ただ放っておくわけではございません。これも少子化になってきております。それも総合的にこれから判断をしなくてはならない、多分またエリアを広めてでも統合という形にする可能性も出てきました。また幼保一元化ということも考えなくてはなりません。そういうことも踏まえて今後、また新しい流れをつくっていかなくてはならないということで、庁舎だけをありきで考えているのじゃない、全てに関して考えていく、ただ一つの方向性としてこれから優先順位も考えながら進めていかなくてはならない。ただ今言ったように、庁舎ありきでは考えていることもございませんし、また財政状況も勘案しながら進めていかなくては、また借金が増えていくと、そういう状況もありますので、財政が厳しくなるというのもわかっておりますので、そこらを踏まえながら進めてまいりたい。そういうように考えております。
以上です。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

そして市長、今回のこの庁舎の建て替えについてでございますけれども、市長は「五條市元気なまち創造懇談会」の皆さんとは、7月8日と7月28日に話し合われたと、先日説明を受けました。ところが議会には、8月24日の総務文教常任委員会で説明されただけでございます。
先ほど議会とも市民の皆さんの意見もいろいろ聞いてということでございましたけれども、このような大事業は、説明だけではなく、議会でよく検討し議論を尽くしてから、庁舎を建て替えるべきか否かを決めるべきであると私は思います。
そして、建て替えの場所についても、市長が提案しておられる現在地に建て替えるとなると仮庁舎も必要となり、また二度の引っ越しにより費用もかさむ等々から、場所についても、いろいろな候補地を挙げ、これも比較、検討すべきでございます。
まず市長の、現、この場所にという、これを別に反対しているわけではございません。比較検討がなされていないので、比較検討をすべきであるということを申しているだけでございますので、間違えないようにしていただきたいと思います。
今回、市長は今議会での庁舎の建て替えは取り下げられましたけれども、今私が申しましたように、仮に今回提案されていたとしても、現時点では議会では一度もと言うか、十分話し合っておりませんので、賛否を問うまでには至っておらず、私は庁舎の建て替えに議論なくしては賛成することはできません。
今後、提案されるのであれば、市長の思いだけで性急に突っ走るのではなく、議会と充分な検討、充分な議論を尽くしてから事を進めていただきたいと思いますが、市長、いかがですか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

藤冨議員の質問に答えさせていただきます。
当然議会は尊重していかなければならない。議決権がありますので。ただ今言うたように、合併特例債という位置付けがあったということも御理解をしていただきたい。もし5年延長したならば、また議会においては建設委員会も設置していただいて、より協議を深めながら進めてまいりたい。そういうふうに考えております。
以上です。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

その言葉を聞きましてちょっとは安心いたしましたが、これはやっぱり一応最初からやっていただきたかったことだと私は思います。
合併特例債、今説明していただきましたけれども、そうだとしてもやっぱり太田市長には五條市の財政状況、そして今日の日本の社会状況をよく考え市民の暮らしを優先する、そういう考え方で市政運営をしていっていただきたいと思います。
五條市の借金は449億円、市民一人当たり127万円もあります。太田市長には更なる財政改革を行い、五條市の借金を減らしていっていただきたいと市民の皆さんは思っておられます。
次の質問に移ります。
次に新ごみ処理施設についてでございます。
今議会で、市長は御所・田原本環境衛生事務組合の加入についての議案を提出されました。
新ごみ処理施設については、私は6月議会の予算委員会で総括質問をしております。ごみ焼却施設みどり園の延長について、「地元3地区の方々に、市長は何度、延長のお願いに行かれましたか。」という私の質問に対し、市長は「ばく大なお金を掛けているので、延長していただきたいという意気込みで行ったが、言える状態ではなかった。」また、「一度行ったが、とても延長をお願いできる状態ではなかった。」と答弁されました。
市長、5月9日に地元3地区に行かれ、環境保全委員会の皆さんと会われた、そのときの状況をもう一度、簡潔に説明していただけますか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

藤冨議員の質問に答えさせていただきます。
そのときの内容は、前回もお話したと思うのですけれども、ただ確かに私も延長はしていただきたい、こういうような思いはありました。先ほども言うたように、4億3千万で炉も修理をしたということで、それだけの投資をしていると、そういうことを踏まえて延長していただきたいという意気込みで行ったわけでありますけれども、3地区の皆さん、保全委員の皆さんにおきましては、「もう約束は約束、協定書厳守。」ということで、それ以上に言えるような状況ではなかった。「約束は約束、守ってほしい。」ということで、私からそういうことを言える状況ではなかったという現状でございます。その後においても再度議会の議論を再度お話しろということで、再度次の協議会のときにもお話をしましたけれども、なかなか厳しく言われまして、到底理解は得られなかったという状況であります。
以上です。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

私がなぜいろいろ今回説明させていただくかと言いますのは、ごみ焼却施設みどり園については、太田市長、あなたは議員のときには、「みどり園は50年使えると聞いている。」また、「みどり園の炉は平成21年、22年、23年と3年間にわたり4億3千万円も掛けて修理をしたのだから、みどり園の延長をお願いすべきである。」と、吉野前市長にみどり園の延長を強く主張されておりました。にもかかわらず、議員から市長になったとたん、たった一度、地元の環境保全委員会の皆さんにお願いにというか、地元に行っただけで、しかも、「言える状態ではなかった。」ということで、お願いもせずに帰って来られました。そして議会に相談することもなく、5月24日に太田市長は、東川御所市長に御所・田原本環境衛生事務組合への五條市の参入依頼をされました。あれほど議員のときに、みどり園の延長を強く主張しておられたにかかわらずです。
そして、みどり園の残された操業期間を考えたときに、地元との約束を最優先するためには、広域化事業に参入するのが一番の近道であり、事業を広域化するには、長期にわたり自治体の経費負担が大幅に縮小されることから、財政がひっ迫している五條市には大きなメリットとなる。」と、いとも簡単に言うことを変えました。これは「もずの里」第40号に書かれておりました。
市民の皆さんからすれば、なぜ太田さんは市長になったとたん、いとも簡単に言うことをころっと変えるのかと大変疑問に思っておられます。私も大変不思議でございます。なぜ、そんなにいとも簡単に考えがころっと変わったのか。市長にお尋ねいたします。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

藤冨議員の質問に答えさせていただきます。
先ほど言ったように、議員のときは確かに延長してほしいと、私は言い続けていました。前市長に対しても、これは間違いがございません。ただ市長になりまして五條市の財政状況を踏まえること、まず今の状態が本当に継続できるのかなと、地元の皆さんとも出会わせていただきました。そういう形の中で、いろいろと考えた中で、これは間違いなく延長はできないという判断に至ったわけであります。当然1回目で何も言えなかったという、お願いはしていますけれども、それには理解をしていただけなかったということでありますけれども、そしたら何回も行けと、前今田市長のときは何百回も行ったということも私も前市長にも言ったことがあります。約束を決めるときと決まったときのお願いというのは別の問題だと私は思っております。そういう形の中で、約束をした形の中で、それを守るということは当然であります。ただし、今言うたように財政状況も厳しい状況の中で、やはり財政負担が厳しくなるならば、炉も4億3千万掛けた。当然再延長ありきというふうに私は思っておりましたけれども、議会の立場から行政の立場に変わった場合、対極の立場から考えていかなければならない。100パーセント確実な方向性を見出していかなければならない。ただ言うだけでは収まらない、時間も浪費してしまう。そういう中で、今どうするべきかという行政のトップとして判断をしなくてはならない、そういう状況の中で進めていったわけでありますけれども、ただその中でも前回から進められていた南阿田地区に対してもこれもお話に行かせていただいた。到底理解を得られることはない。ということも、地元皆さんとも出会わせていただいて、はっきりと聞かせていただきました。そうなれば、約束を守るとなれば、もうほかの土地を探すということは不可能である。そうすれば、やはり広域化が一番望ましいのではないか。財政負担も、広域化することによって国からの補助金が3分の1、あとの残りの2分の1地方交付税で返ってくると、こんな有利なことに乗らなくてはならない。ただし、これがもし乗らなくて、あと5年後先、10年後先になっても、今の状況を考えると、今そういう形の中で乗って広域化にすることが一番望ましいのではないかなと。
この間から奈良県荒井知事との話の中で、全面的に広域化する、これからは、これはごみだけではございませんけれども、いろんな面に対して自治体同士が広域化する、そういうことがあれば全面的に協力すると、このごみ焼却場に対しても五條市を全面的に応援するという、温かい知事からのお言葉もいただきました。そんな形の中で、五條市の財政、全てを勘案しながら考えていかなければならない。議会の立場と今行政のトップにある立場、当然違いもありますし、頭の切り替えもしなくては前に進まない。我だけを通して後に何も残らないということになれば、それは最終的には私の責任になると、やはりそういうことを考えて、市民のことを考えるならば、一番それがいい方向だということで考えて結果を変えたわけであります。
以上です。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

それでは、私は議員の立場から質問を続けさせていただきます。
しかしながら市長、議員のときと市長のときでは立場が違うとか、そういうことをいろいろ言われますけれども、市長というのは言うことをそう簡単に変えてはいけません。素人の吉野さんが市長になられたのと、何十年も議員をやってこられた太田さんが市長になったのでは全く違うからでございます。やはり市長にとって一番大切な信用をなくしてしまうからでございます。
そして、太田市長が御所市の東川市長に公文書で参入依頼をした翌日の5月25日に、川村議長、副議長の私、益田厚生建設常任委員長の3人の議員は、事後報告ではありますが、担当部長より「太田市長が御所・田原本環境衛生事務組合に参入依頼をした。」と報告を受けました。しかしながら、その時点では他の11人の議員の方々は報告を受けておられません。
参入依頼について、市長は「順序として、御所市や田原本町、建設を予定する地元の同意がまず必要で、話がある程度進んでから議会に報告するつもりだった。」と言われましたが、市長、これは順番が逆でございます。
参入の申入れをする前に、まず、議会に事前に説明をし、現施設みどり園を延長するのがよいのか。延長が無理ならば、阿田でなくても、五條市のどこかに建設をするのがよいのか。また御所市・田原本町と一緒に組んでするのがよいのか。あるいは南和広域で組んで建設するのがよいのか等々、建設費等、諸々を比較・検討・議論をし、そして五條市民の皆さんの声もお聞きし、議会の同意を得てから、それから正式に参入の依頼をすべきでございました。
ここに本年4月、太田さんが市長に立候補するに当たり出された「私の決意」があります。この中に、吉野前市長のことを「市民や議会に充分な説明もしないまま、強引に推し進めようとする。また、まるで財政再建に名を借りて、長の権限で市政を私物化しているかのような独裁的なやり方に、私は怒りを禁じ得ません。」と書いてあります。このほかにも立派なことがいっぱい書かれています。市長、これ後でお渡ししますので、よく読み返して下さい。(議場に声あり)はい、じゃあ読んでください。この様な決意であったにもかかわらず、今の太田さんは、言行不一致。言動が一致しておりません。新庁舎の建設、新ごみ処理施設の建設、御所・田原本環境衛生事務組合への参入依頼、いずれも太田市長の、これは独断専行、これでは吉野前市長と同じでございます。
太田さんは吉野前市長に対し、議会軽視、独裁的なやり方と言っておられましたが、しかしながら私から見れば、今の太田市長は議会無視、独走であります。市長の思いだけで、議会を無視し、突っ走っておられます。
あなたは市長選挙で市民の皆さんに何を訴えたのか。今年の4月24日、五條市民は太田さんに何を期待し、1票を投じ、太田さんは市長になったのか。「私の決意」をもう一度よく読んでいただき、思い出していただきたいと思います。
市長になられて、まだ半年もたっておりません。8月29日の議会運営委員会で、「議第55号 御所・田原本環境衛生事務組合の加入について」は、厚生建設常任委員会に付託され話し合うことになりましたが、今日まで、新ごみ処理施設の建設に関しては、7月1日の全協で、市長より「5月24日に御所・田原本環境衛生事務組合に参入の申し入れをした。」と、そのような報告を受けただけで、委員会を開いて議論したことは、今まで一度もありません。6月議会の予算委員会で、新ごみ処理施設について質問したところ、建設費さえもわかっておりませんでした。
市長は、「参入してから、いろいろ話し合って決めればいい。」とのことでございますが、確かに参入してから話し合うこともあるでしょう。しかしながら参入する前に話し合っておかなければならないこともいっぱいあります。議決をし、正式に参入してしまうと、なかなか途中でやめることはできないと思いますが、参入後、五條市の不利益になるようなことが起こった場合、御所・田原本環境衛生事務組合から脱退することはできるのですか。市長。
時間が余りありませんので、脱退できるか、できないかだけで結構です。お答え下さい。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

藤冨議員の質問に答えさせていただきます。
最初に、議会のときと市長のときと、ころころ変わらないというようなお話もありましたけれども、議会のときの内容と、今の行政の立場は違うということを私言わせていただきました。市長になってからは一貫して、ころころと変わってはおりません。それだけは御理解をしていただきたいと思います。
そして今、この件に関して、事務組合にまず入ることによってその中で議論する。今のところもし五條市から出れば、3人の議員さんが選出されます。その中で議論をしていく、その中で当然駄目な場合は解散、また否決もできるということですから、当然それはあり得るということです。それは当然の話です。それから決めていく。
そして6月の時点で予算もわからない、当然そうですよ。何もわかってないのですよ。今から事務組合を作って、どういう何トンの量をしていくのか、どれだけの量でどういう形でするかという、その議論をしてから、それから事業費、またいろんな形を決めていくと、人口割というようなこともありますけれども、そういう形の中で決めていくという、そのために事務組合を作って、それからいろんなことを調査研究しながら進めていくということであります。
そして、この組合に参入するということで、私が御所市長のところに先ほどもお話ありましたように行かせていただきました。これが公文書であるとかないとか、いろいろと言われていますけれども、ただこれに関しては、御所市長が管理者であります。御所と田原本の事務組合の管理者のところへ行ったと、私は御所・田原本事務組合に申請を出した、御所市長のところにお願いに行ったということであります。その後に正式な文書を出したというのは、御所・田原本環境衛生事務組合に対して公文書で出したという、そういうことと御理解していただきたいと思います。
以上です。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

脱退できるということでよろしいですか。ちょっと確認させていただきます。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

藤冨議員の質問に答えさせていただきます。
当然それはその中で議論して、それで駄目なときは脱退もできるということであります。そのために議会の皆さんの了解を得ながら進めていくと。だから今回この議決を得てから皆さんの御意見を聞いて、その後進めていくと。進めて行っても、今言うたように内容としていろんな不具合があった場合、議論に至らなかった場合は脱退もできるということであります。
以上です。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨議員。

7番(藤冨美恵子)

今市長からそのような説明をいただきましたけれども、やはり私は正式に議会の議決を得て、それから正式に参入してしまうとなかなか途中でやめるということは難しい、できないのではないかとそのように考えます。ですから、よくよく考えて、参入するかどうかを決めなければならないとそのように思っております。
そして御所市ですが、先ほどどなたかも言っておられましたが、市長、御所市と組むことに対して、私は今後財政的に大丈夫かと、多少不安を感じております。なぜならば、御所市の財政状況は、単年度黒字になった年もございますけれども、数年前は全国ワーストテンに入っており、また早期健全化団体でもありました。一度御所市と組んでしまうと、今後何十年もの長いお付き合いになります。将来的に財政的な不安、五條市の不利益になる可能性も懸念されますので、これはやはり慎重に議論をし、市民の皆さんの意見もよく聞かせていただいた上で、御所・田原本環境衛生事務組合の参入の賛否を決めるべきでございます。
聞くところによりますと、御所の地元への迷惑料は、御所市は1億円、田原本町は2億円と言われています。五條市が加入するとなると、当然五條市も何億円という迷惑料を支払わなければなりません。
そして部長、みどり園以外にも、みどり園建設に当たってリサイクルプラザ、それから周辺整備事業として5万人の森公園、博物館それから地元3地区周辺整備に、これまで幾ら費用が掛かりましたか。
また地元対策費として環境整備委託料、いわゆる迷惑料として今日まで地元3地区に幾ら支払われていますか。総額もお答え下さい。

議長(川村家廣)

櫻井生活産業部長。

生活産業部長(櫻井敬三)

7番藤冨議員さんの質問にお答えをさせていただきます。
まず、みどり園の建設につきましては68億4千万でございます。それとリサイクルプラザにつきましては、7億3,800万、これも含めて一つみどり園の施設にはなりますが、それと博物館につきましては、茶室を含めまして24億9千万。そして5万人の森につきましては、8億5千万。それと地元3地区の周辺整備につきましては、17億7千万でございますけれども、これにつきましては、例えみどり園がなくても実施していかなければならない分、そういう事業も含みましての事業費でございますけれども、総事業費の累計につきましては、126億8,800万でございます。
それともう一つ、地元対策費ということでございますけれども、地元対策費というのは多分言っていただいておる意味合いは五條市のみどり園の周辺整備の管理の委託の部分ではないかと思いますけれども、あくまでも管理を委託している対価として払っておりますが、それに対しては五條市みどり園整備環境委員会の方に対しまして、平成6年から平成22年までの間に6,225万円を支払っております。
以上でございます。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

地元対策費、これは管理を委託しているということでございますけれども、どのような管理を委託されているのですか。

議長(川村家廣)

櫻井生活産業部長。

生活産業部長(櫻井敬三)

7番藤冨議員の再質問にお答えをさせていただきます。
これにつきましては、みどり園の周辺の清掃また植木の管理とか不法投棄の監視等、こういう部分を地元の方に委託をしていると、そういうことでございます。
以上、答弁とさせていただきます。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

7番藤冨議員の再質問にお答えをさせていただきます。
これにつきましては、みどり園の周辺の清掃また植木の管理とか不法投棄の監視等、こういう部分を地元の方に委託をしていると、そういうことでございます。
以上、答弁とさせていただきます。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

それが525万円ですか、年間。
表向きは環境整備委託料、周辺の管理を委託しているということですが、これはいわゆる迷惑料ですね。要するに平成6年にみどり園ができたときに北山町、越替町、西久留野町、これ100万円ずつ出しております。それから平成17年9月25日、2村ごみ受入れ同意条件として北山町は更に150万円、越替町については集会所の増築、それから西久留野町は75万円、合計北山町は250万円、越替町は100万円、西久留野町は175万円、合計525万円でございます。
これは管理を委託して清掃をしてもらっているとかそういうものではなくて、17年の9月25日に2村ごみ受入れ同意条件ですから、ごみの量が増えたからそれぞれ150万円、集会所の増築であったり、75万円、これ追加したのではないのですか。ということは、これはいわゆる迷惑料ということでよろしいですか、部長。

議長(川村家廣)

櫻井生活産業部長。

生活産業部長(櫻井敬三)

7番藤冨議員の御質問にお答えをさせていただきます。
あくまで迷惑料という意味合いではなくて、管理を委託しているそれの対価として支払いをさせていただいております。また2村合併によりまして、ごみの量が増えるということで、不法投棄の監視とか一層地元の方で強化していただいたという意味合いでございます。
以上答弁とさせていただきます。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

まあ結構です。
みどり園の建設に関しては、今、部長の答弁にありましたように、今日まで合計約126億8,800万円、ばく大なお金が掛かっています。そして、みどり園の炉は平成21年、22年、23年と3年間にわたり、4億3千万円を掛けて大規模改良工事を行いました。そして、炉は、今後15年は使えるということでございますので、やはり、これは大変もったいない。
太田さんは、市長になられて初めての6月議会の所信表明で、「現在、本市は人口の減少に歯止めがかからず、また多額の借金を抱え、地域経済も疲弊するなど危機的な状況に直面しております。」と、このように五條市の状況を言われました。正に、五條市の財政状況は、市長の言われたとおりで、そうであるがゆえに、五條市の財政状況を考えたときに一番よいのは、みどり園を市長が議員のときに強く主張しておられましたように、現施設のみどり園を延長して使わせていただくことでございます。みどり園の炉の修理も今年の6月に終わったばかりで今後15年は使えるという状況で、御所に新ごみ処理施設を建て替えることは大変もったいないと市長は思われませんか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

藤冨議員の質問に答えさせていただきます。
当然そういうようなことも思います。しかしながらそれは3地区の皆さんに合意を得た場合です。現実無理なことを、今それがうまくいけばいいですけれども、今私が3地区に行った中で到底無理だと、それをこのままどんどんお願いしても結果的にうまくいけばいいですけれども、今の状況の3地区の役員の皆さんの話では100パーセント無理だと、こういうことを言われております。しかしながら私も当初議会のときにおきましては、そういう考え方もありましたけれども、立場が変わって全体的なことを考えるならば、これを進める中において時間的な余裕がない、そして五條市の財政状況を考えたら当然広域化が必要だと、これは皆さんにも御理解がいただけるのではないかなと。このままいっても、もしみどり園ができなくなって五條市内で前回のときの構想では100億くらい掛かるというような構想がありました。バイオマスも踏まえて。それを単独でやるということは今の五條市の財政状況でできることがあり得ないと。だから広域化に踏み切るのが一番望ましいと、これが早かれ遅かれいつかはくることになります。今3年という時間しかありませんけれども、これを考えたときに確かに炉は、10年、15年もつかもわかりませんけれども、確かに私ももったいないと思うのは藤冨議員と同じことです。しかしながらそれを踏まえて進んで3年後にできなかった場合、どうするのか。そうなった場合、行政の立場トップとしてどうするべきかと、だから今そういう状況も踏まえながら広域化に進むのが一番五條市の財政、そしてこれから維持管理から考えたら今よりもスムーズにいくし、そして単価も安くできると、五條市にとっては最高な進め方だと私は認識をしています。
以上です。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

それでは市長は、今日までに何度お願いに行かれましたか。お願いではなくて、お会いされたか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

何回も言いますけれども、2回そこの会議のところへ、3地区の協議会の皆さんにお会いしました。それ以外にも役員の人にはお出会いしたことがありますけれども、お話をしたけれども、到底理解が得られなかったと、そういう状況であります。
以上です。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

わずか2回でございます。
8月25日、議長宛てにみどり園環境保全委員会の委員長から、「みどり園の移転について。一日も早く協定書を順守し、新しいごみ処理施設を他所に移転していただきますよう切に要望いたします。」と文書が提出されておりますが、先ほども、何度も申し上げますが、みどり園の炉は4億3千万円も掛けて修理をし、今後炉は、15年はもつということでございますので、財政がひっ迫している五條市でございます。3地区の方々には大変申し訳ないことでございますが、理解をしていただけるのであれば、現施設の延長、みどり園の延長をお願いするのが今とるべき最良の方法であるというのが私の考え方でございます。
私は、決して広域化に反対しているわけではございません。しかしながら、財政的に考えても、それから利便性を考えても、御所市の財政状況を考えても、現施設のみどり園を延長して使用させていただくのが一番いい方法であると思いますが、このことについて市長はどう考えられますか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

藤冨議員の質問に答えさせていただきます。
広域には反対しないということを藤冨議員は言っていますけれども、当然反対しているんでしょう、それは。そうでしょう。(議場に声あり)そうでしょう。現状を延長してくれということは、広域化に反対ということでしょう。まるっきり言っていることがおかしいですよ、藤冨議員。
そして私が市長になる前に藤冨議員と御所市長のところに行きましたよね。一番最初に私は藤冨議員に相談したのですよ。大変御理解していただいていたと私は思っています。それが今になって、またころっと変わるって、私は大変憤りを感じております。そういう形の中でやはり根本的な考えに広域は反対ではない、でも延長してほしいって、それは到底私には理解できません。
以上です。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

理解できないということがおかしくて、広域化に反対しているわけではないんです。ですけれども、たったわずか2回しか地元に行っていない状況の中で、議会にも相談していない中でこれを決めることに対しては、参入の申入れをすることに対しては反対であると、こう言わせていただいているのです。全く違います。
それと御所に、これは選挙前ですね。市長と、ちょうど新聞に載っておりました。御所市と田原本町が広域でやるということが載っておりましたので、1回勉強に行こうやないかということで行かせていただきました。これはみどり園がどうしても駄目な場合のときの一つの方法として勉強に行かせていただいただけでありまして、何も太田さんが市長になられる前から2人の議員が、たかが議員が御所に行かせていただいたところでどうなるわけでもございません。ですからよそでやっていることを一議員として2人の議員が勉強に行かせていただいたと、たったこれだけのことであります。ですから、私は広域化に反対しているわけではありません。広域化も一つの方法であります。だから比較検討をして議会でよく議論をして、そして2回ではなくてやはり太田さんがそれほど強い気持ちで以前議員のときに延長をと言っておられたのであれば、わずか2回で、簡単にあきらめて広域化というのはおかしいのじゃないかと、このように言わせていただいておるだけでございまして、よく考えていただきたいと思います。
それから、ごみ焼却施設みどり園は、五條市民の日々の生活に直接かかわる施設でございます。みどり園に、直接持ち込みされているごみは全体の28.1パーセントもございます。それが御所市に移転するとなれば、今現在、ごみを持ち込みされている方々、特に年末などは大変不便になります。そして皆様御承知のとおり、みどり園の協定書の第3項には、「ごみ焼却処理施設、粗大ごみ処理施設等の設置及び操業年数は、基本的に20年、(但し、施設機能良好な場合5年延長とする。)とし、稼働15年経過時点より、次の更新等につき甲、乙協議するものとする。」となっております。
みどり園の操業開始は平成6年9月1日でございますので、20年というのは平成26年で、5年延長すると平成31年になります。地元3地区の皆様方には大変申し訳ないことでございますが、市長、あなたは、先ほども申しましたが、現施設の延長をわずか2回行かれただけで簡単にあきらめ、広域化で対応するしかないというのではなくて、誠心誠意、粘り強く、地元の皆さんの理解が得られるように働き掛けていっていただきたいと私は思います。
そして、たった2度行っただけで結論を出すのは、議員の皆さんが言われておりましたが、明らかに市長の努力不足でございます。地元3地区の皆様方には、大変御迷惑をお掛けしていることは百も承知でございますが、五條市はごみ処理施設のみどり園に、今日まで126億8,800万円、127億円ものばく大なお金を掛けています。
そして、まだまだ、財政難の五條市でございます。市長も議員のときには、みどり園の延長を強く主張されておりました。そして何よりも新ごみ処理施設に関しては、議論を尽くしておりません。議会の議決もまだでございます。市長、粘り強く、地元の方々にみどり園の延長を、わずか2回行っただけで決めるのではなく、今後みどり園の延長を再度お願いに行っていただけませんか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

藤冨議員の質問に答えさせていただきます。
行けと言われれば、何度も行かせていただきます。これは当然行けと言われれば行かせていただきます。
一応ね、藤冨議員、副議長でありますし、一遍一緒に行っていただけたらその辺の状況もよくわかると思います。もしよければ、私が何回も足を運んで、何回も行かせていただきます。お願いをするのは当然私の役目と思っています。その辺の状況というのを藤冨議員は御理解をしていただけてないし、その内容というのはわかっていただけないと思っています。だからもしよければ、議長も踏まえて、一緒に行っていただいて、その状況も、役員の皆さんの中で一緒に行っていただいたら有り難いかなと思っております。
それともう一つ、先ほど市長になる前に一緒に行ったと、勉強に行ったと、あのときは今度私が市長になる場合があったらお願いしたいということでお願いに行ったのですよ。勉強に行ったのではないですよ。藤冨さん。全然言っていることは誤解ですよ。あのときは2人で行って、今度市長になったとき広域化は大事だと、だから御所市で今そういう組合ができているけれども、もし時間がずれても受入れてくれますかということをお願いに行ったのですよ。勉強じゃないですよ。藤冨さん。話が全く違いますよ。そのとき一緒に行って御理解をしていただいたということですよ。藤冨さん。その辺だけ誤解のないようにだけよろしくお願いします。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

それでは誤解のないように、私も。
確かに市長と一緒に行かせていただきました。私は勉強のつもりで行かせていただきました。市長が確かにその言葉を言われたのは、私はわかっております。覚えております、ちゃんと。しかしながら新聞を見て行こうかということで行かせていただいたのであって、ちょっと2人の思いが違ったということで。
それから6月11日、田原本町議会は、五條市の参入については、全会一致で反対。6月14日、御所市議会は、議員全員協議会で全会一致で賛成と新聞で報じられておりました。市民の皆さんは一体どうなっているのだろうと思っておられます。
市長、やはりこの新ごみ処理施設については今日まで何の議論もしておりません。何もわからないままに、明後日の厚生建設常任委員会で、わずか1回話し合うだけで議会に賛否を問うなど無茶苦茶な話でございます。
御所市は、平成22年5月に環境問題特別委員会をつくり、議員全員が委員となり、そしてまた田原本町は、3年前の平成20年6月に清掃工場建設検討特別委員会を設置し、時間を掛けて話し合っております。
ごみ処理施設に関しては、合併特例債ほど有利ではありませんが、一般廃棄物処理事業債もございますので、むちゃくちゃ慌てずに、よく考えて議論も尽くした中で決めて行っていただきたいと思います。
新ごみ処理施設は、それが2市1町でするにしろ、何十億円もする高い買物でございます。市民の皆さんは、市が、何十億円もする高い買物をするときに、わずか1回、数時間、委員会で話し合っただけで、簡単に決めているなんて思っておられないと思います。なぜそこまで市長は、何をそんなに慌てなければならないのか。本当に不思議でございます。
いずれにいたしましても、このことについても、現時点では賛否を問うまでに至っていないことから、今回の御所・田原本環境衛生事務組合の加入については、賛成することができません。
市長も、私たち議員も、市民の皆さんの大切な血税をいかに有効に使うべきか議論を重ね、慎重に決定すべきであると思います。
そして何よりも太田市長には、五條市の未来に責任の持てる決断をしていただきたいと申し上げ、最後の質問に移ります。
最後に、公用車についてお尋ねいたします。
まず、公用車の管理状況について、部長、お尋ねいたします。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

7番藤冨議員の御質問にお答え申し上げます。
御質問にありました公用車の管理状況でございますけれども、消防本部を除きました市の公用車は151台でございまして、ほかに各支所、みどり園、教育委員会、出先機関の公用車がそのうち103台でございまして、本庁で使用する公用車は48台、そのうち10台を既に集中管理しておるところでございます。
以上が公用車の管理状況となっております。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

市長は選挙中に公用車の集中管理方式の導入で公用車を削減すると、こんなふうに言っておられましたが、市長、これはいつから導入されますか。

議長(川村家廣)

太田市長。

市長(太田好紀)

藤冨議員の質問に答えさせていただきます。
公用車の管理状況につきましては、なるべく早くしたいと思います。この本所にある部分と出先があります。その辺も踏まえながら検討してなるべく早く対応していきたい、そういうふうに考えております。
以上です。(「7番」の声あり)

議長(川村家廣)

7番藤冨美恵子議員。

7番(藤冨美恵子)

なるべく早くということでございます。できることからスピーディに財政改革をしていっていただきたいと思います。
以上で私の一般質問は終わります。

議長(川村家廣)

以上で、7番藤冨美恵子議員の質問を終わります。

議長(川村家廣)

次に14番大谷龍雄議員の質問を許します。14番大谷龍雄議員。


〔14番 大谷龍雄質問席へ〕

14番(大谷龍雄)

議長の許可をいただきまして、質問をさせていただきたいと思います。
最初に、台風第12号の大災害によりまして、尊い命を失われた皆さん方には心からのお悔やみを申し上げます。
また安否のわからない行方不明者の皆さん方に対しましては、全力を挙げて捜索していただくことをお願い申し上げます。
また避難等、被害を受けられた皆さん方には心からお見舞いを申し上げますとともに、この被害に対しまして、大変その救援・救助に頑張っていただいております地元自治会の役員、また消防団、そしてまたその関係者の皆さん方を始め市の消防職員、関係者、また県・国の出先の皆さん方の御奮闘に心から感謝を申し上げますとともに、心から慰労を申し上げます。
それでは通告順に基づきまして、質問に入ります。
大きな1、台風12号による災害の救援・復旧と今後の防止対策、その(1)でございますけれども、現時点でどれくらいの被害があったのか、人的被害、財産の被害、道路関係の被害、農地の被害、山林及び公共施設などの被害状況を重点的に報告いただきたいと思います。特に人的被害と財産の被害につきましては、今から申し上げます項目について答弁をいただきたいと思います。
亡くなられた方と行方不明者の人数はお聞きしているわけでありますけれども、もう一度お聞きしたいのと、それと家屋全壊された世帯は何世帯なのか、また半壊の世帯は何世帯なのか、そして現在の避難されている方の人数とこの間の最大避難された人数を答弁いただきたいと思います。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

14番大谷議員の御質問にお答え申し上げます。
まず人的被害でございますけれども、現時点では亡くなられた方が5名、安否未確認・行方不明者の方が6名となっております。
あと家屋全壊につきましては、23戸、半壊が6戸、床上浸水4戸というふうになっております。
現在、避難所でおられる方は66名、最大では、確か70名は超しておったと、いろいろ変遷がございまして、データを持ち合わせておらないのですけれども、今少し減りまして66名、最大では70名を超していたというふうに思っております。
以上でございます。(「14番」の声あり)

議長(川村家廣)

14番大谷龍雄議員。

14番(大谷龍雄)

公室長、道路、農地、山林、公共施設、これが残っています。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

14番大谷議員の御質問にお答え申し上げます。
公共施設の被害状況につきましては、全壊3施設、半壊が4施設、名称でございますけれども、全壊3施設につきましては、宇井集会所、宇井消防コミュニティセンター、赤谷オートキャンプ場、半壊4施設につきましては、デイサービスセンターおおとう、大塔保育所、小水力の館、そしてみどり園大塔分所というふうになっております。
あと道路につきましては、市道、林道含めて、被害程度大小併せて、現在鋭意調査中でございます。
また農林業関係の被害状況につきましても、現在調査中となっております。
以上、答弁とさせていただきます。(「14番」の声あり)

議長(川村家廣)

14番大谷龍雄議員。

14番(大谷龍雄)

大変な被害状況でありまして、何としても被災された皆さん方への救助・救援に頑張るとともに復旧・復興に頑張らなければならないわけでありますけれども、そのためにはいろんな力を必要としますけれども、私はこの場所では救助・救援、復旧・復興の大きな力になる法律は全て活用すべきではないかというふうに思います。
御存じのように、災害救助法が適用されます。激甚災害法も適用されますし、そして県が権限を持っています被災者生活再建支援法も適用されます。
そしてもう一つは災害弔慰金の支給等に関する法律も適用されると、大きく分けてこの四つが救助・救援、復旧・復興に活用できるのではないかというふうに思うのですね。だからこの法律の中で活用できることは、県、国とも話し合い、こぼれているところは市の方から要望して、そして被災者の皆さん方、また関連の皆さん方への十分な御支援をすべきだというふうに思うわけですけれども、この四つの法律の中でどういう内容の救助・救援、復旧・復興ができるのかということについて、理事者の皆さん方は御存じだと思いますけれども、ポイントだけ申し上げておきたいと思います。
最初の災害救助法、これの適用では次のことが援助されます。一つは収容施設の供与、仮設住宅ですね、炊き出しその他による食品の給与及び飲料水の供給、被服、寝具その他生活必需品の給与又は貸与ですね。医療及び助産、災害にかかった者の救出、災害にかかった住宅の応急修理、生業に必要な資金、器具又は資料の給与又は貸与、学用品の給与、埋葬、そしてその他ということになっていますから、ひとつもっと詳しい内容はよく研究されて、この法律の活用に県とともに頑張っていただきたいと。
二つ目の法律、激甚災害法で活用できるものを申し上げますと、まず一つは公共土木施設災害復旧事業等に関する特別の財政援助があります。もう一つは、農林水産業に関する特別の助成、そしてもう一つは中小企業に関する特別の助成、それからその他の特別の財政援助及び助成ということで、その中の一つで、公共社会教育施設災害復旧事業に対する補助、市町村が施行する伝染病予防事業に関する負担の特例、そして母子及び寡婦福祉法による国の貸付けの特例、水防資材費の補助の特例とかこういった援助・補助がありますから、ひとつこれも県とよく相談しながら最大限活用して救援・救済、復旧・復興に頑張っていただきたいと。
もう一つは、被災者生活再建支援法、これはどういう支援があるのかと言いますと、住宅が全壊した世帯とその同程度の被害を受けた方に対する支援金、最高は100万、そしてまた住宅の建て替えを余儀なくされた方には、これとは別に最高250万くらいあるというふうに聞いております。
今の答弁の中では、家屋全壊23、半壊が6ですからね。この被災者生活再建支援法の活用は100パーセント活用して、家屋全壊、半壊の皆さん方への支援を進めるべきではないかなというふうに思います。
それと最後、災害弔慰金の支給等に関する法律ですけれども、これにつきましては、亡くなられた方につきましては、条件の合う遺族の皆さん方には最高500万まで支給できます。そして安否のわからない方についても災害がやんだ後3か月間その生死がわからない場合には災害弔慰金に関する規定の適用ができるということです。
そしてこの財源は、災害弔慰金に要する費用はその4分の3を都道府県が負担すると、その中で国は、都道府県が負担する費用のその3分の2を負担するということで、これはほとんど市の負担は少ないわけですから、この法律も活用して亡くなられた方、そして行方不明でわからない方で3か月以上たっている方には100パーセント適用すべきだというふうに思います。
そしてこの前、申し上げましたように、もう一つ支援があるのは、災害傷害見舞金の支給、最高250万、災害援護資金の貸付け、全壊では350万、半壊では270万の貸付け、これもできます。こういうふうに、これだけの五條市が過去にないような甚大な大変な被害を被ったわけでありますから、せっかく存在する法律を活用して亡くなられた方、行方不明者、家のなくなった方、半壊の方、その他避難されている方等々には特に行き届く支援をされることが大変重要な行政の責任ではないかと思いますけれども、この点で答弁をお願いしたいと思います。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

14番大谷議員の御質問にお答えいたします。
被災者救助・救援活動と教訓についてでございますけれども、議員、おっしゃられますように、激甚災害法あるいは災害救助法等各関連法令を有効に活用しまして、救援・救助、復旧・復興に向けて被災者のために取り組んでまいりたいというふうに思っております。
今回の土砂災害は、通常の想像をはるかに超えた災害でございました。これらは、私たちが先人から脈々と受け継いできた自然と共生した人々の営みを根底から崩しかねないほどのものであったというふうに思います。
被災者の救援に関しましては、広大な市域と山間部の集落の人たちをどのようにして守るかということを、特に考えさせられたところでございます。
一つには、道路が寸断されたこと、また電話や電気が不通で連絡が取れないことなど、市街地とは違って広域で、また遠方にあるという物理的な代替手段を持たない立地条件をどのようにして克服するかということにつながってくるというふうに思います。
今後も災害に強いまちづくりのため、ハード・ソフト両面から整備を目指し、国道168号高規格道路の早期完成など目に見えた形のハード面と自助、共助、公助の人と人とのつながりを基軸とした防災体制の構築など、地域住民の命を守る様々な備えをすべく取り組んでまいりたいと考えております。
以上、答弁とさせていただきます(「14番」の声あり)

議長(川村家廣)

14番大谷龍雄議員。

14番(大谷龍雄)

ちょっと私のミスで(2)の方に入ってしまって、今答弁いただいたのですけれども、(3)のところへ移りますからよろしくお願いしたいと思います。
(3)道路を中心とする生活基盤の復旧についてということでございますけれども、今答弁いただきましたように、災害直後は大塔地区、そして十津川・野迫川に至りまして道路が数十箇所寸断されると同時に電気が切れたと、普通の電話がつながらない、テレビもつながらない、携帯もつながらないと、水道も一部で供給できないという状況になってしまったわけでありますけれども、現在いろんな緊急対策で復旧をしていただいておりますけれども、今後の復旧の対策としては、今回被害に遭われた皆さん方の中から大きな声として聞かせていただいておるのは、もう衛星電波の活用できるものは全部衛星にしてくれと、つまり衛星電話、衛星テレビ、衛星携帯、こういう方向の復旧を目指してもらわないかんのではないかというふうに強い声があるわけですけれども、すぐにはいかないとしても、これは今後の対策としては検討を是非ともしなければならないと思いますけれども、この皆さん方の衛星電話、衛星テレビ、衛星携帯の方向の探求についてはどうですか。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

14番大谷議員の御質問にお答え申し上げます。
確か電気、電話、携帯も全て不通で、つながらなかったときに衛星携帯を活用して連絡を取り合っていた時間帯がございまして、そういったことを踏まえて今後、そういう形、まさかのときの備えのために研究・検討はしてまいりたいというふうに考えております。(「14番」の声あり)

議長(川村家廣)

14番大谷龍雄議員。

14番(大谷龍雄)

関連質問ですけれども、災害直後、災害対策本部と消防署の連絡、災害対策本部と西吉野支所やら大塔支所との連絡等々は順調にできたのかどうか、ちょっと重大なことですから答弁してくれますか。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

14番大谷議員の御質問にお答え申し上げます。
確かに電気も電話も不通でありまして、唯一大塔支所との連絡網と申しますと、衛星携帯のみでございまして、消防本部等々は無線がございますので可能であったのですけれども、その辺が苦慮した、大塔支所との連絡網が途絶えましたので衛星携帯しかなかったということで、なかなか連絡がつきにくい場合もございました。その辺、苦慮したところでございます。(「14番」の声あり)

議長(川村家廣)

14番大谷龍雄議員。

14番(大谷龍雄)

災害対策本部から重要なところへの指令を出す場合でも、今回の状況でしたら大変なことですので、一般家庭の皆さん方の要望に応えるとともに、市の災害対策本部、関連消防署、支所等々の連絡も今回のような災害になっても確実な連絡体制がとれるように今後検討していくように申し上げておきたいと思います。
それでは、(4)地質の把握など、今後の災害防止対策についてに移ります。
まず、今回の災害に当たって災害対策本部は2日くらいに設置されたということでございますけれども、災害対策本部の部屋はどこであったのか。
それと本部の中で、五條市とその周辺の雨量が把握できておったのか。
またダムの放流、ダムは上流の大迫・津風呂、そして市内の猿谷ダムと一の木ダムと、こうなると思うのですけれども、このダムの放流量はちゃんと災害対策本部の部屋で掌握できるようになっておったのかということと、それと災害対策本部ですから、風速・地震・河川の水位等と五條市の災害対策本部で今申し上げましたような掌握しなければならない必要なことは全部その部屋1か所で掌握できる設備、体制になっておったのかどうか。それをお聞きしたいと思います。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

14番大谷議員の御質問にお答えいたします。
災害対策本部の機能ですけれども、専用パソコンを設置いたしまして、あらゆる気象情報も収集できるような体制になっておりまして、一方、ダムの放流量でありますとかそういった形の国交省等の情報も入手できるような形で整備いたしておるところでございます。(「14番」の声あり)

議長(川村家廣)

14番大谷龍雄議員。

14番(大谷龍雄)

そしたら先ほどからの議員さんの質問とちょっと重なりますけれども、8月30日から9月4日までの総雨量でございますけれども、奈良地方気象台は五條市の三在・吉野町宮滝・天川村洞川、上北山村小橡、十津川村風屋・十津川村玉置山の6か所にしか観測所がないのですね。この6か所の観測所の総雨量は五條市三在で221ミリ、吉野町宮滝で511ミリ、天川村洞川で1040ミリ、上北山村で1808ミリ、十津川村風屋で1358ミリ、十津川村玉置山で699ミリと、こういうふうになっているのですけれども、これはちょっと観測所の測量が途中で中断しておりますから、正確な雨量ではありませんけれども、奈良気象台の観測地は五條・吉野郡ではこの6か所しかないのですね。ところがここには我が五條市の西吉野・大塔が入っていないのですね。だから、西吉野・大塔の雨量を知ろうと思ったら、五條土木の観測データを使わないことにはつかめないのです。五條土木の観測所は五條市今井町にあります。これが総雨量243ミリ、もう一つは五條市西吉野町、これが総雨量443ミリ、もう一つは五條市大塔町、これが989ミリと、これは4日の1時か2時に測量が寸断されていますから、正確ではないのです。もっと多いのです。こういうふうに五條土木がもう一つ十津川村の上野地・十津川村平谷・野迫川村とこういうふうにあるのですけれども、やっぱり五條市内と五條市周辺の雨量をつかもうと思ったら、奈良気象台と五條土木の全ての観測所で測量された雨量をつかまなければ、正確にはわからないということになるのですけれども、先ほどの答弁から五條市の災害対策本部で奈良気象台と五條土木の観測雨量データを全部つかめた状況にありましたか。

議長(川村家廣)

吉田市長公室長。

市長公室長(吉田辰雄)

14番大谷議員の御質問にお答え申し上げます。
各種データでございますけれども、基本的にはインターネットで掲載されているものを収集しておるところでございまして、あとファックスで県の防災本部防災対策統括室から送られてくるもの、それらを集約して情報収集に当たっているという状況でございます。(「14番」の声あり)

議長(川村家廣)

14番大谷龍雄議員。

14番(大谷龍雄)

五條市の新しい防災計画の245ページに情報受理というのがありまして、今公室長が答弁してくれたようないろんな機関からの情報が入ってくるようになっていますけれども、今回のこの災害を体験して、やはりもっともっと必要な情報を早くキャッチするという体制が全部整っていたかということを体験から教訓を引き出してもらって、これからの五條市の災害対策本部の充実した強力な体制を組まれるように申し上げておきたいというふうに思います。
そしてもう一つは、五條市の防災計画の中で、312ページに避難の勧告・指示等の基準というのがあるのですね。これで言いますと、ちょっとわかりにくいですけれども、前日までの連続雨量が100ミリ以上あった場合、それから前日までの連続雨量が40から100ミリの場合とか、いろいろ区分されておりますけれども、この避難勧告・避難指示の基準というのは、今回の災害にはちょっと正確に対応できる基準ではないなという感じはします。だから、今東日本大震災と今回の災害を受けて、国の防災計画も見直しが始まっていますし、県も始まりますし、市もやらなあきませんから、ひとつ五條市の防災計画の情報収集やら避難勧告・指示の基準ももう少し正確に作り直すと、これが求められていると思います。
特に五條市は先ほど申し上げましたように、五條市の今井町で雨量が250ミリくらいしか降っていないのに大塔町では1000ミリを超しているわけですからね。だから面積が広いですから、この辺の雨量だけで災害対策本部の判断を出しておったのでは対応できませんからね。だから五條市の広い面積の中の特に各地域で降っている雨量を全てつかんで、避難勧告・指示も大塔町のように、山崩れのしやすい地域とそうでない地域の避難勧告基準をもう少し区別すべきではないかなというふうに思います。
地震の場合の雨量の場合も、五條市全域を対象にした一本の防災計画では、この回の災害からは対応できないと思います。だから避難勧告・避難指示の場合でもこの基準をもっと具体的に正確に対応できるように改革、改善するということを強く指摘しておきたいと思います。
次にいきます。
最後、異常気象の原因と考えられる地球温暖化の防止対策強化についてです。
もう皆さん方も御存じのように、日本の国内においても世界の中でも今大変な異常気象が発生しております。申し上げるまでもなく御存じですけれども、申し上げておきますと、日本では真夏日の増加、昔なかった竜巻の頻発、台風や低気圧の強力化、記録的な集中豪雨の増加、これは今回ですね。日本の観測史上最高の雨量だったわけですからね、今回の雨量はね。高潮の被害など日常の生活で安全を脅かしていると、九州の稲が高温障害で実入りが悪くなったり、みかんの生育不良があったり、沖縄周辺でサンゴが死滅、日本海などでは大型のクラゲの大量発生、そして農林水産業への影響も大きくなっています。
世界的には2003年に欧州を襲った熱波で3万5千人が亡くなっているのですよ。数年前の熱波で。大型化したハリケーン、この間もアメリカで起こりました。サイクロンが世界各地で大きな犠牲と被害を引き起こしていると、オーストラリアではこの2年間、記録的な干ばつで小麦の栽培が激減し、世界的な穀物価格の高騰の原因の一つになっていると、北極では海の氷が夏季に大幅に縮小して完全に消滅しようとしており、各地の高山の氷河が溶け始めているという、これが現在の異常気象のポイントではないかと思うのです。
そして、この異常気象の原因はどこにあるのかということについては、皆さん方も御存じのように、大方の世界、日本の科学者・専門家も地球の温暖化がその一番大きな原因になっているというふうに指摘しております。
具体的に言いますと、木本昌秀東京大学教授は、こない言うています。地球温暖化は確実に進行している、その影響は気温が上昇するけれども、それだけやなしに大気中の水蒸気の量も増えると、気温が上昇したらね、だからそれが梅雨や台風シーズンに想像以上の激しい雨が降り、雨量や気温の記録更新が繰り返されることになっているということです。そして温暖化になって気温が上がったら大気中の水蒸気の量が増えますけれども、その水蒸気の量が増えることが台風の発生にも影響するし、台風の大きさにも影響するらしいです。だからこの間、次から次へと台風が発生しましたけれども、やはりこの台風の発生の原因、台風の大きな原因も地球の温暖化が非常に影響しているのではないかというふうに世界、日本のどの専門科学者も指摘しております。
こんな中で、この前は北海道の洞爺湖サミットでも地球温暖化をなくすための会議が行われ、その前には京都で日本が議長を務めて京都議定書が決められて温室効果ガスを削減するという目標を決められておりますけれども、なかなか進んでおらないということです。
地球温暖化の原因になっておる温室効果ガスというのは、主にどういうガスをいうのかと言いますと、一番は、やっぱり二酸化炭素ですね。その次はメタン、そしてその次は一酸化二窒素、そしてハイドロフルオロカーボン、パーフルオロカーボン、六フッ化硫黄と、大体今言われているのは、地球温暖化の原因になっている温室効果ガスは今申し上げました6種類と言われております。しかしその中でも二酸化炭素は一番大きな影響を及ぼしているのではないかということで、今二酸化炭素をなくすため、世界中の皆さん、日本の皆さんもあらゆる関係者が頑張って取り組んでいるわけでありますけれども、この五條市におきましても、市民の皆さんへの啓発も大事ですけれども、やっぱり五條市においてはごみ焼却場から出るばい煙の中に二酸化炭素が一番多く含まれているというのが専門家の意見です。五條市だけと違いますよ、全国のごみ焼却場から出るばい煙の中には一番多く含まれているのではないかと、もちろんダイオキシンも注意しなければあきませんけれども。
したがいまして、今五條市のごみ焼却場の将来について、いろいろ議論されておりますけれども、どちらの方向で進むにしても、これからのごみ焼却場についてはダイオキシンを減らすとともに、二酸化炭素も減らすという目標で新しいごみ焼却場の建設に取り組まなければならないのではないかというふうに思いますけれども、ちょっと重要なことですから答弁をお願いしたいと思います。

議長(川村家廣)

櫻井生活産業部長。

生活産業部長(櫻井敬三)

14番大谷議員の質問にお答えをさせていただきます。
異常気象からくる原因として地球の温暖化防止ということですけれども、これにつきましては当然国がまず取り組むということがございますけれども、国とともに市として取り組んでいくということで、今既に五條市におきましては、市内の森林において先ほどお話ありました京都議定書に掲げる森林吸収源対策として年間約300ヘクタールの間伐を実施しております。
今後も引き続き間伐の実施を行うとともに、利用間伐の促進を図ることで資源循環や空気中から取り込んだ二酸化炭素を樹幹内に固定し、大気中の二酸化炭素の削減をすることにより温暖化の防止を図っていきたいというふうに考えております。
また今年度から、みどり園や市内保育所に御協力をいただきましてグリーンカーテンを設置するとともに、バイオマスの利活用推進協議会を通じてグリーンカーテン用の種の配布を行ったところでございます。
さらに、循環型社会の構築のシンボルとして油糧作物であるひまわりの奨励を行うための栽培実証園やみどり園の作業車で、バイオディーゼル燃料の使用実証を行っております。
今議会の補正予算にも計上させていただいておりますが、地球温暖化対策実行計画を策定することにより、自治体の取組の責務として徹底したごみの減量化や再資源化、グリーン購入、節電等、市役所内での事務事業に対する対策を整理し、CO2削減に向けて取組を強化して図ってまいりたいと考えております。
また併せまして、今秋の第35回全国育樹祭の記念事業として森林・林業・環境機械展示実演会と同時開催する第1回五條市環境フェアの開催などにより、環境貢献企業等とも連携を図りながら市民への啓発を実施し、再生可能エネルギーの利活用の検討も含め、地球温暖化対策の強化に努めたいと考えております。
御理解を賜りますようにお願い申し上げ、以上で答弁とさせていただきます。(「14番」の声あり)

議長(川村家廣)

本日の会議時間は議事の都合によりあらかじめ延長いたします。14番大谷龍雄議員。

14番(大谷龍雄)

答弁いただきましたように、ごみ焼却場から出る二酸化炭素を減らすためには二酸化炭素排出につながるごみの分別、それから減少、いろいろと頑張っていただかなければいけないことがありますけれども、なんと言いましても、日本の観測史上初めてという大雨によって五條市がこれだけの被害を受けたわけですから、この雨の原因の地球温暖化を押し上げているCO2の対策ということになってきますから、ひとつ頑張っていただきたいと思います。
それから次にいきますけれども、次は大きな2番、公共施設の耐震強化と財政の見通しについてですけれども、議長、3番と順番を替えさせてもらいたいと思います。よろしいですか。
それでは、先に3番の再生可能エネルギーを活用した発電施設の普及についてでございます。
御存じのように、8月の末で終わりました日本の国会におきまして、再生可能エネルギー買取り法案が全会一致で可決しております。再生可能エネルギーというのはどういうものかといいますと、自然界から何度でも続けて採取できるエネルギーのことを言うらしいです。具体的には、太陽光、太陽熱、風力、水力、地熱、そしてバイオマス等々あります。だから石油や石炭は使い続けますとこの地球の中で減っていきますから、それらとは別のエネルギーを再生可能エネルギーと言われております。しかし原子力発電は再生可能エネルギーではないのです。これは法律には入っておりませんから、今回成立したね。これは再生可能エネルギーではありません。こういうエネルギーを普及していって、原子力発電も今回のような東日本大震災の災害で見ても、危ないところから減らしていかなあきません。
同時にCO2の排出の一番の大きな原因となっております石油、石炭の火力発電所ですね、これも当面は減らして、それに代わる燃料としてCO2の少ない液化天然ガスというのがあるらしいですわな、だから石油、石炭は減らしてもそれに代わる天然ガス、液化天然ガスというものがありますから、これらに切り替えていって、そして先ほど申し上げましたように再生可能エネルギーに代えていって日本の発電を国民の皆さん方の求める需用に対応していくということが今求められておる中で、先ほど申し上げましたように、8月末に終わりました国会で、全会一致で可決しております。この主な内容はもう御存じのように、この法律の内容はこういった再生可能エネルギーの下で電気を発電した場合、余った電気を電力会社に全量固定価格で買い取ることを義務付けた法律なんですね。義務付けているのですね。だから、電力会社は根拠のない理由で断れないわけです。しかし太陽光発電の場合は、これに限っては余分な電気は電力会社に買ってもらえるという、この制度が2年前にスタートしております。だから太陽光発電を設置された家庭で電力会社に売っているところもありますわね。これだけはもう2年前にスタートしたわけですけれども、あと残された再生可能エネルギーで発電した場合の電気を、これから電力会社は固定価格で買わなければならない、固定価格の決定につきましては、これから第三者機関を設置して国会の監視の下に価格を決めていくという、これからの課題ですけれどもね。こういうように素晴らしい法案が全会一致で可決されたわけでありますから、ひとつこの五條市においても自然再生可能エネルギーの発電事業に五條市自身も取り組むことが必要ですけれども、五條市内の個人・民間企業の皆さん方もこの方向で頑張っていただくよう、やはり啓発、援助を行うべきではないかなというふうに思います。
一つの日本の国内の進んだところを紹介いたしますと、高知県梼原町では、風力発電2基を1999年に設置して、その発電で収益が上がった資金を各家庭で太陽光発電を設置する場合の補助金に回しているということがありますね。それと、2008年には木材を活用した木質ペレット工場を稼働、そしてまた小水力発電施設も稼働ということで、自治体、民間合わせて再生可能エネルギーの活用で発電を行い、まちの中の雇用の拡大にも、景気対策にもつながっているという状況になっております。
これはもうここだけやなしに日本の国内あちらこちらで太陽光発電の設置が進んでおります。したがいまして、今回国会でもこの素晴らしい法案が可決しているわけでありますから、これを根拠に五條市も再生可能エネルギーを活用した発電施設の普及について市民の皆さん方への啓発とともに頑張るべきではないかなというふうに思いますけれども、答弁をお願いしたいと思います。

議長(川村家廣)

下村総務部長。

総務部長(下村洋次)

14番大谷議員の御質問にお答え申し上げます。
議員がおっしゃっていただいたように、先の国会におきまして電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法が成立をいたしました。
御案内のとおり当該措置法は、太陽光・小水力・風力等の再生可能エネルギーにより発電した電気の買取りを電力会社に義務付けるものであります。これにより地球温暖化を防止し、未来に安全な社会を築くことができるとともに、低炭素社会へ向けての取組が進んでいく世界的な潮流の中で、再生可能な自然エネルギーを育成することは日本の産業が国際的な競争力を獲得していくことにもつながるものとされております。
本市といたしましては、こうした国のエネルギー政策に沿う形で再生可能エネルギーの活用に向けた市民への啓発をしてまいりたいと考えております。
また今後市が整備する公共施設につきましても、太陽光などの自然エネルギーを活用した発電システムの採用を検討してまいりたいと考えます。
以上、答弁とさせていただきます。(「14番」の声あり)

議長(川村家廣)

14番大谷龍雄議員。

14番(大谷龍雄)

基本的な重要な方針を答弁されましたので、ひとつ頑張っていただきたいと思います。
それでは次、最後、公共施設の耐震強化と財政の見通しについて質問をします。
先ほどのそれぞれの議員さんとも重なりますので、重複しないようにポイントだけ質問をさせてもらいたいと思います。
御存じのように、東日本大震災が発生しまして、甚大な被害、災害が起こりまして、そして以後、今日までにおいても余震といわれる地震が100回以上続いているわけですね。そんな中で、各専門家は今度の予想される東海・東南海・南海地震は3つ連動する場合もあるし、もしもの場合は九州の日向灘の地震も連動して4つの連動地震になるかもわからないと、そして大きさも東日本大震災以上になる可能性もあるというように指摘されております。
こういうことで、先ほど申し上げましたように国は防災計画の見直しを迫られ、県も五條市も迫られているわけでありますけれども、この間、小・中学校の校舎の耐震補強は阪神淡路大震災以後着手してきまして、年間計画でやっと五中で終わりということになるわけでありますけれども、しかしこの市民の皆さん方の命を預かっている公共施設は小さい五條市といえどもまだまだあります。それは皆さん方も御存じのように、一番古いのは市役所本庁舎昭和36年、市役所別館が昭和48年、西吉野支所は昭和53年、五條幼稚園が昭和47年、保育所では五つの保育所が昭和56年建築改正以前の建物です。花咲寮も昭和48年、市営住宅も56年以前の建物が木造で28棟、木造以外で17棟ありますね。小学校体育館も昭和56年以前の建築基準法改正前の建物が4体育館あります。中学校体育館も3体育館、中央体育館は昭和46年、中央公民館は昭和52年、市民会館は昭和48年、それでもまだ私の目の範囲内で調べただけですけれども、まだこれ以外に市民の皆さん方の命を預かっている公共施設はありますね。裁判所の裏の福祉センターとかそれ以外にもたくさんあると思いますけれどもね。
だから先ほどの議員さんからも、市民の皆さん方の切実な要望に応えるためにいろんな施策をやっていかなければなりませんけれども、予想されている地震に対する対策として今申し上げましたような、昭和56年建築基準法改正以前の建物も今のままでいいかということを検討しなければならないのではないでしょうか。だからその中にはもちろん市役所本庁舎も別館も入れたらいいわけです。しかしそれだけではあきません。特に保育所や幼稚園は小さい子供の命を預かっているし、市営住宅なんかは1日24時間、1年365日、命を預かっていますのやで。市営住宅は。だから多くの市民の命を預かっている公共施設は全部挙げて、その中で耐震強化のためには補強でいけるもの建て替えせないかんもの、それとどちらもできないのだったら使ってもらわないようにするとか、全部挙げて検討を加えなければならないのとちがいますか。だからその中で市役所もどうするかということの結論を出していくべきではないかなというふうに思います。しかしこれだけの五條市内の公共施設を耐震強化なり補強工事なり建て替えをしようと思ったらばく大なお金が要りますね。お金はどうなるのかということも先ほどの議員さんからも御指摘ありましたように、検討しなければなりません。
今提出されております平成22年度の決算の財政状況では実質公債費比率が17パーセントですからね。早期健全化基準は25パーセントですからね。もう少し余裕があります。17ですからね。将来負担比率は350が基準ですから170.1パーセントですから、もう少し余裕があります。しかし夕張の問題が起こったときには、五條市も日本の中で財政状況の悪い9番目に入っておったわけですからね。だからやはり同じ失敗を繰り返さないようにしなければならないということですから、これから是非ともやらないかん事業を進めていけば財政状況はどうなるのか。そして新たに耐震補強や建て替えをせないかん施設をした場合、財政状況はどうなるのかということを、やはりその都度先を見て財政状況を推測していかなければなりませんね。正確な推測ができなくても大体のポイントを押さえた推測を迫られるわけですわな。だからその辺は推測であってもきっちりとしていくということが大事だと思いますけれども、来年度くらいの予算で本格的に予算をあげて議員の承認の下に進めなければならないのは、消防庁舎の本体ですね。それとし尿処理施設の本体ですね。それとごみ処理施設、そして来年度予算くらいには南和広域の医療に関する負担もあがってくるのではないかと思いますしね。もういろいろ先ほどの議員からも御指摘がありましたように、やらなければならないことはいっぱいあるわけですからね。それらを踏まえて財政の見通しを立てなければなりませんけれども、一つだけその財政の見通し問題で質問しますと、これ是非ともやらなければならない消防庁舎と新し尿処理場の建設、そして南和医療に係る負担、ごみ焼却場の建設、3自治体でいく場合、2自治体でいく場合、いろいろ大体で計算せなしゃないですけれども、この、今是非ともやらなければならないものだけをやった場合は、現在の実質公債費比率17パーセントですけれども、これは悪くなるのかよくなるのか、大体でよろしいですから答弁してくれますか。
そして、現在の合併特例債の残高は大体77億円あるというふうに言われておりますけれども、この77億円は消防庁舎の本体、し尿処理場の本体の費用をまだ使っていないもとでの計算で77億円と思いますけれども、この77億円を全部使ったら、この大体の30パーセントは市の負担で返していかなければいけないわけですね。そして平成26年からは、今合併の特例条項で交付金は合併していないという条件の下で計算されて、年間約80億円の交付税をもらっておりますけれども、これは平成26年度からこの特例措置がなくなりますから、この交付税は約80億円ありますけれども、1年ごと、5年間で皆さん方の計算では大体6億円くらい減らされると思うのです。5年間掛かって。そして合併特例債を使った市の負担の返済も平成26年から始まりますやろ。10年やから。だからそれらのことも含めて合併特例債の残った77億円を全部使った場合、財政状況はどうなるのかということも、大体であっても今災害でいろいろ金も要るし、大変なときですから一遍計算をはじき出さなければならないと思いますけれども、現時点で答弁できる範囲内で答弁してくれますか。

議長(川村家廣)

下村総務部長。

総務部長(下村洋次)

14番大谷議員の御質問にお答え申し上げます。
今後の財政の状況ということでございますけれども、新消防庁舎であるとかし尿処理施設につきましては、ある程度事業費が出ておりまして地方債の充当の額もある程度推計はできるのですが、おっしゃっていただいた南和医療の負担であるとか、これはまだ国庫の方も決まっておりませんし、県の方も決まっておりませんし、構成市町村での負担割合というのも最終的に決まっていないと思いますので、大きな額になるとは思うのですが、五條市が幾らを負担していくかというのは、今の時点では推計というのは非常に難しいのですが。
新ごみ処理施設の建設につきましても、同じように2団体でやるのか、3団体でやるのか、まだその辺も決定していない段階で、なかなか額を推計してその先の率を出していくのは、今の時点では厳しいかなと思っております。
それからもう一点、合併特例債77億、今まで使ったのは30億ですので、77億を全部使った場合に将来的にどうなるのかなというような御質問ですけれども、その分につきましては、試算をしてみましたら、仮に107億全ての合併特例債を使ったとしましたら、平成30年度の公債費の見込みとしましては、約30億4千万になります。
これは本年23年度、本年度の公債費の見込みが34億6千万でございますので、今年度の公債費の見込みよりもまだ4億2千万減ということでございますので、以前に借りた地方債の借入れが終わっていくというような部分もございますので、合併特例債を全て借り入れたとしても、大きな公債費にはなるのですが、今年度の公債費に比べてもまだ低いかなと、そういうふうに理解をしております。
以上でございます。(「14番」の声あり)

議長(川村家廣)

14番大谷龍雄議員。

14番(大谷龍雄)

合併特例債77億全部使ったらというように私は限定しましたけれども、それ以外のやらないかん事業、進めらないかんことをプラスして財政の見通し立てらないかんということになりますわな。だからおおざっぱな質問で、答弁もしにくかったと思いますけれども。
過去の不十分さを言うて悪いですけれども、過去、夕張の危機のときに五條市の財政状況も全国で悪い10番の中に入っておったということですけれども、財政課もあり財政を管理する部課長もおったわけです。市長もおるわけです。副市長もおったわけです。しかし開けてみたら日本全国で悪い10番の中に五條市が入っているということになっているわけですからね。だから我々議員も必要なことはやってもらうように言わなければあきませんけれども、財政状況のことも、もちろん気配りもして発言しなければいかんと思っていますけれども、直接の責任ある市長と財政課が存在している中で、やっぱり過去のような不十分さを二度とせんようにしなければなりませんから、市長の責任が一番大きいですけれども、担当部長、担当課長は腹を据えて言わなければならないことは言い、出さないかんことは明らかにするということが大事ではないかなというふうに思います。
ちょっと答弁の中で、市民の命をたくさん預かっている公共施設の耐震の検討について答弁がありませんでしたけれども、これについてはどうですか。

議長(川村家廣)

下村総務部長。

総務部長(下村洋次)

昭和56年の耐震基準以前の公共施設というのは市役所の本庁舎あるいは別館、それから西吉野支所、小・中学校の体育館、市民会館、市営住宅などたくさんございます。
そんな中で、これからやっていかなければならない、議員がおっしゃっていただいた新消防庁舎の整備であるとか、し尿処理施設の整備であるとか、また南和医療の負担であるとか、新ごみ処理施設の処理の計画、これらの事業と耐震補強事業に優先順位を付けるというのは非常に難しいとは思うのですけれども、全てを一緒に行うことは現実的には不可能ではないかなと思いますので、財政状況を極端に悪化させないような市全体の予算の範囲の中で計画的に耐震補強事業を実施していく必要があると考えております。
以上でございます。(「14番」の声あり)

議長(川村家廣)

14番大谷龍雄議員。

14番(大谷龍雄)

市民の命を預かっている度合いの大きな公共施設は優先順位としては先になるのではないかと思います。子供も大事です。ひとつそういう優先順位の決定に当たっては、よく集団の知恵と論議で間違いのないように検討されることを強く申し上げまして、私の質問を以上で終わります。

議長(川村家廣)

以上で14番大谷龍雄議員の質問を終わります。
一般質問が終わりました。
以上で本日の日程は終了いたしました。
明日、4日から6日まで休会とし、次回7日、10時に再開して議案審議を行います。
本日は、これをもって散会いたします。
17時06分散会

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更新日:2019年01月07日